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宿題を提出し,宿題用解答用紙を 1人2枚まで必要に応じてとってください 配布物:ノート 2枚 (p.85~89), 小テスト用解答用紙 1枚
ここでは、歪エネルギーを考察することにより、エネルギー原理を理解する。
宿題を提出してください. 配布物:ノート 3枚 (p.49~60), 中間アンケート, 解答用紙 3枚 (1枚は小テスト,2枚は宿題用)
基礎物理学 担当:田中好幸(薬品分析学教室).
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 6/7講義分 電磁波の反射と透過 山田 博仁.
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期末テスト 1.日時: 1月26日(木) 4,5限 試験時間:90分程度 2.場所: 1331番教室  1.日時:   1月26日(木) 4,5限  試験時間:90分程度 2.場所:   1331番教室 3.試験範囲:講義・演習・宿題・教科書の10章までに学んだ範囲 4.注意:   ・集合時刻厳守のこと  ・途中退出は認めない   ・全員受験必須  ・資料持込不可   ・既に60点以上を獲得している者も受験必須。

9.3 2体問題 例題4のまとめ 1:重心: 重心の速度: 2:全運動量: 重心の速度と総質量の積 3:全運動エネルギー: 9.3  2体問題 例題4のまとめ 1:重心:           重心の速度: 2:全運動量:  重心の速度と総質量の積  3:全運動エネルギー:  重心の運動エネルギーと相対運動の運動エネルギーの和

9.3  2体問題 従って全体の運動エネルギーは 第1項は重心の運動エネルギー 第2項は相対運動の運動エネルギー         を換算質量という。

9.2  質点系の運動方程式 全運動量=質量partsの運動量の和 全運動量の変化=外力の和

9.2  質点系の運動方程式 角運動量は?

10章 剛体の運動 10.1 剛体の運動方程式 10.2 剛体のつり合い 10.3 固定軸のまわりの剛体の回転運動 10章 剛体の運動 10.1  剛体の運動方程式 10.2  剛体のつり合い 10.3  固定軸のまわりの剛体の回転運動 10.4  慣性モーメントに関する二つの定理 10.5  慣性モーメントの計算例 10.6  簡単な剛体の運動

目 標 綱渡りを上手にしたい。 重さ5kgの物体を持ってよいとしたら何が良いだ ろうか?考えよう。 答えの理由を説明しよう。             

10.1 剛体の運動方程式 Y X rG 原点B回りの剛体の角運動量はおのおのの qi 質量partsの角運動量の和である。 ri 10.1  剛体の運動方程式 X Y B rG ri qi 原点B回りの剛体の角運動量はおのおのの 質量partsの角運動量の和である。 重心の位置ベクトルを導入して

10.1  剛体の運動方程式 !!!!

10.1 剛体の運動方程式 重心に全質量が集中した質点をBから見たときの角運動量 公転回転的という 重心回りの剛体の角運動量 10.1  剛体の運動方程式 重心に全質量が集中した質点をBから見たときの角運動量 公転回転的という 重心回りの剛体の角運動量 自転回転的という

10.1 剛体の運動方程式 Y X 原点C回りの剛体の角運動量はおのおのの 質量partsの角運動量の和である。 tG 10.1  剛体の運動方程式 X Y C tG ti 原点C回りの剛体の角運動量はおのおのの 質量partsの角運動量の和である。 重心の位置ベクトルを導入して 座標軸を変えても不変

10.4 慣性モーメントに関する二つの定理 剛体の角運動量は重心に全質量が集中した質点の角運動量と重心回りの剛体の角運動量の和である。 10.4  慣性モーメントに関する二つの定理 剛体の角運動量は重心に全質量が集中した質点の角運動量と重心回りの剛体の角運動量の和である。 座標の取り方によって重心に全質量が集中した質点の角運動量は変化する。 力のモーメント

10.2 剛体のつり合い 剛体のつりあいの条件

10.3 固定軸のまわりの剛体の回転運動 硬い、大きな物体があり、回転中心軸Bのまわりにその物体を角速度ωで回転させた。このとき、物体の 10.3  固定軸のまわりの剛体の回転運動 硬い、大きな物体があり、回転中心軸Bのまわりにその物体を角速度ωで回転させた。このとき、物体の 角運動量大きさを と書く。 回転運動エネルギーは と表せる。 このとき、IBを物体のBまわりの慣性モーメントという。

