英語による情報と文化の支配 情報文化9
言語と国民と国家 国民国家 言語 一つの民族による一つの独立国家 同一言語、同一国籍、同一の法 国民の存在 民族は言語を共有する 支配的な民族語が国語となる 言語的統一が国民国家形成の前提 文化の根幹をなす
言語と国家 1言語1国家 1言語多国家 多言語1国家 日本、ノルウェー 少数 英語(38ヶ国:公用語) スペイン語(20ヶ国:母国語) ドイツ語(ドイツ、スイス、オーストリア 多言語1国家 カナダ、中国、ロシア 広大な国土、移民 多くの少数言語の存在
言語と国家 国語、公用語 地域語、少数言語 大言語 英語、スペイン語、フランス語 宗主国の言語
言語と国の数 国 約200 言語 約7000 多言語国家が一般形態 少数言語消滅の危機
英語使用の増大 1970年代 科学技術文献の英語化 1980年代 英語データベースの利用 1990年代 冷戦構造異の崩壊 1970年代 科学技術文献の英語化 情報技術は英語で行われた 1980年代 英語データベースの利用 英語は情報化に適した言語であった 1990年代 冷戦構造異の崩壊 圧倒的な影響力の拡大 母国語 約 350,000,000人 公用語 約 1,125,664,397人
Google 2007/6/13 あ 184,000,000 A 13,910,000,000
英語の使用例 翻訳図書 1987
翻訳言語 4大翻訳言語 英語のみ増加傾向 フランス語、ロシア語、ドイツ語は減少傾向 非西洋言語 1%未満
日本 英語77.8% 世界の平均よりはるかに大 中国語 1.2% フランス語・ドイツ語の割合は年々小さくなる 10%以下
ニュースと英語 新聞・TV 1995 46国 44000件 ニュース大国 国連の5大国 経済大国 ドイツ、日本
ニュースを多く出す国の属性 国際通信社 貿易額の多い国 他人口、事件、英語 国際通信社を持つ国がニュースを多く出す 第三国間のニュースの交換で事業を行う アメリカ・イギリス・フランス ロイター、AP、AFP(フランス) 国家通信社 日本:共同通信、中国:新華社、ロシア:タス 貿易額の多い国 他人口、事件、英語
国際メディア アメリカとイギリス 国際メディアがある地域のニュースは多い CNN BBC タイム ニューズウイーク インターナショナル・ヘラルド・トリビューン 国際メディアがある地域のニュースは多い
国際メディアの問題点 アメリカやイギリスの価値基準が含まれる 英語母国語とする国は政治的に有利 経済活動も有利になる 記事の選択 記事の内容 意図的でなくてもアメリカ・イギリスの価値基準、文化が含まれる 自衛隊の活動は肯定的内容 英語母国語とする国は政治的に有利 アメリカやイギリスの価値基準にもとづく国際世論が形成される可能性が大きい フランス、ドイツに不利になる 経済活動も有利になる 情報が早く入手できる
映画の輸出 アメリカ6割 輸出が多い国の属性 貿易額 人口 国民所得
英語の支配 英語崇拝 英語帝国主義 英語支配 言語の英語支配 情報の英語支配 文化の英語支配
英語の支配の問題点1 コミュニケーション活動の不平等 文化の画一化が進む 国際会議、国際組織の公用語 英語 85% 日本人には大きな不平等 英語 85% 日本人には大きな不平等 文化の画一化が進む 世界文化のアメリカ化 映画、TV番組 フランス 文化特例、英語の使用を制限 日本 無制限
英語の支配の問題点2 情報の格差 国際情報の流れの不均衡 1970- 国際ニュースと情報を独占・一方的に流通 国際情報の流れの不均衡 1970- 国際ニュースと情報を独占・一方的に流通 ニュースは政治、経済活動の情報として重要 インターネットはグローバルに普及していない
言語の統計 World Internet Usage Statistics by Language.htm インターネット上の現状 言語の統計 World Internet Usage Statistics by Language.htm
Top Ten Languages Used in the Web
インターネット人口と言語人口
Global Internet Statistics (by Language)
インターネットの言語 英語が国際標準 非標準 英語による情報技術の発展 1バイト文字 左から右への横書き 2バイト文字 右から左への横書き 縦書き 英語による情報技術の発展 コンピュータ/インターネット プログラミング言語 ネットワーク
インターネットで使用される言語 英語の独占支配は認められない 母国語が中心 メール HP 広告 ニュース
日本語 2バイト 文字コード EUC S-JIS 文字化け 日本のインターネットは日本語 他の言語を利用している人はわずか 必要がない
Wordと一太郎 一太郎 縦線 表 400字詰原稿用紙 縦書き 新聞 Word 均等割付 タブ 横書き
英語比率の減少 英語を母国語とする人の割合 英語は減少傾向 2000年 46.9% 2001年 40.2% 2002年 36.5% 2004年 35.2% 2006年 30.6% 英語は減少傾向 中国語の増大 将来中国語が1位になると考えられている
間接的影響の増大 検索エンジン Google Yahoo 他 Amazon E-bay 調査 言語別対応を図る
インターネットにおける言語の将来1 グローバル化による画一化とは別の方向 母国語を中心とした自国化現象 少数言語の存続を担保する手段 文化の伝統論 少数民族やマイノリティー集団に自己表現の機会を提供 文化の多様性を守る
インターネットにおける言語の将来2 現実の言語状況に近づく 言語は文化の根幹 多言語化がすすむ Googleの翻訳機能 複数の言語を使えることが相互理解のため有効 異文化コミュニケーション 自己のアイデンティティの保持
インターネットと英語 英語による情報支配 インターネットによる地域の保全 可能性 メディアによる英語支配の存続 言語が英語による情報支配の障壁 多言語化 可能性 経済、政治では英語化 文化では多言語化
多言語化 国民文化の根強さ連続性 Yahoo Yahoo.com Yahoo.co.jp Yahoo.XXX
グローバル化と言語 伝統文化 伝統文化とグローバル化 文化のグローバル論(肯定論、否定論) 文化の伝統論 地域と歴史に根ざす 言語 文化の画一化 文化のアメリカ化 英語力の増大 文化のグローバル論(肯定論、否定論) 文化の伝統論 インターネットの普及しても単一文化になることはない 2.文化のグローバル論(否定的) 所有の集中 メディアのコングロマリット化(複合企業化) 問題点の指摘 文化の輸出 情報大国から情報弱国へ アメリカ文化の世界標準化
参考資料 インターネットにおける言語と文化受容 上村孝、NTT出版、2005 英語・情報・文化の英語支配 津田幸男、明石出版、2005