情報教育工学 [Education and Information Technology]

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情報教育工学 [Education and Information Technology]  2001カリキュラム: (選択)       2006カリキュラム: 1年次以降(選択) 教職の教科「情報」は必修.     木曜日2コマ目 二見,2008  情報教育工学2008[01]

「教育と情報技術」 ・情報教育 (Information Communication Technology : ICT Education)  ・情報教育 (Information Communication Technology : ICT Education)  ・教育工学 (Instructional/Learning Technology) 情報教育工学2008[01]

<教育工学の定義いろいろ> http://www. edutech. tohoku-gakuin. ac <教育工学の定義いろいろ> http://www.edutech.tohoku-gakuin.ac.jp/edu/define.html ■教育工学とは、学習の過程と資源についての設計、開発、運用、管理、ならびに評価に関する理論と実践である。 (米国教育コミュニケーション・工学会による定義;Seels & Richey, 1994) ■教育工学とは、学習を支援する道具(Artifacts)の開発と、その道具の使用技術の開発をする学問である。(佐伯胖、1990) ■教育工学は、人間の学習のあらゆる面に関与する諸問題を分析し、それらの問題に対する解決を考案し、実行し、評価し、運営するための人、手だて、考え、道具、組織を含む複雑な統合過程である。(AECT、1977) 情報教育工学2008[01]

■教育工学とは、教育者がより適切な教育行為を選ぶことができるようにする工学である。(東洋、1976)  そのための研究・実践の課題:   1、多様な教育手段や用具の特性の解明とその開発   2、学習者や学習集団の特性、用具や教材の性質、環境条   件等、教育行為の効果と交互作用をもつ諸条件の解明   3、教育の諸目標を明確に定義し、その測定方法を開発し、   所与条件のもとでのある教育行為の結果の解明   4、所与条件との交互作用のもとで、教育行為とその結果との  関係の解明 情報教育工学2008[01]

■教育工学は、教育に関係した操作可能なすべての諸要因、すなわち、教育目標、教育内容、教授目標、教授内容のような教育情報教材・教具、教育機器のような教育媒体、教育方法、教授方法、教育環境、児童・生徒の行動、教師の行動やそれらの集団編成ならびに以上の諸要因相互の関係を分析、選択、構成、制御して、教育効果を最大ならしめることを実証的に、そして実践的に研究する工学であり、教育行財政、学校学級管理経営や知育、訓育、カウンセリングなどの教授活動、および教育情報の収集、整備、利用、時間割作成、出欠成績などの教務のような実践領域において、工業技術、情報科学、理学、行動科学、人間工学の成果を縦横に利用して、教育の効率化をはかる研究分野である。(坂元昂、1968) 情報教育工学2008[01]

(ソフトウエアの活用としての教育工学)。(ラムズディン、1964) ■教育工学の第一の意味は、授業の目標を達成するために利用される、機械的あるいは光学・機械的道具、またはハードウェアの活用、つまり、科学技術の教育的応用を意味する(ハードウエアの活用としての教育工学)。  第二の意味では、教育工学とは、必ずしもハードウエアに関係しない。むしろ”工学”という一般的意味において、基礎的科学の成果およびその応用を意味する。  例えば、学習理論をその基礎科学として、他に、コミュニケーション理論、サイバネティクス、パーソナリティ理論、人的・物的資源に関する補給や経済学の理論等の他の基礎的諸科学の授業への潜在的貢献も検討する  (ソフトウエアの活用としての教育工学)。(ラムズディン、1964) 情報教育工学2008[01]

■<教育工学の活動分野(中野照海、1979)> (1)新しい教授メディアの活用 (2)教授・学習組織の改善ー授業・教材の設計 (3)学習環境の整備ー建築・施設 (4)教育革新の方略と運用-イノベーション普及研究 情報教育工学2008[01]

工学的な考え方と方法を取り入れようとするもの。 対象: 教育の全般にわたる。 例えば, 教育環境 教育の内容の編成、 教育工学とは? 教育に, 工学的な考え方と方法を取り入れようとするもの。 対象: 教育の全般にわたる。   例えば,     教育環境     教育の内容の編成、     教育内容の提示 ・・・ 教材開発なども含む     教師と生徒の相互干渉     学習者の活動 ・・・ 認知,思考なども含む。 情報教育工学2008[01]

教授・学習過程の コミュニケーション・モデル(坂元) 情報教育工学2008[01]

単純化したモデル 行って 返って また戻る 情報教育工学2008[01]

教育支援システムのいろいろ CAI ( Computer Assisted Instruction, 〃 Aided 〃 )   ~ 教師-学習者間での教授・学習過程を支援 CBI(Computer Based Instruction), CAL(   〃  Assisted Learning)~ 学習を強調 CMI (Computer Managed Instruction)    ~  教授・学習の設計,  教授・学習過程の成果の評価などを支援 e-Learning :  ネットワーク利用の学習支援 (授業支援,キャンパス生活などの 支援機能を備えたものもある) 情報教育工学2008[01]

CAIを大雑把に言うと コンピュータの機能を最大限に活用. 多様な能力・特性を持つ各学習者に,適切な教授を実現させることを目的.  コンピュータの機能を最大限に活用.  多様な能力・特性を持つ各学習者に,適切な教授を実現させることを目的. 単なるテキスト提示(固定的)から,     各学習者に適した指導・学習展開・支援 ・ 各個人に適応   (・・・ 言葉で言うのは簡単だけど) ・ 熟達した教師の振る舞いの実装 → 知的なものへ ・・・ 人工知能(AI)研究との融合(ICAIへ)   ・ 学習者の考えを推測  → 学習者モデルの発展 ・認知科学との連携   ・ 熟達教師の指導モデル(学習者モデルとも関連) 個別 → 多様な学習様式 → 学習・教授環境  の支援 情報教育工学2008[01]

用語の幾つか 学習者 ・・・ 児童・生徒・学生など.学習する者. 学習者モデル ・・・ 学習者の理解状態 学習者 ・・・ 児童・生徒・学生など.学習する者. 学習者モデル ・・・ 学習者の理解状態 (実装する際には,学習結果,特性などを組み込む..何を何処までどの様に組み込むかが,問題) KR情報(Knowlege of Results) ・・・ 評定結果を伝える,感想を述べる,目標とのズレを知らせる,頑張りましょうなどの励ましをする,など。 コースウェア ・・・ 解説・テスト・解答などのテキスト教材や,学習の進め方を含めている. 情報教育工学2008[01]

・どのテキスト(解説,練習問題など)を提示するか [順番に/乱数で/解の正否で/ 解に重み付けをして/・・・] 伝統的CAI  ・どのテキスト(解説,練習問題など)を提示するか    [順番に/乱数で/解の正否で/ 解に重み付けをして/・・・]  ・テキストの内容・学習の進め方 [コースウェアとして研究された]  ・コンピュータ上に実現するので。    解答は,正答・誤答などを予め(全て)用意して, それらと学習者の解答の正誤    判定 ・・・ 一致か不一致か 知的CAI(ITS) 情報教育工学2008[01]

■小中高の教授・学習活動を考えて下さい.     学籍番号:      氏名:                        (1)どんな様式・形態があるだろうか?   例えば: 一斉授業,座学 (2)どんな媒体を通して,授業が行われるか?   例えば: 黒板 (3)教師と学習者の間では何がやりとりされるか?   (a)教師から学習者に:   (b)学習者から教師に: 情報教育工学2008[01]