第1部 第1篇 第1章 第3節 価値形態または交換価値(A2b) 第1篇 商品と貨幣 第2篇 貨幣の資本への転化 第1章 商品 第4章 貨幣の資本への転化 第1節 商品の二つの要因 第3篇 絶対的剰余価値の生産 第2節 商品に表わされる労働の2重性 第5章 労働過程と価値増殖過程 第3節 価値形態または交換価値 第6章 不変資本と可変資本 A 簡単な、個別的な、または偶然的な価値形態 第7章 剰余価値率 B 全体的な、または展開された価値形態 C 一般的価値形態 第8章 労働日 D 貨幣形態 第9章 剰余価値の律と総量 第4節 商品の物神的性格とその秘密 第4篇 相対的剰余価値の生産 第2章 交換過程 第10章 相対的剰余価値の概念 第3章 貨幣または商品流通 第11章 協業 第1節 価値の尺度 第12章 分業とマニファクチュア 第2節 流通手段 第13章 機械設備と大工業 第3節 貨幣
改めて交換比率に話を戻す
その価値が表現されるべき商品は、どれも、与えられた分量のある使用対象──15ブッシェルの小麦、100ポンドのコーヒー──などである。この与えられた商品分量は、一定分量の人間的労働を含んでいる。したがって、価値形態は、単に価値一般だけではなく、量的に規定された価値、すなわち価値の大きさをも表現しなければならない。 P91.1-4
商品が交換されるとは そも・・・
価値とは そも・・・
商品の価値はどう表わされるか Kachi!?
マルクス以前の経済学は・・・ ◎ 出来合いの価値の表わし方をそのまま研究の出発点に
金が大量に出回ると・・・
本当はどちら? 金の流通量が増えたか ら物価が上がったのだ 物価が上がったのは金 の価値が下がったからだ
様々に条件を変えると・・・
Ⅰ. 上着の価値が不変で リンネルの価値が変動する場合① = 最初の状態 リンネルの価値が2倍になると = … 1単位の労働
Ⅰ. 上着の価値が不変で リンネルの価値が変動する場合② 最初の状態 = リンネルの価値が半分になると = … 1単位の労働
½着の上着?!
どうしても納得できないという方は・・・
・・・商品Aの相対的価値、すなわち商品Bで表現される商品Aの価値は、商品Bの価値が不変のままでも、商品Aの価値に正比例して、上昇または低下する。 P92.11-12
Ⅱ. リンネルの価値が不変で 上着の価値が変動する場合① 最初の状態 = 上着の価値が2倍になると = … 1単位の労働
Ⅱ. リンネルの価値が不変で 上着の価値が変動する場合② 最初の状態 = 上着の価値が半分になると = … 1単位の労働
・・・商品Aの価値が不変のままでも、商品Aの相対的な、商品Bで表わされる価値は、Bの価値に反比例して、低下または上昇する。 P93.2-3
ⅠおよびⅡのもとでのさまざまの場合を比較してみると、相対的価値の大きさの同じ変動が正反対の原因から生じうることがわかる。 ⅠおよびⅡのもとでのさまざまの場合を比較してみると、相対的価値の大きさの同じ変動が正反対の原因から生じうることがわかる。 P93.4-5
Ⅲ 両方の価値が 同時に同じ方向に変動する場合① 最初の状態 = 両方の価値がともに倍になると = … 1単位の労働
Ⅲ 両方の価値が 同時に同じ方向に変動する場合② 最初の状態 = 両方の価値がともに半分になると = … 1単位の労働
価値が変わらなかった 第三の商品と比べれば・・・① 最初の状態 = = 両方の価値が倍になる場合 = =
価値が変わらなかった 第三の商品と比べれば・・・② 最初の状態 = = 両方の価値が半分になると = =
すべての商品の価値が 同時に同じ方向に変動する場合① = = = = 全商品の価値が倍になると ◎ 単位時間内に 最初の状態 = 全商品の価値が倍になると = = ◎ 単位時間内に 以前の半分の商品しか供給されない
すべての商品の価値が 同時に同じ方向に変動する場合② = = 最初の状態 全商品の価値が半分になると = = ◎ 単位時間内は 以前よりも2倍の商品がもたらされる
リンネルおよび上着の生産にそれぞれ必要な労働時間、それゆえこれらの商品の価値が、同時に同じ方向に、しかし等しくない程度で変動するか、あるいは反対の方向に変動する等々のことがありうる。この種のありとあらゆる組み合わせが一商品の相対的価値に与える影響は、Ⅰ、Ⅱ、およびⅢの場合を応用すれば、簡単にわかる。 P93.16-P94.2
まとめ その1 商品Aの相対的価値は商品Bの価値が不変でも商品Aの価値に比例して騰落する まとめ その1 商品Aの相対的価値は商品Bの価値が不変でも商品Aの価値に比例して騰落する 商品Aの価値が不変のままでも商品Bの価値の変動に反比例して変動する 同じ相対的価値の変動が正反対の原因で生じうる ※
まとめの続き 両者の価値が同時に同じ方向に変動すれば相対的価値は不変のままでありうる 両商品の価値のあらゆる変動はⅠ~Ⅲの組み合わせと応用で理解できる
結論! ①価値の大きさの現実的変動は、価値の大きさの相対的表現または相対的価値の大きさには、明確にも余すところなしにも反映されはしない。
結論! ②一商品の相対的価値は、その商品の価値が不変のままでも、変動しうる。一商品の相対的価値は、その商品の価値が変動しても、不変のままでありうる
結論! ③最後に、一商品の価値の大きさとこの価値の大きさの相対的表現とが同時に変動しても、この変動が一致する必要は少しもない
結局何も 分からないということ? 見かけの大きさは同じくらいでも実は・・・
見掛けの動きに惑わされないように
複雑な問題に直面した時に・・・
金が大量に出回ると物価が上がる? ◎ 実は新しい(豊富な)金鉱の発見などで、より少ない労働で多量の金が供給されるようになったため