不登校に関する校内研修の必要性 不登校対策担当者ナビー3 宮城県総合教育センター

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研修担当の先生へ ※演習をする前に!  校内研修で演習を計画されている場合に,活用いただけるスライドです。自校の取組の現状を踏まえて,研修の時期,テーマに応じて,演習のねらいや時間配分等を設定してください。 ※ ※ ※ 研修担当の先生へ ※ ※ ※ このスライドは,学びを支える3つの要素,校内委員会等との協働,関係機関・保護者との連携について学んだことを前提とした内容構成になっています。
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不登校に関する校内研修の必要性 不登校対策担当者ナビー3 宮城県総合教育センター  不登校対策担当者ナビー3 不登校に関する校内研修の必要性  不登校対策担当者の役割を理解するための研修として,「不登校対策担当者ナビー3 不登校に関する校内研修の必要性」を始めます。  今回のねらいは,校内における不登校に関する研修の必要性を理解することです。  宮城県総合教育センター

小・中学校,高等学校の不登校の出現率推移 なぜ不登校の校内研修をするの? 小・中学校,高等学校の不登校の出現率推移  平成28年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によると,平成28年度の宮城県における,小・中学校,高等学校の不登校児童生徒の出現率は,小学校0.52%,中学校4.08%,高等学校2.13%と,高水準で推移し,深刻な状況となっています。 高水準で推移  宮城県総合教育センター

不登校に関する教員研修と不登校出現率の関係 なぜ不登校の校内研修をするの? 不登校に関する教員研修と不登校出現率の関係  平成27年度「宮城県長期欠席状況調査」の不登校に関する教員研修と不登校出現率の関係によると,小・中学校ともに共通していることは,「②校外研修に参加」は高い数値を示していますが,「③校内研修の伝講」「④事例研究の実施」「⑤外部講師の活用」の校内研修に係る数値が低いということです。つまり,不登校について校外において個人で研修に参加する機会は多いものの,校内において教職員全体で行う研修の機会が少ないと言えます。このことから,不登校に対して学校全体がチームとして効果的な支援を行うために,校内研修の在り方を検討する必要があると考えられます。 校内において研修の機会が少ない  宮城県総合教育センター

なぜ不登校の校内研修をするの? 方向性の異なる支援 認識が異なる支援 どうすれば いいんだろう… 宮城県総合教育センター  不登校に関して多くの学校では,不登校児童生徒本人への支援を中心に取り組んできました。教職員,保護者が不登校に対する認識を一致させないまま,複数の教職員,保護者から,方向性の異なる支援を受けた不登校児童生徒は,困惑してしまうことが考えられます。  宮城県総合教育センター

なぜ不登校の校内研修をするの? 共通理解 共通実践 不登校に関する校内研修 認識の一致ね 宮城県総合教育センター  文部科学省「生徒指導提要」では,生徒指導は,すべての教職員による共通理解・共通実践が基本になると述べています。不登校に関しても,校内研修によって教職員の不登校に対する認識を一致させることで,共通実践が可能となり,不登校児童生徒に寄り添った支援を行うことができるようになります。 共通実践  宮城県総合教育センター

なぜ不登校の校内研修をするの? 不登校の要因 多様化,複雑化 「不登校の理解」 関係機関などの専門性を生かした 「チーム支援」       不登校の要因        多様化,複雑化  「不登校の理解」 関係機関などの専門性を生かした  「チーム支援」  不登校の要因が多様化・複雑化する中,不登校支援をする際に,教職員と保護者で「不登校の理解」を深め,不登校児童生徒一人一人に寄り添った「チーム支援」を促進することが大切になると考えます。  宮城県総合教育センター

なぜ不登校の校内研修をするの? 「不登校の理解」の1点目 不登校経験が人生の糧になり得る 宮城県総合教育センター 「不登校を経験したおかげで今の自分がいる」 「周囲のサポートのおかげで成長し,視野が広がった」  「不登校の理解」の1点目は,教職員,保護者が不登校に対する認識を一致させることです。不登校経験が人生の糧になり得るという視点を持ち,教職員が一致して,不登校を成長する上での重要な時間となり得ると捉え,その実現のためにチームとして計画的に支援をしていきます。  【詳しくは,研修ガイド 「A-1 不登校のミカタ」 参照】 不登校経験が人生の糧になり得る  宮城県総合教育センター

無理せずに,できることからやってみよう! なぜ不登校の校内研修をするの? 「不登校の理解」の2点目 置かれている状況を受け入れる 個に応じた手立てを講じる 無理せずに,できることからやってみよう! 一緒に考えよう!  「不登校の理解」の2点目は,教職員,保護者が,不登校児童生徒の置かれている状況を受け入れるとともに,不登校児童生徒の立場に立った上で何が最善なのかを考え,個に応じた手立てを講じるなど,不登校児童生徒に寄り添った支援を行うという支援の基本的な考え方を共有することです。この2点を「不登校の理解」と捉えます。 支援の基本的な考え方を共有する  宮城県総合教育センター

なぜ不登校の校内研修をするの? 不登校の要因 多様化,複雑化 「不登校の理解」 関係機関などの専門性を生かした 「チーム支援」       不登校の要因        多様化,複雑化  「不登校の理解」 関係機関などの専門性を生かした  「チーム支援」  その上で,教職員は,スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー,関係機関などと連携し,専門性を生かしたチーム支援を行っていきます。  【詳しくは,研修ガイド 「B チーム支援ガイド」 参照】  宮城県総合教育センター

