中医学の治療システムについて 臓腑弁証 経絡弁証 八綱弁証 気血津液弁証 配穴:弁証、弁病、対症、局所、循経、、、 六淫弁証 六経弁証

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今 日 の ポ イ ン ト今 日 の ポ イ ン ト 糖尿病人口は予備群を含めると 2,050 万人1.1. 糖尿病は血糖値が高くなる病気 ただし自覚症状がほとんどありません 2.2. 血糖値が高い状態を「高血糖」といいます3.3. インスリンの作用が弱くなったために高血糖に なったのですが、高血糖は必ず改善できます.
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中医学の治療システムについて 臓腑弁証 経絡弁証 八綱弁証 気血津液弁証 配穴:弁証、弁病、対症、局所、循経、、、 六淫弁証 六経弁証 中医学の診断システムと治療システムは、一体化したものである。 六経弁証 経絡弁証 衛気営血弁証 三焦弁証 八綱弁証 気血津液弁証

証 にもとづく治療 八綱弁証 表裏(どこが)、虚実寒熱(どのように) 気血津液弁証 臓腑弁証 経絡弁証 その他の弁証 治療システム どこの(臓腑)、 何が(気血津液) 、 どのように 臓腑弁証 経絡弁証 経絡の流注、体表の走行部位との関連  証にもとづく治療として鍼灸でよく用いられているものに、気血津液弁証、臓腑弁証、、経絡弁証といったものがあります。気血津液弁証と臓腑弁証を関連させることによって、患者の、どこの、何が、どのように病んでいるかがわかりますし、経絡弁証により体表部に現れている症状が、どの経絡の走行部位の症状であるかがわかるわけです。 その他の弁証

臓腑弁証をベースにして レベル① どこでどうなっているのか? どこ?  どうなっている?  病位 病態 虚実

気血津液弁証をベースにして レベル② どこでなにがどうなっているのか? どこ? なに? どうなっている? 病位 病態 気血津液精 どこ? なに? どうなっている?  病位 病態 気血津液精 陰陽のバランス 虚実寒熱

経絡について

■経絡とツボの役割 体に現れたサインから、 何を病気のシグナルとして情報化するのか。 体に張りめぐらされた 一定の法則・・・数千年の経験知 体に現れたサインから、   何を病気のシグナルとして情報化するのか。 体に張りめぐらされた 情報伝達システム 一定の法則・・・数千年の経験知 経絡と言う情報システムの理解 様々なシグナルに気づく! 経絡とツボの役割  なぜ体にはシグナル(反応)が現れるのか。その現れかたには、実は一定の法則があ る。体に張りめぐらされた情報伝達システム、つまり経絡の分布を把握すると、体のい ろいろなシグナルが、何を教えてくれているかがわかるようになる。このシグナルが現 れやすい部位が経穴(ツボ)である。  経絡と経穴の関係を把握することにより、診断への応用、治療への応用が可能となる。 ■経絡と経穴の関係を把握することにより、 診断への応用、治療への応用が可能となる。

■<経絡>系統について 病気の時・・・病状を反映する伝達通路 治療の時・・・ツボと対応する身体部位の伝達通路 五臓を中心とした体内のバランス調節機構 病気の時・・・病状を反映する伝達通路 治療の時・・・ツボと対応する身体部位の伝達通路 経絡系統について  経絡系統は五臓を中心とした体内のバランス調節機構であり、病理的状態では病状を反映する伝達経路であり、治療面においては経穴(ツボ)に施した刺激を伝達する働きをもっている。

五兪穴イメージ 〈難経68難〉 『六十八難に曰く、五蔵六府には各々井・栄・兪・経・合あるも、皆な何を主る所なるや。 然るなり、経に言う、出る所を井と為し、流れる所を栄と為し、注ぐ所を兪と為し、行る所を経と為し、入る所を合と為す。井は心下満を主り、栄は身熱を主り、兪は体重節痛を主り、経は喘咳寒熱を主り、合は逆気して泄するを主る。此れ五蔵六府の井・栄・兪・経・合の病を主る所なり。』 出る所を井と為し、 流れる所を栄と為し、 注ぐ所を兪と為し、 行る所を経と為し、 入る所を合と為す

いず 出る所を井と為し、【湧水】

2.流れる所を栄と為し、【流水】

そそ 3.注ぐ所を兪と為し、【沢】

めぐ 4.行る所を経と為し、【川】

5.入る所を合と為す【河口】

経穴の主治法則 経絡_の主治・・・ X経病証、X臓病証 Y経病証、Y臓病証 Z経病証、Z臓病証 経絡 X Y Z α β 経穴 A 井 経穴_の主治・・・ Aの特異作用 Bの特異作用 Cの特異作用 ~の特異作用 … B 滎 C 兪 D 経 E 合

