大阪府教育振興基本計画の 「基本的な目標」について

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大阪府教育振興基本計画の 「基本的な目標」について
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大阪府教育振興基本計画の 「基本的な目標」について 資料2 大阪府教育振興基本計画の 「基本的な目標」について

大阪の教育を取り巻く状況 1.社会経済状況の変化 (1)人口減少社会の到来と少子高齢化の進展 (2)国際化・経済のグローバル化の進展  (1)人口減少社会の到来と少子高齢化の進展 生産年齢人口の減少により経済活動に大きな影響 家族形態の変容等により家庭や地域での教育を取り巻く環境に変化  (2)国際化・経済のグローバル化の進展     ・国際化・経済のグローバル化が進み、日本の国際的地位が低下する中にあっても、我が国の若者の留学生数は減少  (3)格差の増大と固定化 ・低所得層の割合が増加し、格差の増大とともにその固定化が懸念  (4)雇用環境の変化 ・雇用情勢が悪化する中、若年者にしわ寄せ ・非正規雇用が増加  (5)東日本大震災の教訓 ・地域活動等の社会の絆の重要性が再認識

(1)教育行政基本条例、府立学校条例の制定(H24.3) 2.大阪の教育をめぐる動き  (1)教育行政基本条例、府立学校条例の制定(H24.3) 社会経済情勢の変化や住民の声の反映 教育に関与する全ての者による教育振興 教育振興基本計画の策定        等が規定  (2)公立高校授業料無償化(国)(H22)・私立高校授業料無償化(H23) 公私の切磋琢磨による大阪全体の教育力向上 ⇒・ 府内公立中学校卒業者の昼間の高校への進学率  92.1%(H22)→93.5%(H23) 授業料無償化施策により公私の高校選択が流動化 ⇒・ 公私受入比率  71.5:28.5(H21) → 72.6:27.4(H22) → 67.8:32.2(H23)  ・ H23年度、私立高校への専願率が上昇  ・ 公立高校全体では、H21・22年度に公立の受入比率が上昇する一方、H23・24年度は定員割れ(H24年度:18校・約300人の定員割れ)  (3)教育における地方分権の推進 豊能地区3市2町への教職員人事権の移譲(←特例条例) 小中学校について市町村教委による柔軟な学級編制が可能に(←標準法改正)

(1)人口減少社会の到来と少子高齢化の進展 大阪においては、H22の887万人をピークに減少期に突入   ・生産年齢人口が減少(H7:641万人⇒H52:379万人)し、経済活動に影響。 核家族世帯が増加し、三世代世帯が減少。 また、全世帯に占める「児童のいる世帯」の割合も低下傾向にあり、家庭や地域での教育を取り巻く環境に変化  世帯構造の変化(全国) 887 641 379 総務省「平成22年国勢調査」 大阪府企画室「人口減少社会白書」(平成24年3月) 厚生労働省「平成22年国民生活基礎調査」 【課題認識 ⇒ 論点】  ・ 人口減少の中、社会の活力を維持・発展させていくため、一人ひとりが自らの持てる能力を最大限に伸ばし、発揮していくことが必要。  ・ 地域社会や世帯構造の変化も踏まえつつ、家庭・地域も含めた社会全体の教育力の向上を図る必要。

(2) 国際化・経済のグローバル化の進展 国際化・経済のグローバル化が進む中、世界経済における日本の地位が低下。 (90年代前半には1位であった日本の国際競争力が現在では20位前後に転落) アジア各国の若者が海外へ活動の場を広げる中、我が国の若者の留学生数は減少。            (アメリカの大学における日本の留学生数:H13年の4.7万人 ⇒ H22年の2.2万人) 年度 順位 IMD「World Competitiveness Yearbook」 IIE(Institute of International Education)「Open Doors」 【課題認識 ⇒ 論点】   国際的な競争が激しくなる中において日本が持続的な成長をしていくため、また、日本の若者が力強く生き抜いていくためには、コミュニケーション能力をはじめ、グローバル社会での活躍を視野に入れた知識・能力の育成が必要。

(3) 格差の増大と固定化 中間所得層が減少し低所得層が増加しており、格差の増大とともにその固定化が懸念される。 特に大阪においては低所得層の増加が著しい状況。 所得階層別世帯割合の変化 % % 300万円未満 300~500万円 500~1000万円 1000万円以上 東京大学大学院教育学研究科大学経営・政策研究センター「高校生の進路と親の年収の関連について」 総務省「就業構造基本調査」 【課題認識 ⇒ 論点】   経済的な格差が世代を通じて固定化されることのないよう、全ての子どもに対して学びを支援し、一人ひとりの力を伸ばす教育をさらに発展させる必要。

(4) 雇用環境の変化 雇用情勢が悪化する中、若年者にしわ寄せ。 非正規雇用が増加。 【課題認識 ⇒ 論点】 (H24.3の大阪の高校卒業者の就職率は前年比2.6ポイント増の90.5%だが全国44位) 非正規雇用が増加。 (25~34歳の非正規雇用率(H12⇒22)…男:5.7%⇒14.0%/女:32.0%⇒41.3%) % 総務省「労働力調査」 総務省「労働力調査」 【課題認識 ⇒ 論点】 雇用情勢が悪化し、また、雇用形態が多様化する中、社会の一員として自立して生きていくための豊かな勤労観や職業観を育てる必要。