なぜ不登校の校内研修をするの? 不登校児童生徒が 増えている。 チーム支援が大事なことは分かるけど。 どうにかしたい。 家庭訪問ではどんな話をすれば良いんだろう。  共感的理解と寄り    添う姿勢って具体   的にどんなことを   するんだろう。  また,先生方の中には,「不登校児童生徒が増えている。どうにかしたい。」「チーム支援が大事なことは分かるけど。」など,不登校児童生徒や保護者に対する支援として,どんな方法があるのか,チーム支援をするためにはどのように連携を図ればいいのかといった疑問や悩みを抱えている人もいると思います。  宮城県総合教育センター

不登校に関する校内研修は… 不登校に関する知識や支援の方法を学ぶ 校内研修 宮城県総合教育センター  そのため,校内研修では,教職員が不登校に関する知識やチーム支援の具体的な方法を学びます。 不登校に関する知識や支援の方法を学ぶ  宮城県総合教育センター

周囲から聞こえてくること… 研修のための 時間がない! 部活動指導しないと… 放課後は, 生徒指導! 家庭訪問もあるし…  一方で,日々の授業や生徒指導など,多忙な学校現場では,研修時間を確保することが難しいと言われています。 職員会議以外に集まるの?  宮城県総合教育センター

校内研修計画の立案 多忙な学校現場だからこそ 効率的な校内研修 宮城県総合教育センター 不登校の理解/チーム支援  そこで,年度初めに校内研修計画を立案し,周知することで,確実に研修を行うことを目指します。計画的な校内研修は,教職員の不登校の理解を深め,チーム支援を促進します。なお,チーム支援がうまく機能していない際には,校内研修計画の見直しを行います。  宮城県総合教育センター

校内研修には「みやぎ不登校サポートパック」の中の様々な研修ツールが活用できます。 なるほど! 便利ね!  校内研修で活用するのが,「みやぎ不登校サポートパック」の中の様々な研修ツールです。  研修内容は,「ナビ-2 研修ガイドの使い方」で詳しく説明されています。  宮城県総合教育センター

「みやぎ不登校サポートパック」はWeb上に公開されています。使いたい研修を選んでください。 いつでも 見られます!  「みやぎ不登校サポートパック」は,Web上に公開されています。使いたい研修を選んでください。  宮城県総合教育センター

クリックすると,研修紹介ページに移動し,内容や準 備物が分かります。 これを見ると 全て分かるわ!  クリックすると,研修紹介ページに移動します。そのページには左側に,それぞれの研修のねらいや研修対象などが書いてあります。そして,右側にファシリテーター用と受講者用の準備物が掲載されています。その部分をクリックしてダウンロードし,活用することができます。  宮城県総合教育センター

「研修流れシート」「研修ワークシート」はワープロソフトで,「研修スライド」はプレゼンテーションソフトで作成されたものをダウンロードできるので,簡単に自校化が可能です。 「研修流れシート」自校化の例 生徒の実態に合わせて自校化したシート ダウンロードしたシート  「研修流れシート」「研修ワークシート」はワープロソフトで,「研修スライド」はプレゼンテーションソフトで作成されたものをダウンロードできるので,内容を学校の実態に合わせた「自校化」が可能です。  宮城県総合教育センター

研修形態は参加者全員で考えたり,共通の課題に気付いたりできるようワークショップ型研修も取り入れています。 多くの気付きがあるはずです!  研修形態は,参加者全員が主体的に考え,課題に気付き,今後どうしていくのか,話合いを通して共有していくワークショップ型を取り入れています。研修の中で,参加者自らが不登校児童生徒の置かれている状況を考えたり,参加者同士が話し合いながら考えを共有したりします。そうすることで,認識を一致させることや支援の基本的な考え方を共有することができ,寄り添った支援につながり,チーム支援が促進されていきます。  宮城県総合教育センター

(National Training Laboratories) ワークショップ型研修では,学びの定着を目指して「能動的な学び」を心掛けます。 ラーニング ピラミッドの 下2段ね! 5% 講義 10% 読書 視聴覚 20% 能動的な学び デモンストレーション 30%  ワークショップ型研修では,学びの定着を目指して「能動的な学び」を心掛けます。アメリカ国立訓練研究所の平均学習定着率調査結果を図式化した「ラーニングピラミッド」の下2段が,それにあたります。 グループ討議 50% 自ら体験する 75% 他の人に教える 90% アメリカ国立訓練研究所 (National Training Laboratories)  宮城県総合教育センター

まとめ 不登校に関する校内研修の必要性 1 不登校に関する校内研修は,不登校に対して学 校がチームとして効果的な支援を行うために実 施する。  不登校対策担当者ナビー3 不登校に関する校内研修の必要性 1 不登校に関する校内研修は,不登校に対して学   校がチームとして効果的な支援を行うために実   施する。 2 校内研修では「みやぎ不登校サポートパック」   を用い,不登校に関する知識やチーム支援の具   体的な方法を学ぶ。 まとめ  今回のまとめです。  1点目は「不登校に関する校内研修は,不登校に対して学校がチームとして効果的な支援を行うために実施する」ということです。不登校に関する校内研修を実施することで,教職員の不登校の理解が深まり,不登校児童生徒1人1人に寄り添ったチーム支援が促進されるようになります。  2点目は「校内研修では『みやぎ不登校サポートパック』を用い,不登校に関する知識やチーム支援の具体的な方法を学ぶ」ということです。校内研修を行う際は,是非みやぎ不登校サポートパックを活用してください。  以上で,「不登校対策担当者ナビ-3 不登校に関する校内研修の必要性」を終わります。  宮城県総合教育センター