10.3 固定軸のまわりの剛体の回転運動 問 長さL、質量Mの細い棒を棒の端を中心として角速度ωで回転するときの慣性モーメントを求めよ。 ω 10.3  固定軸のまわりの剛体の回転運動 問 長さL、質量Mの細い棒を棒の端を中心として角速度ωで回転するときの慣性モーメントを求めよ。 ω L, M

10.3 固定軸のまわりの剛体の回転運動 問 長さL、質量Mの細い棒を棒の端を中心として角速度ωで回転するときの慣性モーメントを求めよ。 ω 10.3  固定軸のまわりの剛体の回転運動 問 長さL、質量Mの細い棒を棒の端を中心として角速度ωで回転するときの慣性モーメントを求めよ。 ω L, M 線密度

10.5  慣性モーメントの計算例 ω L, M の角運動量の大きさは ω L, M の角運動量       と ω L/2 M の角運動量       との和である

10.5  慣性モーメントの計算例 ω L, M の角運動量の大きさは よって慣性モーメントは

10.5 慣性モーメントの計算例 長さL、質量Mの細い棒を、棒の中心を中心として角速度ωで回転するときの慣性モーメントを求めよ。 10.5  慣性モーメントの計算例 長さL、質量Mの細い棒を、棒の中心を中心として角速度ωで回転するときの慣性モーメントを求めよ。 ω 半径r質量Mの細い赤いリングを図の ように角速度ωで回転するとき、角運 動量の大きさを書け。慣性モーメント を求めよ X Y O M r

10.5 慣性モーメントの計算例 長さL、質量Mの細い棒を、棒の中心を中心として角速度ωで回転するときの慣性モーメントを求めよ。 10.5  慣性モーメントの計算例 長さL、質量Mの細い棒を、棒の中心を中心として角速度ωで回転するときの慣性モーメントを求めよ。 ω 半径r質量Mの細い赤いリングを図の ように角速度ωで回転するとき、角運 動量の大きさを書け。慣性モーメント を求めよ X Y O M r

10.5 慣性モーメントの計算例 半径aで質量Mの薄い一様な円板の中心を通り、円板に垂直な軸周りの慣性モーメントを求めよう。 10.5  慣性モーメントの計算例 半径aで質量Mの薄い一様な円板の中心を通り、円板に垂直な軸周りの慣性モーメントを求めよう。 (1)まず円板を右下のように細いリングの 集まりと考えよう。重さ面密度をρとする。 (2) 半径r厚さdrのリングの角運動量は (3)全体の角運動量は、 よって慣性モーメントは

10.5 慣性モーメントの計算例 (4)右図のように円板を縦に回転する場合を 考えよう。 右図のように円板を細い赤い棒に分けて 10.5  慣性モーメントの計算例 ω a O θ (4)右図のように円板を縦に回転する場合を 考えよう。 右図のように円板を細い赤い棒に分けて 考えよう。棒の中心を回すときの慣性モー メントは と知っている。棒の長さが場所によって違うことを 考慮しておのおのの棒の慣性モーメントを足し合わ せれば目的の値が得られるだろう。

10.5 慣性モーメントの計算例 右図のように円板を細い棒に分けて考えよう。 円板の重さ面密度をρとする。図の座標Y軸 10.5  慣性モーメントの計算例 右図のように円板を細い棒に分けて考えよう。 円板の重さ面密度をρとする。図の座標Y軸 の点(y,0)を横切る幅dyの細い棒の慣性モーメントは           だから、 全体の慣性モーメントは           と置けば、 ω a O θ X Y (y,0)

3-2 剛体の運動 (5)質量Mの長方体X軸回り Y軸に平行な細い棒の集まりと考える。 これはどこかで見たことがある。 3-2 剛体の運動 (5)質量Mの長方体X軸回り Y軸に平行な細い棒の集まりと考える。 これはどこかで見たことがある。 (6)もちろんY軸回りの慣性モーメントは Y (b,a) O X