例1 「滎穴」は「身熱」に処方する。 足陽明胃経 内庭 経絡=足陽明胃経 腑の症状 経絡の症状 経穴=滎水穴 滎穴:身熱を清する 例1 「滎穴」は「身熱」に処方する。 足陽明胃経 経絡=足陽明胃経   腑の症状 経絡の症状 経穴=滎水穴 内庭 滎穴:身熱を清する 胃熱、胃の経絡の熱 を清する処方に用いる。

例1 「滎穴」は「身熱」に処方する。 足厥陰肝経 行間 経絡=足厥陰肝経 臓の症状 経絡の症状 経穴=滎火穴 滎穴:身熱を清する 例1 「滎穴」は「身熱」に処方する。 足厥陰肝経 経絡=足厥陰肝経   臓の症状 経絡の症状 経穴=滎火穴 行間 滎穴:身熱を清する 肝経の熱、肝火・肝陽 を清する処方に用いる。

例1 「滎穴」は「身熱」に処方する。 手太陰肺経 魚際 経絡=手太陰肺経 臓の症状 経絡の症状 経穴=滎火穴 滎穴:身熱を清する 例1 「滎穴」は「身熱」に処方する。 手太陰肺経 経絡=手太陰肺経   臓の症状 経絡の症状 経穴=滎火穴 魚際 滎穴:身熱を清する 肺経の熱、肺熱 を清する処方に用いる。

1-1 ツボと友達に 風穴……6穴(風池、風府、風門、風市、翳風、秉風) 水穴……5穴(水溝、水泉、水道、水分、水突) 1-1 ツボと友達に  風穴……6穴(風池、風府、風門、風市、翳風、秉風)  水穴……5穴(水溝、水泉、水道、水分、水突)  気穴……5穴(気舎、気戸、気衝、気穴、気海)  神穴……8穴(神門、神堂、神封、神蔵、神道、神庭、神闕、本神) ツボの作用 風穴:外風・内風の治療 水穴:水液代謝の治療 気穴:気機の治療 神穴:神志の治療・・・精神・意識・思惟能力・知覚・鎮静・鎮痛。

例1 「滎穴」と「兪穴」は「循経」で処方する。 例1 「滎穴」と「兪穴」は「循経」で処方する。 『霊枢』邪気蔵府病形で紹介されている「滎兪は外経を治す」 滎穴 兪穴 滎穴 兪穴

経絡病証への応用 経絡 診察・診断・治療に応用 経筋 滎穴・兪穴の反応 滎穴 兪穴

■経絡の流注 滎兪治外經 太淵 魚際 後谿 中渚 三間 前谷 腋門 二間

■経絡の流注 滎兪治外經 足臨泣 陷谷 太衝 束骨 太白 通谷(足) 大都 侠谿 行間 内庭

臓腑病証への応用 原穴 背兪穴 募穴 下合穴 虚実反応の現れやすい経穴 診察・診断・治療に応用 【五臓の反応が現れやすい】 原穴・背兪穴    原穴・背兪穴 募穴 【六腑の反応が現れやすい】    募穴・下合穴 下合穴

4-1 六腑病証はどうするか 下合穴 『霊枢』<邪気蔵府病形> 「合治内府」 「六腑は通を以て用と為す。」 足三里 陽陵泉 胃 胆 下巨虚 4-1 六腑病証はどうするか 『霊枢』<邪気蔵府病形> 「合治内府」 下合穴 「六腑は通を以て用と為す。」 足三里 陽陵泉 胃 胆 下巨虚 委陽 小腸 三焦 上巨虚 委中 大腸 膀胱

気血津液病証への応用 病理反応の現れやすい経穴 太衝 気の問題(ストレス) 膻中 上焦・胸 中脘 中焦・上腹 気海 下焦・下腹 気機の問題 三陰交 血海 膈兪 血の問題 陰陵泉 委陽 中極 水湿の問題 豊隆 足三里 中脘 痰の問題

ストレス、生活習慣病、超高齢社会、少子化などの諸問題を一括分析」 2009年8月8-10日 TCMNセミナー 「今日の日本に中医報!! ストレス、生活習慣病、超高齢社会、少子化などの諸問題を一括分析」 発行:       TCMネットワーク 2009.08 (初版) STAFF 主催: TCMN 発行人:瀬尾港二 総監修 ・講師: 兵頭 明 (学校法人後藤学園/東京衛生学園専門学校        LIFENCE総研中医学研究部部長) 作製: 齋藤隆裕  (同 中医学研究部) 協力: (学)後藤学園 東京衛生学園専門学校 不許複製 Copyright© 2005-2007 GOTO Gakuen ; LIFENCE All Rights s Reserved.