4班|加藤沙也佳、田島悠也、土屋祐斗、松村奈保、松本昌浩

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4班|加藤沙也佳、田島悠也、土屋祐斗、松村奈保、松本昌浩 PCR実験 4班|加藤沙也佳、田島悠也、土屋祐斗、松村奈保、松本昌浩

実験の目的 手動PCRと、機器によるPCRの結果の比較によりPCR技術の進歩を実感する コロンビア(Col)とランズバーグ(Ler)の違いを実験により理解する CAPSマーカーとSSLPマーカー領域を増幅し多型解析を行う DNA鑑定によって米の品種判定をする

PCRの原理(1) PCRとは、耐熱性DNAポリメラーゼを用いて、試験管内でセンスプライマーとアンチセンス プライマーの間のDNA分子を、数十万~百万倍以上に増幅する方法。 ①~③を20~40回繰り返すことにより、指数関数的にDNAを増幅できる。  ①93~95℃:熱変性  ②アニール温度:会合 ③68~72℃:伸長

使用した試料 試料名 量 (μl) 40, 200mM Tris-HCl アガロースS 250mM NaCl 20mM 酢酸ナトリウム 2, 25mM EDTA 2.5mM dNTP混合液 0.5% SDS 10pmol/μl Fd(T8E3,SO392)プライマー 滅菌水 10pmol/μl Rv(T8E3,SO392)プライマー 100%エタノール 耐熱性(Taq)DNAポリメラーゼ TE緩衝液 10×PCR緩衝液 DNAサイズマーカー5,6 ミネラルオイル 1×TAE緩衝液 DNA断片 電気泳動用緩衝液 EcoRI エチジウムブロマイド 10×H緩衝液 BPB泳動色素液 CAPSマーカー

実験器具 電気泳動装置Mupid-2 チューブ チップ パラフィルム 塗りつぶし用の棒 写真撮影装置(UVイルミネーター) 遠心分離機 ボルテックス 三角フラスコ 電子レンジ サーマルサイクラー マイクロピペット

実験方法(植物ゲノムの分離) ① 1.5mlチューブ内でシロイヌナズナをすりつぶした ② 200μlのDNA抽出液(p6),400μlのエタノールを加えて激しく撹拌 ③ 5分遠心した後上澄み液を除き、3分遠心 ④ 上澄み液を完全に除き、200μlのTE緩衝液を加えた ⑤ 5分撹拌し、溶解した後、3分遠心した試料をシロイヌナズナDNAとした(p7) ⑥ 1%アガロースゲルで電気泳動 ⑦ ⑤のシロイヌナズナDNAに試料を加えて(p8),サーマルサイクラーでPCR反応した試料を、PCR 反応液とした ⑧ 1%アがロースゲルに試料+BPBとマーカーを分注し、100Vで電気泳動 ⑨ UVイルミネーターにより、染色バンドを観察、撮影

実験方法(手動・機器のPCR) ① 12.4μlの滅菌水、1μlのDNA断片、2μlの10×PCR緩衝液、1.6μlのdNTP混合液、 1μlのFd(SO392F)プライマー、1μlのRv(SO392R)プライマー、1μlの耐熱性DNAポリメラー ゼをチューブに入れた後、20μlのミネラルオイルで重層(p10) ② ヒートブロック上で94℃で1分、55℃で1分、72℃で1分を40サイクル繰り返 し、72℃で5分反応させた ③ 3%アガロースゲルで、手動PCR反応前と後の試料とマーカーを電気泳動 ④ UVイルミネーターにより、染色バンドを観察、撮影 ⑤ チューブ内で反応液を調製し(p11)、サーマルサイクラーでPCR反応した ⑥ 3%アガロースゲルで、手動PCR前,手動PCR後,機器でのPCR後の試料を電気泳動 ⑦ UVイルミネーターにより、染色バンドを観察、撮影

実験方法(制限酵素処理) ① 7μlの滅菌水、「植物ゲノムの分離」で調製した10μlのPCR反応液、2μlの10×H緩 衝液、1μlのEcoRIを1.5mlチューブに入れた(p9) ② 37℃で2~4時間処理後、冷蔵保存 ③ 1%アガロースゲルを用いてEcoRI未処理試料とEcoRI処理試料を電気泳動した ④ UVイルミネーターにより染色バンドを観察、撮影

電気泳動結果 (シロイヌナズナのDNA) プライマー:T8E3 サンプルのバンドが30mm DNAサイズは、 -95.539×30+3416.7=550bp T8E3プライマーで増幅されたシロイヌナズ ナのDNAはおよそ550bpであった。