10.5  慣性モーメントの計算例 問 長さa、質量mの細い棒を、棒の中心を中心として角速度ωで回転するときの慣性モーメント、角運動量、回転運動エネルギーをa、m、ωを適宜用いて表せ。 問 長さa、質量mの細い棒を、棒の中心 からb離れた所を中心として角速度ωで 回転するときの慣性モーメント、角運動量、 回転運動エネルギーをもとめよ。 ω a m b TA1 TA2

10.5  慣性モーメントの計算例 問 質量M半径Rの円板が図のように向きを変えずに半径S、角速度ωで回転しているときこれを公転回転という。   慣性モーメント、角運動量、   運動エネルギーをもとめよ。 A R S A A TA3 A

10.5  慣性モーメントの計算例 問 質量M半径Rの円板が図のように同じ面を中心に向けて半径S、角速度ωで回転しているときしているときの慣性モーメント、角運動量、   運動エネルギーをもとめよ。 A S R TA4

10.4 慣性モーメントに関する二つの定理 半径aで質量Mの薄い一様な円板の中心を通り、 円板に垂直な軸周りの慣性モーメントは 10.4  慣性モーメントに関する二つの定理 半径aで質量Mの薄い一様な円板の中心を通り、 円板に垂直な軸周りの慣性モーメントは 円板をY軸周りに回したとき、慣性モーメントは ω a O

10.4 慣性モーメントに関する二つの定理 もう一つ別の考え方にトライしよう。 下図のようにX-Y平面上に質量miの小さな ω 10.4  慣性モーメントに関する二つの定理 もう一つ別の考え方にトライしよう。 下図のようにX-Y平面上に質量miの小さな 物体が位置ri(xi,yi)にある。物体をY軸周りに 回したとき、慣性モーメントは Y軸周り: X軸周りに回したときの慣性モーメントは、 X軸周り: それではZ軸周りに回したときの 慣性モーメントはどうなるか? Z軸周り: ω a O X Y O ri(xi,yi) xi yi Z mi

10.4 慣性モーメントに関する二つの定理 即ち、ある平面(ここではX-Y)上に小さな物体があるとき、 10.4  慣性モーメントに関する二つの定理 即ち、ある平面(ここではX-Y)上に小さな物体があるとき、 その平面に垂直な軸周りの物体の慣性モーメントは、 平面内の直交する軸周りの慣性モーメントの和に等しい。 任意の平たい剛体物体を微小物体の集合と 考えれば、任意の平らな剛体の慣性モーメントは やっぱり X Y O ri(xi,yi) xi yi Z mi

10.4 慣性モーメントに関する二つの定理 それでは を利用しよう。 円板の中心を通り、円板に垂直な軸周りの慣性モーメントは 10.4  慣性モーメントに関する二つの定理 それでは             を利用しよう。 円板の中心を通り、円板に垂直な軸周りの慣性モーメントは これはZ軸周りの慣性モーメントに相当する。 それではX軸、Y軸周りの慣性モーメントは?? 分からないが、少なくとも円板である限り対称性 から         は確実である。だから、 よって、 a O X Y Z

10.5  慣性モーメントの計算例 右図のようなひどい場合の慣性モーメント を求めよ。 ω a O TA5

10.5  慣性モーメントの計算例 Y 質量Mの長方体の原点O軸紙面垂直回りの慣性モーメントを求めよ (b,a) TA6 O X

10.6 簡単な剛体の運動 (1)半径R、質量Mの円板が転がり 重心が速さvで進んでいるとき A点の速度は 左向き 10.6  簡単な剛体の運動 (1)半径R、質量Mの円板が転がり 重心が速さvで進んでいるとき A点の速度は 左向き B点の速度は 左向きにvと下向き C点の速度は       D点の速度は 左向きにvと上向き となる。接点Cの速さは常にゼロ。 A ω v B D C

10.6 簡単な剛体の運動 A点→B点→C点→D点は 重心よりも遠回りして運動する。 よって滑る場合よりも 運動エネルギーを要する。 10.6  簡単な剛体の運動 A点→B点→C点→D点は 重心よりも遠回りして運動する。 よって滑る場合よりも 運動エネルギーを要する。 転がりの場合の運動エネルギー 滑りの場合の運動エネルギー A ω v B D C

