パッケージと購買意欲 に関する研究 経営学科 企業経営コース 13-1-016-0298 春名 加奈子
目的 同系列の商品がかたまって陳列される中で消費者に選ばれるため のパッケージとは どのようなパッケージが購買意欲を高めるか 買いたいと思わせるパッケージの特徴とは パッケージにはどのようなことが求められるか パッケージデザインよりもランキングなどの評価には 影響力があるのか などについて明らかにする
方法 ①既存の商品の要素(色、掲載情報など)を分析 ②①の要素ごとに焦点を当てアンケート(計3回) 対象:大学生(女) 1回目→色 2回目→掲載情報(商品情報)の量 3回目→写真の有無 ③ランキングなど他社の評価の影響力を調べるアンケート(計1回) ④①~③の結果に基づいた考察・まとめ
アンケート1回目:色
アンケート1回目 結果 黒 白 ピンク 水色 赤 一番良い 14人 5人 9人 1人 6人 一番悪い 3人 2人 18人 7人 アンケート1回目 結果 黒 白 ピンク 水色 赤 一番良い 14人 5人 9人 1人 6人 一番悪い 3人 2人 18人 7人 良い理由 悪い理由 黒 ・シンプル(2) ・高級感がある(4) ・商品使用時の色がわかりやすい(5) ・商品をイメージしやすい(5) ・地味(2) ・説明書きの文字などが見にくそう(1) 白 ・清楚、清潔な印象(5) ・目立つ(4) ・あまり目につかない(2) ・安っぽい(1) ピンク ・可愛い印象(7) ・コスメっぽい(2) ・メイクで自分も可愛くなりたいという気持ちに(色が)一致する(1) ・インパクトがあまりないように感じる(1) ・安く見える(1) 水色 ・好きな色だから(1) ・安っぽい(3) ・インパクト弱い (3) ・中の商品が想像しにくい、イメージ沸かない(9) ・商品の色と組み合わせが合わない(3) 赤 ・目立つ(3) ・気合を入れて商品が作られていそうで期待できる(2) ・目に留まる、インパクト強い(3) ・派手、奇抜(2) ・品がなく感じた(1) ・目がちかちかする(2) ・商品がパッケージの印象に負ける(1) ◎わかったこと ・色の影響はある ・人によって色に対する感じ方の差がある ・目立つ、インパクトがあるものは好まれる ・安っぽいものは好まれない
アンケート2回目:掲載情報量
アンケート2回目 結果 ◎わかったこと ・商品についての情報は重要 ・色と商品イメージが一致していないと情報があっても購買意欲は上がらない アンケート2回目 結果 黒(情報0%) 白(情報50%) 水色(情報100%) 一番良い 14人 10人 16人 一番悪い 8人 15人 良い理由 悪い理由 黒 ・使用色と同じでわかりやすい(6) ・濃くて落ちにくそうなイメージ(3) ・目立つ色で商品名を書いたらわかりやすそうだから(1) ・高級感がある(1) ・質が良さそう(2) ・効能が書かれていないのでどのような商品かわからない(7) ・商品の何を押しているかがわからない(2) ・商品の良さが伝わらない(1) ・同化する感じがある(3) 白 ・肌の色と近くて化粧品らしい(1) ・明るく清潔感があって好印象(3) ・適度な情報量でわかりやすい(1) ・簡潔でシンプル(3) ・存在感が薄い(3) ・目立たない(1) ・商品のイメージに合わない(2) ・白から黒の商品がイメージしにくい(1) ・淡白でシンプルすぎる(1) 水色 ・機能性が良さそう(4) ・パッと目についた(2) ・商品の情報が書かれているのでわかりやすい(4) ・アピールポイントが多く書かれている(5) ・文字が見やすい(2) ・目につきにくい(1) ・軽くてチープな印象(1) ・女性用化粧品、コスメらしくない(2) ・にじまないと書いているがにじみそう(書かれている効能と色が合っていない)(1) ・商品の使用色である黒との組み合わせが悪い(2) ・もう少し簡潔にアピールポイントをまとめてほしい(1) ・商品をイメージしにくい(1) ◎わかったこと ・商品についての情報は重要 ・色と商品イメージが一致していないと情報があっても購買意欲は上がらない
視覚情報は90.9%! LINEというアプリが流行っている理由の一つは視覚情報! つまりスタンプがLINEユーザーを増やした鍵!
