第4章 投資関数
1. 投資の変動 総需要構成要素 国内総生産構成比率 GDP需要項目構成比 消費投資変化率 投資の種類 景気循環
2. 投資の限界効率 投資決定理論1:投資の限界効率 新しい機械の購入:設備投資 耐用年数 10年 購入後毎年10万円の収益 購入? 割引現在価値 利子率により割り引かれた将来の価値と、現在の価値とを比較し、 投資決定の判断をする基準 利子率 10%
機械の将来収益の割引現在価値 割引現在価値 投資の決定基準 A PV>機械購入費用 ⇒ 投資実行 PV<機械購入費用 ⇒ 投資実行しない
投資の限界効率 投資の将来収益の割引現在価値が購入価格 より大きくなるためにはその投資はどれほどの収益をあげなければならないか? 投資の限界効率 投資から得られる将来収益の割引価値がちょうどその投資費用に等しくなるような割引率
投資の限界効率 機械の購入費用50万円 投資の限界効率 ρ 投資の決定基準 B 限界効率>利子率 ⇒ 実行する 限界効率<利子率 ⇒ 実行しない
投資の決定基準 A、B
2. 企業の投資決定 企業の投資の限界効率表 経済全体の投資の限界効率表 % I
企業心理の好転 企業の投資の限界効率表 経済全体の投資 % I
投資関数 投資関数 予想収益が一定ならば、投資水準は利子率の減少関数であり、利子率が一定ならば投資は予想収益の増加関数である。 R: 予想収益 r: 利子率
3.加速度原理
加速度原理:数値例 資本係数 0.5 t t+1 t+2 t+3 t+4 生産量 20 30 40 50 60 資本ストック 10 15 資本係数 0.5 t t+1 t+2 t+3 t+4 生産量 20 30 40 50 60 資本ストック 10 15 25 投資 5 80 120
4.ストック調整原理
5. 新古典派投資理論 加速度原理 固定係数型生産関数 →生産要素の相対価格が変化しても 生産要素の投入の組合せは変化しない 固定係数型生産関数 →生産要素の相対価格が変化しても 生産要素の投入の組合せは変化しない 生産要素間の代替可能性は考慮しない 長期的な動きを説明するには考慮の必要 新古典派投資理論 代替可能な生産関数前提
新古典派生産関数 固定係数型生産関数 新古典派生産関数
ジョルゲンソン新古典派投資関数 コブ・ダグラス型生産関数 α:生産の資本弾力性 β:生産の労働弾力性 規模に関して収穫逓減
利潤最大化条件 資本の限界生産物価値=資本価格 p:生産物価格 pk:資本価格(資本の使用者費用) r: 利子率 δ:資本ストック減耗率
新古典派投資関数
6. トービンのq理論 トービンのq Q理論 q>1 ⇒ 投資拡大
株式市場:現存資本の市場 投資財市場:新規資本の市場 E:企業が発行している株式総数 Ps:株価 V:企業の株式総価値額 p: 投資財の市場価格 K: 企業が保有する資本の再取得費用
r: 株式の収益率( ) R: 投資の収益率(資本の限界生産性) 仮定:収益は全て配当 (トービンの)q :
トービンのq理論
7. 実証分析 投資関数 IR:実質投資 YR:実質GDP RJR:実質利子率 推定結果