佐野市生涯学習推進の課題整理 佐野市生涯学習課ワーク 2017年6月13日 14:00~17:00 聖徳大学 西村美東士 (佐野市生涯学習推進アドバイザー)
ワークで明らかにしたいこと 生涯学習による個人の充実をどこに、どのようにつなげようとする のか。 お飾り参画、やらされ参画から脱皮した先には何があるか。 個人の生涯学習と、そのつながり、広がり、深まりを支援するため の全庁体制をつくるためには、どうしたらよいか。 目指すべき地域共同体の一員としての意識は何なのか。そのために 必要な個人の充実の内容は何か。 以上の課題についてクドバスチャートを作成することによって、構 造的に把握する。 ワークで得た個人の気づきを、課内で共有する。 協議会に対して、事務局のビジョンを責任をもって示す。
参画ツールとしてのクドバス 「生涯学習都市宣言」起草文原案作成に伴う委員会活動の検討では、ID成果及び 各委員の発言が起草に反映される過程を分析した。とりわけ、WSに適用した職業 能力開発手法「クドバス」(CUDBAS:CUrriculum Development Method Based on Ability Structure,森和夫,1990年)の効果を検証しようとした。時期は2007年5月~7 月、3回の開催中にWSを1回実施したものである。 クドバスでは、5人前後の3時間程度のグループワークによって、必要能力を カードに書き出し、これを仕分けして、重要度順にリスト化して、チャートを作 成する。汎用性が高いため、本研究においては、「生涯学習都市宣言」のための 生涯学習推進ID作成や「放課後子どもプラン」のための居場所事業メニュー作 成等に、このチャート作成の手法を活用した。 参考文献「市民参画を実質化する生涯学習推進の方法論(序論) -佐野市の生涯学習諸会議でのワークショップスタイルの導入と成果- http://mito3.jp/seika/2750.pdf
打合せ(15分) メンバー数の標準は5人ですが、今回は6人で行います。 生涯学習課の立場と役割、職場の理念、コンセプト、現在の課 題など
課題カード書き(30分) 推進計画と答申文作成を意識して生涯学習推進の課題を書く P ではどうか D ではどうか C ではどうか A ではどうか 自己内対話の時間です 語尾等は自由 努力目標はひとり30枚
課題カードの分類(40分) PDCAという分類はしない。あくまでも内容の類似性で分類する。 島は15個までとし、一つの島の課題カード数は4~20とする。 4枚以上の課題カードが並んだら見出しカードを置いていく。 4枚に満たない場合でも、必要なものは残す。追加して4枚以上 にすればよい。 縦方向に伸び過ぎないように、まとめる方向で分類する。 見出しカードの記入は属する課題カードの内容をもとに上位の イメージを書く。
課題カードの配列(20分) 机を分割して2~3人で分業する 能力カードのうち、最も重要なものは左端に、最も重要でない ものは右端に配置する
見出しカードの配列(10分) 重要度の最も高い仕事は最上部へ、低いものは下へと配置する グループ全員でよく話し合って、順位を決める 打ち合わせメモ(A4版)を確認し、その内容によって判断する 建前ではなく実質的な推進方策を考えて決める。 「カード枚数が多い」などの理由で上位を決定しない。 課題間の関係性、順序性は考えないで決める。
振り返り=個人の気づきの共有化
フォローアップの方法 マニュアルに記載された点検項目(次ページ)によって適切な 文章に直す。 とりわけ、課題項目ごとに「これで達成度を5 段階評価できる か」「評価者の解釈を同じにできるか」で修正する。 その後、庁内、協議会内で本成果を共有する。
カードの点検項目 (森和夫、2017) 全般の点検 ⑫ あいまい→明瞭にする ① 他と同じ内容のものがある →削除 評価できない カードの点検項目 (森和夫、2017) 全般の点検 ⑫ あいまい→明瞭にする ① 他と同じ内容のものがある →削除 評価できない ② 免許や資格などを書いた→削除 ⑬ 評価できない→評価できるように変える ③ 能力とはいえない→削除 ⑭ 考え方によって判断が変わってしまう →安定した判断にする ④ 「正しく」、「間違えず」、「適切に」、「確実に」がある →この用語を削除 ⑮ 考え方によって基準が変わってしまう→基準をブレないように書く ⑤ 語尾が「できる」「知っている」「態度がとれる」ではない →修正する ⑯明確に判断できない→明瞭にする →「条件 基準 行動」を入れる ⑥ 人によって解釈が違う →修正する ⑦ 長文である →短くする ⑰ 常に「3」の判断になってしまう →言葉を点検して分散するようにする ⑧ 「~できる」が、技能項目ではない →知識か、態度に変える ⑱ 「1」か「5」の判断になってしまう →中間の判断が入るようにする 明瞭でない ⑨ 2 つ以上の内容が入っている→1つにする ⑲ ケースによって判断が変わってしまう→一定の判断が出るようにする ⑩ 概念が大きく、抽象過ぎる→具体的にする、例えを入れる 足りない ⑪ 適用範囲が大きすぎて曖昧になる→範囲を狭くする ⑳ 不足している→付け加える