10.6 簡単な剛体の運動 (2)もし剛体が半径R質量Mの球体ならば 転がりの場合の運動エネルギーは 10.6  簡単な剛体の運動 (2)もし剛体が半径R質量Mの球体ならば 転がりの場合の運動エネルギーは 剛体の形状によって運動エネルギーは異なる。 滑りの場合の運動エネルギーは同じ A ω v B D C

10.6 簡単な剛体の運動 (3)剛体が半径R質量Mの球体が 静止状態から斜面を転がり、 鉛直方向hだけ下った場合の 球体の速さは、 から、 10.6  簡単な剛体の運動 (3)剛体が半径R質量Mの球体が 静止状態から斜面を転がり、 鉛直方向hだけ下った場合の 球体の速さは、 から、 (4)剛体が半径R質量Mの円板なら ω v A B C D

10.6  簡単な剛体の運動 (5)円板ヨーヨーは転がりながら落ちている。 重力加速度3分の2の自由落下と同じ運動になる。 ω v

目 標 綱渡りを上手にしたい。 重さ5kgの物体を持ってよいとしたら何が良いだ ろうか?考えよう。 答えの理由を説明しよう。 TA1 TA2 目 標 綱渡りを上手にしたい。 重さ5kgの物体を持ってよいとしたら何が良いだ ろうか?考えよう。 答えの理由を説明しよう。 TA1 TA2 TA3 TA4 TA5             

10.6 簡単な剛体の運動 (6)円板突き もし上端からbだけ下を突いたら どうなるか; 1)重心の運動の式は 2)回転の運動の式は 10.6  簡単な剛体の運動 (6)円板突き もし上端からbだけ下を突いたら どうなるか; 1)重心の運動の式は 2)回転の運動の式は 3)転がる条件         だから 力の条件は           b F R M f まさつ

10.6 簡単な剛体の運動 円板突き もし上端からbだけ下を突いたら どうなるか; 点を で突くと転がる。 10.6  簡単な剛体の運動 円板突き もし上端からbだけ下を突いたら どうなるか;   点を         で突くと転がる。 まさつが無い場合f=0の回転条件は?         から、      点を突く場合。        b F R M f まさつ

10.6 簡単な剛体の運動 (7)玉突きの場合 1)重心の運動の式は 2)回転の運動の式は 3)転がる条件 から 力の条件は 10.6  簡単な剛体の運動 (7)玉突きの場合 1)重心の運動の式は 2)回転の運動の式は 3)転がる条件       から 力の条件は 4)摩擦が無いときは      点を突くと転がる。  b F R M

10.6  簡単な剛体の運動 R m1 m2 M T1 g T2 (8)半径R、質量Mの円板滑車に質量m1、m2の物体が糸でつるされている。糸の張力を図のように定める。重力加速度をgとする。時刻ゼロで物体を固定していた手を離した。糸は滑車に巻きつき、滑ることなく移動すると考えよう。m1>m2のとき、滑車は反時計方向に回転してm1は落下する。もしM>>m1,m2ならば、m1は非常にゆっくり落ちることを経験的に知っている。これを考察しよう。 下向きを正にとれば、m1についての運動の式は、 である。 m2については、 である。

10.6 簡単な剛体の運動 M よって、 R である。T2-T1はMを回す力である。 ちからのモーメントの大きさは、 10.6  簡単な剛体の運動 R m1 m2 M T1 g T2 よって、 である。T2-T1はMを回す力である。 ちからのモーメントの大きさは、               である。(T1>T2) だから、

10.6 簡単な剛体の運動 M 結局、m1が落下する加速度は、 R となる。 1.m1=m2の場合、a=0 自明 T2 10.6  簡単な剛体の運動 R m1 m2 M T1 g T2 結局、m1が落下する加速度は、 となる。 1.m1=m2の場合、a=0 自明 2.Mがm1,m2に比べて重ければ、aは小さい。 3.Mがm1,m2に比べて軽ければ、自由落下。

10.6 簡単な剛体の運動 (9)剛体振り子: 右図のように重心からaだけ離れたO点を 軸とした長さ2l 質量Mの棒の振動を考える。 10.6  簡単な剛体の運動 (9)剛体振り子: 右図のように重心からaだけ離れたO点を 軸とした長さ2l 質量Mの棒の振動を考える。 1.O点回りの慣性モーメントは半径aの公転と 中心回りの自転の慣性モーメントの和である。 2.力のモーメントは θが小さいとき 回転角に関する運動の式 θの振動の角速度は O 2l M g a θ