アンケート3回目:写真の有無
アンケート3回目 結果 写真ありを選んだ人 28人 写真なしを選んだ人 3人 ◎少数派の写真なしを選んだ人の意見 ・シンプルな方が好き アンケート3回目 結果 写真ありを選んだ人 28人 写真なしを選んだ人 3人 ◎少数派の写真なしを選んだ人の意見 ・シンプルな方が好き ・目の写真があると見られているような気がしてあまり好きじゃない ・使用感は写真を見てもわかる気がしない ◎わかったこと ・視覚情報は影響が大きい ・LINEやFacebookと同じ原理 ・写真がある方が使用感が伝わりやすい ・写真はパッケージにおいて重要な要素である ・文字だけでの表現に比べ、より情報が伝わりやすい
アンケート4回目:ランキング評価の影響
(アンケート3を利用するので目の写真付き) アンケート4回目 結果 ①ランキング・口コミ1位記載なし 26人 ②ランキング・口コミ1位記載あり 21人 ①ランキング・口コミ1位の記載なし (アンケート3を利用するので目の写真付き) ②ランキング・口コミ1位の記載あり ・使用感がわかる(6) ・写真がある方が目が行く(5) ・写真があって印象に残りやすい(3) ・色、太さのイメージがしやすい(2) ・写真で使用後このような感じになるとイメージできる(2) ・文字だと読む気がしないが写真だと一目でわかる(1) ・写真がある方が信用できる(2) ・パッケージに売上No.1と記載されていると信頼できないから①を選んだ(1) ・文字だけだと寂しいから(1) ・口コミ・ランキング1位だとみんな使っているから良さそう(6) ・口コミ・ランキング1位など具体的な数字が書かれていて信憑性がある(4) ・No.1という表記の方が写真よりわかりやすい(2) ・①のように目の写真があると監視されているような気になるから(1) ・1位の文字に惹かれる(1) ・多くの人が納得して使ってそうで使いやすいイメージを持つから(1) ・1位と書いていると買いたくなる(3) ◎わかったこと ・品質の良さをアピールするより、インパクト・商品のイメージが沸くかが重視される ・No.1を強調しすぎると逆効果 ・ポップなどでの評価の方が効果あり ・具体的な数字は説得力がある ・限定という言葉は効果的
アイライナーにおける最適なパッケージ 背景色は黒かピンクで高級感のあるもの 文字は背景に同化せず読みやすい色 端的にアピールポイントはわかりやすく 派手よりシンプル ※シンプルすぎると好まれない 使用感がわかる写真付き 具体的な数字を使った表現 ・・・など
他商品における最適なパッケージ(推測) Ex.)せっけん類 清潔感を求められる→白などの背景色が◎ 泡立ちの良さが伝わる写真、洗い終わりの良い匂いを 伝えたければお花など植物系の写真などを取り入れるのも◎ ハンドソープ→手の写真、シャンプー→サラサラな髪の毛の写真 など使用する部位に関連した写真で用途を伝える◎ Ex.)食べ物 お鍋のスープなど→暖色系◎、湯気の立った写真◎ 文字で味を伝えることが難しいため写真が重要!
まとめ *パッケージにおける重要なこと* キーワードは・・・ 「イメージ、インパクト、高級感、品質の良さ」の4つ! パッケージから商品のイメージができる方が好まれる。 インパクトがあって目に入るものが手に取りやすい。 品質の良さが重要視されるため、パッケージにもそれが伝わる程度の 高級感はある程度必要である。 品質の良さは他人の評価だけで決まるものではない。 実際に市場で販売されるパッケージの場合には形や素材、サイズ感 などについても考える必要があるため、作成は難しい。