塾の効用 基礎セミナーA A班
はじめに なぜ、塾に通うのだろうか。 塾の必要性はあるのだろうか。 どんな種類の塾があるのだろうか。 塾に対してどれくらいの金額を投資しているのか 塾に行くことで、成果はあるのか。 中学・高校の友人は、多くの人が塾に通っていました。
全体の構成 Ⅰ……塾へ通う動機 Ⅱ……塾の歴史 Ⅲ……費用・塾の比較 Ⅳ……塾での結果
塾に通う動機 保護者 子供 全国教育白書アンケートより 子供 勉強ができるようにしたいから…58% 勉強が遅れるといやだから…15% 親に言われたから…12% 友達がいるから…6% 保護者 受験や進学に備えて…43% 本人の意思で…22% 学校の勉強ができるようにしたいから…19% 勉強が遅れるといけないから…11% 友達や知り合いの勧めで…4%
塾の悪いイメージ 塾に行くことが面倒 金がかかる 成績が上がるのかわからない 学校との両立が難しそう 夜遅くまで行くのがいやだ 通塾未経験者 通塾経験者 塾に行くことが面倒 金がかかる 成績が上がるのかわからない 学校との両立が難しそう 夜遅くまで行くのがいやだ 塾の進学実績のため生徒に実力校以上を受けさせようとする 金が高い 進学塾では階級意識が芽生える 学校の授業をさぼる人もいる
塾の良いイメージ 頭が良い人が通っている 学校よりも授業が分かりやすそう 他の学校の友達ができる 学校で教えてくれないことを教えてくれる 通塾未経験者 通学経験者 頭が良い人が通っている 学校よりも授業が分かりやすそう 他の学校の友達ができる 学校で教えてくれないことを教えてくれる 塾の先生が面白い 学校以外での勉強時間が増える 勉強をするやる気が出る 他校の生徒と競える
塾は必要であるか 全国教育白書アンケートより あなたは塾をどう考えていますか。 1.ぜったい必要なもの 10% 2.勉強や受験のために必要なもの 56% 3.とくに考えない 23% 4.あまり必要ない 3% 5.必要ない 1% 6.ない方がよい 3% 7.その他 4%
考察 塾に行く動機の傾向として 子供…勉強ができるようになりたいと積極的な意識で塾に通っている人が多い 子供…勉強ができるようになりたいと積極的な意識で塾に通っている人が多い 保護者…子供に勉強をやらせているように思う 塾の必要性について 必要と感じている人が7割近くいる
塾の歴史① 平安時代から始まったと言われている。 16世紀までは上流階級の子弟のための存在だった。江戸時代になって、藩校に加えて私塾や寺小屋などが開設され、「読み書きそろばん」と言われるように塾が広く一般化した。
塾の歴史② 1960年代からの高度経済成長で、経済的余裕のできた親達が子供によりよい教育を受けさせようとする動きがあり、その需要の受け皿となる学習塾が次々に発展。
塾の定義 ・ 一般的には小学生と中学生を対象に平日の夕方から夜にかけて、高校・中学受験に向けた指導をする学校とは別の教育の場を指す。 ・ 予備校との違いは対象とする層の違い。予備校は主に高校生、浪人生を対象に大学受験向けの学習を指導する。
塾の種類 学力別分類 学力で分ける 指導方式別分類 指導の仕方で分ける 1クラス人数別分類 クラスの人数で分ける などに分けられる。
学力別分類 進学塾 ☆☆☆ 補習塾 ☆☆ 救済塾 ☆ 総合塾 ☆×1~3 入塾テストでふるいにかけられる 予習型授業をする 復習型授業をする 進学塾 ☆☆☆ 予習型授業をする 補習塾 ☆☆ 復習型授業をする 救済塾 ☆ 弱点克服に力を入れている 総合塾 ☆×1~3 通っている生徒に合わせた指導 の4タイプに分けられる。(☆は学力)
塾の指導内容
指導方式別分類 一斉指導 講義型の授業 個別指導 演習中心の授業 個人指導 家庭教師に近いもの の3タイプに分けられる。
1クラス人数別分類 大人数クラス塾 30~50人程度 少人数クラス塾 6~15人程度 個別指導/個人指導塾 2~4人/1人 大人数クラス塾 30~50人程度 講師と生徒の関係は希薄 少人数クラス塾 6~15人程度 講師と生徒の関係は普通 個別指導/個人指導塾 2~4人/1人 講師と生徒の関係は濃密 の3タイプに 分けられる。
教師一人当たりの生徒数
まとめ 塾は名前は違っていても昔から存在した。 最近になって特に発展した。 塾には様々種類がある。
学習塾日とその見返り 学習塾費とは 比較方法 世帯別 学習塾費 公立高校(全日制) 学習塾費が10万円以下の世帯が多い 世帯別 学習塾費 公立高校(全日制) 学習塾費が10万円以下の世帯が多い 世帯の収入は1000万円以下が多い 学習塾費とは 学習塾へ通うために支出したすべての経費 入会金・授業料(月謝)・講習会費・教材費・模擬テスト代・学習塾への交通費 比較方法 公立高校または私立高校に通学させている親が子供を学習塾に通うわせるために支出した経費を世帯の年間収入別に分類して比較する
世帯別 学習塾費 私立高校(全日制) 公立高校に通わせている世帯と比べて、学習塾費が多い 1000万円以上収入のある世帯では、かなり高額な費用をかけている
授業料の比較 実際100万円は かかっている 予備校学費例 (入学金+授業料;教材費不要。単科や夏期/冬期講習の学費は含まない) 代々木ゼミナール 東大理科、東大文科、 京大理科、京大文科 70万円 トップレベル国公立医学大 69万円 ハイレベル国公立理系 駿台予備校 東大理系スーパー 東大文系スーパー 医系スーパー 70万5千円 河合塾 ハイパー東大理類 60万円 東大理類、東大文類 トップレベル国立大医進 実際100万円は かかっている