震災前と比べた、社会における結びつきの意識変化 (5)東日本大震災の教訓 東日本大震災後、8割の人が、家族や地域でのつながりをはじめ社会全体としての助け合いの大切さを意識するようになっている 震災前と比べた、社会における結びつきの意識変化 震災後、強く意識するようになったこと 内閣府「社会意識に関する世論調査」(平成24年1月) 内閣府「社会意識に関する世論調査」(平成24年1月) 【課題認識 ⇒ 論点】 ・地域における一人ひとりの間の絆、及びこれらを形成するコミュニティが重要 ・状況を的確に捉え自ら学び考え行動する力の育成が重要。

大阪の教育がめざすもの 《「基本的な目標」のたたき台》 大阪の教育がめざすもの 《「基本的な目標」のたたき台》 社会経済状況の変化 (1)人口減少社会の到来と少子高齢化の進展 ⇒ 一人ひとりが持つ能力を最大限に伸ばし発揮   家庭・地域も含めた社会全体の教育力の向上 (2)国際化・経済のグローバル化の進展 ⇒ グローバル社会で生き抜き、活躍する力 (3)格差の増大と固定化 ⇒ 全ての子どもの学びの支援 (4)雇用環境の変化 ⇒ 社会の形成者として自立して生きる力 (5) 東日本大震災の教訓 ⇒ 絆や、地域コミュニティの充実   夢と志を持って社会を生き抜く力 ◎社会経済状況が変化する中、住民・子どもをはじめ社会の多様なニーズに応える教育の必要性 基本的な目標 めざす目標像 自らの力や個性を発揮して夢や志を持ち、果敢にチャレンジする人づくり 大きく変化する社会経済情勢や国際社会の中で、自立して力強く生きる人づくり 違いを認め合い互いを尊重しながら、自律して社会を支える人づくり 教育振興の目標 全ての子どもの学びの支援 教育の最前線である学校現場の活性化 社会総がかりでの大阪の教育力の向上 大阪の教育をめぐる動き (1)教育行政基本条例・府立学校条例の制定 ⇒ 社会経済情勢の変化や住民の声の反映   教育に関与する全ての者による教育振興 (2)公立高校授業料無償化・私立高校授業料無償化 ⇒ 公私による切磋琢磨 (3)教育における地方分権の推進 ⇒ 市町村との役割分担と連携

「基本的な目標」のたたき台(1) 《めざす目標像》 ◎ 自らの力や個性を発揮して夢や志に果敢にチャレンジする人づくり ・ 基礎的・基本的な知識・技能を身に付け、これを活用して、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動する人づくり ・ 将来の夢や目標を持ち、自らの進路へ向け、チャレンジ精神あふれる人づくり ・ 生涯にわたり心身の健康を保ち、たくましく生きる人づくり ・ 豊かな勤労観や職業観を持ち、社会の中で自立して力強く生きる人づくり ・ 我が国と郷土への誇りを持ち、大阪がはぐくんできた伝統と文化を尊重する人づくり ・ 国際社会の平和と発展に寄与する人づくり ・ 互いに助け合い、よりよい社会を創っていく人づくり ・ 生命と人権を尊重し、自分の大切さと共に他の人の大切さを認める人間性豊かな人づくり ・ 社会の形成者としての自覚や忍耐力・責任感、規範意識を持ち、自律して社会を支える人づくり ・ 自然や美への感性や、自然を尊重する精神、環境を大切にする人づくり ◎ 自らの力や個性を発揮して夢や志に果敢にチャレンジする人づくり ◎ 大きく変化する社会経済情勢や国際社会の中で、自立して力強く生きる人づくり ◎ 違いを認め合い互いを尊重しながら、自律して社会を支える人づくり

「基本的な目標」のたたき台(2) 《教育振興の目標》 ◎ 全ての子どもの学びの支援 ◎ 教育の最前線である学校現場の活性化 ・ 一人ひとりの個性に応じてその力を最大限に伸ばすため、多様な学びを可能にする教育内容や指導体制を充実 ・ 置かれている環境にかかわらず、一人ひとりの子どもが社会での自立に必要な知識・能力を身に付けられるよう、全ての子どもに対する学習機会を確保 ・ 保護者・住民をはじめとした社会のニーズを教育に反映させるため、子どもに最も近い学校現場からの積極的な情報提供を行うとともに、開かれた学校づくりを推進 ・ 校長のリーダーシップや教員の力を高め、教育の最前線である学校から発想し実践することのできる体制を整えるとともに、その組織力を向上 ・ 学校・家庭・地域が連携し一体となった取組みの推進 ・ 市町村との役割分担と連携の強化 ・ 公立と私立との切磋琢磨や企業等の参画 ◎ 全ての子どもの学びの支援 ◎ 教育の最前線である学校現場の活性化 ◎ 社会総がかりでの大阪の教育力の向上