電気泳動結果 (SSLP) プライマー:SO392 サンプル1 31.5mm -33.468×31.5+1171,3=117bp サンプル2 18mm、31mm -33.468×18+1171.3=568bp -33.468×31+1171.3=134bp サンプル1はサンプル2よりDNAサイズが小さかった。

電気泳動結果 (制限酵素処理) プライマー:T8E3 サンプル1 34mm、37.5mm -84.635×34+3297.3=419bp 電気泳動結果   (制限酵素処理) プライマー:T8E3 サンプル1 34mm、37.5mm -84.635×34+3297.3=419bp -84.635×37.5+3297.3=123bp サンプル2 33mm -84.635×33+3297.3=510bp EcoRⅠによって サンプル1は切断されたが、 サンプル2は切断されなかった。

まとめ ・手動PCRでは見られなかったバンドが、機器を用いることにより観察できた。 ・制限酵素EcoRⅠによりColは切断されたが、Lerは切断されなかった。 ・SSLPにより、ColとLerで繰り返し配列の長さに違いがあることがわかった。

方法 (試料調製) 1)白米一粒をつぶし、1.5mlチューブに移した 2)400μlのDNA抽出液を加え、10分室温で放置した 方法 (試料調製) 1)白米一粒をつぶし、1.5mlチューブに移した 2)400μlのDNA抽出液を加え、10分室温で放置した 3)4℃、15000rpmで5分間遠心し、上清300μlを新しいチューブに移した 4)300μlのイソプロパノールを加え混和後、再度遠心 5)上澄みを除去し、500μlの70%エタノールでリンス 6)4℃、15000rpmで3分遠心後、エタノールを除去 7)自然乾燥し、50μlの滅菌水を加え、試料溶液とした

方法 (電気泳動) 1)1%アガロースゲルに、試料3μl+BPB2μl、マーカー5μlを分注した 2)100Vで電気泳動 3)UVイルミネーターにより染色バンドを観察、写真撮影した

方法 (試料調製 PCR反応) 1)0.2μlのPCR用チューブを用い、以下の反応液を調製した 1μl イネゲノムDNA 2.5μl 10×PCR 緩衝液 1.8μl 2.5mM dNTP 混合液 1μl 5 pmol/μl Fdプライマー 1μl 5 pmol/μl Rvプライマー 4μl 耐熱性(Taq)DNAポリメラーゼ 13.7μl 滅菌水

方法 (試料調製 PCR反応) 2)サーマルサイクラーで以下の反応を行った。 94℃ 60秒 94℃ 45秒 55℃ 45秒 35サイクル 72℃ 90秒 72℃ 5分

方法 (試料調製 PCR反応) 3)3%アガロースゲルに、試料5μl×2+BPB2μl、マーカー5μlを分注した 4)100Vで電気泳動した 5)UVイルミネーターにより染色バンドを観察、写真撮影した 6)電気泳動の結果から、品種の判定をした

電気泳動結果(4班) 各well にはW、B、Gの三種を分注 イネAでは、WKA9のバンドが確認できた イネB・CではB43のバンドが確認できた すべてのイネサンプルにおいて、G22のバンド は出現しなかった。 W B

電気泳動結果(4班) Gのバンドが検出されなかったため、 A、B、Cの各サンプルを10μlずつ分注した イネAでは、WKA9のバンドが確認できた イネB・CではB43のバンドが確認できた すべてのイネサンプルにおいて、   G22のバンドは出現しなかった。 W B

電気泳動結果(4班) ・G22のバンドが検出されなかったため、 再度、電気泳動を行った。 ・ここでは、サンプルB(右3つ)の量は 15μl分注した。 しかし、G22のバンドは現れなかった。 W B

米の電気泳動結果 これは他班の結果だが aはWKA9のバンドのみが出た。 bはWKA9、B43のバンドが出た。 cはB43、G22のバンドが出た。 この結果と実習書P.17の表より aがあきたこまち bがひとめぼれ cがコシヒカリ であると思われる。 W B G

考察 ・コメA,B,Cの判別について WKA9、B43、G22のバンドサイズ ・G22 のバンドが検出されにくい理由について    アニーリング温度|GC含量|Tm値|プライマーの長さ

PCR失敗しないために プライマー配列のチェック PCR反応条件のチェック PCRに用いる試薬、反応液状態のチェック   配列自体|3‘末端の安定性|ダイマー形成|ヘアピンループ形成 PCR反応条件のチェック   変性温度・時間|アニール温度|伸長温度・時間|サイクル数 PCRに用いる試薬、反応液状態のチェック   水|反応バッファー|ポリメラーゼ|鋳型DNA|FW/RVプライマー 参考:http://www.hssnet.co.jp/dl/PCR_Troubleshooting_09092801.pdf