塾へ通う見返り 年収という観点から考える 国内の平均年収は約400万円 一流企業の年収は約600万円 難関大の一流企業への就職率は高い 定年まで勤続すれば十分元はとれる ちなみに・・・ 医者の平均年収 1159万円 大学教授の平均年収 1122万円 T自動車会社の平均年収 811万円 弁護士の平均年収 801万円
考察 私立高校に通わせているにも関わらず学習塾費が高い 学習塾費はどこの塾も高い お金という観点から考えれば塾へ通わせて高学歴を手にすれば十分な見返りを得ることができる
塾の効果 効果の内容/塾の効果 あった なかった とても かなり あまり ぜんぜん 勉強法がわかった 27.3 47.0 21.7 4.0 友だちが増えた 24.8 32.1 28.4 14.7 成績が上がった 24.0 41.6 29.4 5.0 やる気が出た 22.0 43.6 28.9 5.5 自信ができた 17.8 35.4 38.7 8.1 苦手科目を克服できた 15.3 35.7 38.5 10.5 時間をうまく使えるようになった 11.9 27.1 48.9 12.1 塾に行き1番効果があったこととして子供たちが上げたのは『勉強法がわかった』74.3%でした 成績が上がったと答えてきた人は65.6%と、勉強法がわかったからといってわかった人がすべて上がったわけではないようです。 また、友達が増えたと答えている子どもたちは56.9%もいるなど、彼らのコミュニケーションの場としての地位も築いています。
塾に通っている子供たちの学力別成績の伸び方 52.3% 約5.5倍 多くの人が塾に行ったときの効果として期待していると思われる学力について塾に行ったことでとても成績が上がったという生徒を成績別に表わしました。前のスライドでは成績がとても上がったと答えた子供たちは24.0%でしたが、学力別に見てみると上位の成績の子は52.3%もいましたが中の上は31.4%伸びたと答えている半面下のほうの学力の子はわずか9.5%しかいなく、学力別で伸びる子の割合は5・5倍もの差があることがわかりました。 9.5%
塾に通っている子とそうでない子の学力差 H19年度全国学力・学習状況調査では 塾で学校より進んだ内容や、難しい内容を勉強している子 塾に通っていない子 塾で学校の勉強でよく分からなかった内容を勉強している子 の順番で正答率が高かった 全国学力・学習状況調査では塾で学校より進んだ内容や、難しい内容を勉強している子、塾に通っていない子、塾で学校の勉強でよく分からなかった内容を勉強している子という順に正答率が高かったです。これは坂野君が示してくれたように成績がいい子が進学塾、つまり学校より進んだ内容や、難しい内容を勉強を教えてくれる塾に行き、そうでない子がいわゆる補習塾にいっているからではないかと思われます。
科目・ジャンル別正答率 単位:% A科目:知識を問う問題 B科目:応用力を問う問題 前の内容と関連して、中学生の全国学力調査のそれぞれの科目、問題ジャンルごとの得点率をグラフにしてみました。 それぞれA科目は知識を、B科目は知識の応用を試す問題です。 このグラフからみると、進学塾は通っていない子にAの問題でBの問題よりも多く差をつけていて、補習塾はAの問題でより通っていない子に近付いています。このことから、進学塾、補習塾ともに知識の詰め込みに重点が置かれているのではないかと思われます。 A科目:知識を問う問題 B科目:応用力を問う問題
まとめ 成績のいい子ほど塾に行けば学力が上がる 塾では知識を身につけることが主となる 塾に行ったからといって、塾に行っていない子と大きな学力の差がつくわけではない 勉強をするだけではなく、コミュニケーションの場となりうる 塾にお金をかけてもそのお金でいい大学へ入り、いい会社へ入れれば元は取れる。
参考文献 賢い塾の選び方 http://homepage3.nifty.com/kashikoi/index.htm 全国教育白書アンケート 賢い塾の選び方 http://homepage3.nifty.com/kashikoi/index.htm 全国教育白書アンケート http://www.jja.or.jp/sentaku0203.htm 子供の学校外での学習活動に関する実態調査報告 http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/20/08/ 学費/受験料を知る http://www.geocities.com/athens/aegean/4317/money1.htm#TAN Z会 http://www.zkai.co.jp/home/index.asp 進研ゼミ http://www.benesse.co.jp/ 文部科学省 http://www.mext.go.jp/ 平成19年度全国学力・学習状況調査結果のポイント http://www.nier.go.jp/tyousakekka/tyousakekka_point.pdf 子どもデータ検索 VOL.49 学習塾通いする中学生 http://www.crn.or.jp/cgi-bin/LIBRARY/disp_mokuji.pl?&sassi=M5&vol=49