10.6 簡単な剛体の運動 から O a 3.周期 2l 4.振動数ゼロ、周期無限大の条件はもちろん、 θ a=0(つりあい) 10.6  簡単な剛体の運動              から 3.周期 4.振動数ゼロ、周期無限大の条件はもちろん、   a=0(つりあい) 5.振動数最大、周期最小の条件は? 6.5.の理由を考えよ。 TA1 7.どんな形の振り子が振動数が大きいだろうか。 TA2 O 2l M g a θ

10.6 簡単な剛体の運動 1.長さ2lの棒状剛体振り子の角振動数は以下のようになる。 2.直径2lの球状剛体振り子の場合は? l O a 10.6  簡単な剛体の運動 1.長さ2lの棒状剛体振り子の角振動数は以下のようになる。 2.直径2lの球状剛体振り子の場合は? 3.質点振り子の場合は O l M g a θ O 球 θ Mg

10.6 簡単な剛体の運動 常数 変数 5.メトロノームは剛体振り子の一種である。 錘の位置によって振動周期が変化する。 10.6  簡単な剛体の運動 5.メトロノームは剛体振り子の一種である。 錘の位置によって振動周期が変化する。 これまでの勉強を用いてメトロノームの 動作を解析しよう。 錘の位置がどこにあるとき、周期が最小に なるだろうか? ①棒の長さを 2l 重さを m とする。 ②錘は一辺 2d の正方形で重さ M とする。 重心が支点から距離 r にあるとする。 ③棒と錘の慣性モーメントは 常数 変数

10.6  簡単な剛体の運動 力のモーメントは 大胆に  と仮定すれば、                      と置く。               

10.6 簡単な剛体の運動 のときにωは最大となる。 ならば のときにωは最大となる。 構造上 rはd以下にはできないから、 10.6  簡単な剛体の運動 のときにωは最大となる。        ならば        のときにωは最大となる。 構造上 rはd以下にはできないから、 錘が最下点のときにω最大で周期最小となる。              

10.6 簡単な剛体の運動 ま (10)ベクトルとその時間微分が直交する場合のベクトルの運動はどのようなものか? ベクトルの回転運動。 10.6  簡単な剛体の運動 ま (10)ベクトルとその時間微分が直交する場合のベクトルの運動はどのようなものか? ベクトルの回転運動。      なら、rベクトルの回転運動。

10.6 簡単な剛体の運動 こま もし角運動量ベクトルならどうなる? それは角運動量ベクトルの回転運動である。 10.6  簡単な剛体の運動 こま もし角運動量ベクトルならどうなる? それは角運動量ベクトルの回転運動である。          だから、角運動量と力のモーメントが直交する場合 があるだろうか? 支点O回りに横倒しに回転しているコマが ある。重心の距離R,質量M,慣性モーメントI、 角速度ω。 角運動量は大きさ       で紙面右向き。 力のモーメントは大きさ        で紙面垂直奥向き。 O M g

10.6 簡単な剛体の運動 こま 角運動量と、力のモーメントは直交している。 10.6  簡単な剛体の運動 こま 角運動量と、力のモーメントは直交している。 角運動量と、力のモーメントとの単位ベクトルを i とj としよう。 角運動量の単位ベクトルiは角振動数        で回転する。 O M g

10.6 簡単な剛体の運動 コマは支点垂直軸回りに回転する。 歳差運動という。 大変不思議。 M O こまが傾いているときの 10.6  簡単な剛体の運動 コマは支点垂直軸回りに回転する。 歳差運動という。 大変不思議。 こまが傾いているときの 歳差運動の角振動数はいくらになるか。 TA3 O M g g θ

目 標 綱渡りを上手にしたい。 重さ5kgの物体を持ってよいとしたら何が良いだ ろうか?考えよう。 答えの理由を説明しよう。 TA1 TA2 目 標 綱渡りを上手にしたい。 重さ5kgの物体を持ってよいとしたら何が良いだ ろうか?考えよう。 答えの理由を説明しよう。 TA1 TA2 TA3 TA4 TA5