日本の河川情報の現状と今後 =データ構造の標準化とソフトについて= 抜粋版 日本の河川情報の現状と今後 =データ構造の標準化とソフトについて= 2003年3月 国土交通省河川局河川情報対策室長 佐藤 宏明 19/8/8 17時42分
ITを活かした迅速な危機管理と的確な情報提供 光ファイバー網 ダム管理所 CCTVカメラ ダム放流情報等を表示 TV局 CATV局 地域FM局 水門・陸閘門 排水機場・ゲート 監視カメラによる映像 リアルタイムの 河川情報の提供 空間監視・遠隔操作 水位が 上昇します 工事事務所等 情報表示板 TV・インターネット GPSによる斜面監視
防災情報の共有と被害の軽減 洪水時 事務所 行政機関 国民 避難誘導支援 水情報国土データ管理センター 防災活動現地支援 復旧活動支援 ヘリテレ画像 復旧活動支援 CCTV画像 XX地区浸水! リアルタイム画像提供システム ○○川が増水中! 防災情報画像ライブラリー 総合河川情報システム 河川情報解説 (洪水予報等を解説) レーダ雨量 水位テレメータ 雨量テレメータ 水防警報 洪水予報 気象情報等 降雨予測 水文水質DB 行政機関 河川現況DB 洪水予測 流域情報DB 国民 浸水センサー GPSによる位置情報 浸水想定区域DB 簡易氾濫シミュレーション 洪水氾濫予測システム 災害履歴DB 被害予測、危険度評価 リアルタイムバザードマップ 住民による情報提供 被害情報共有システム 防災機関による情報 自主避難、避難路情報 被災情報 防災ボランティア活動
効率的な河川管理と国民への的確な情報提供のため 平成16年度末までに国(河川局・道路局・気象庁) と都道府県のデータを統一的に表示・提供する 総合河川情報システムの整備 総合河川情報システム (イメージ) 効率的な河川管理と国民への的確な情報提供のため 平成16年度末までに国(河川局・道路局・気象庁) と都道府県のデータを統一的に表示・提供する 総合河川情報システムを整備する。
それぞれのエンジン、ソフト専用の互換性のないデータが その都度ばらばらの構造で作られ、汎用化されていない 河川のデータ及び扱うソフトの現状 それぞれのエンジン、ソフト専用の互換性のないデータが その都度ばらばらの構造で作られ、汎用化されていない I/F 不定流計算ソフト 流出計算ソフト 氾濫解析ソフト エンジン A社 D社 水文水質DB 水利権DB 河川環境DB エンジン B社 I/F 河川計画パッケージ 流出計算ソフト 氾濫解析ソフト 河川現況DB E社 ダム諸量DB △△△ エンジン C社 I/F 流域管理ソフト 流出計算ソフト 氾濫解析ソフト ○○○ F社 河川基盤地図 エンジンとソフトがばらばらに作られているため、エンジン・ソフトが変われば、その都度エンジン・ソフト間のインターフェースを作り替えなければならない
データ構造の標準化がもたらす効果 これまで 標準化を進めると A B C A B C データ 標準化されたデータを共有利用し、解析を行うことが可能となる。 業務 ソフト A B C 業務発生毎にデータを収集し、独自フォーマットで電子化、納品していた。 A 業務 ソフト B C 業務にあわせてデータがそれぞれの仕様で作られるため、他の業務・ソフトでは利用できなかった
データ構造の標準化 抽象化 実世界 地物の集合体 応用スキーマ データ構造標準化ガイドラインの作成 一つ一つが地物 ・・・・・ 水路 河川保全区域 河川区域 流域 区域や境界を表す 要素 抽象化 観測データ 橋 樋管 実世界 ダム 水路を横断して設置 されている要素 堰 一つ一つが地物 水路を規制する 要素 貯水池 高水敷 低水路 堤防 自然斜面・法面 水路 地物の集合体 データの構成要素の関係を一定の規則に従って記述したモデル 応用スキーマ データ構造標準化ガイドラインの作成
ソフトとGISエンジンをつなぐインターフェースの標準化 ソフトとGISエンジンをつなぐインターフェース(I/F)の標準化が必要 データ構造の標準化とI/Fの標準化を進めることによって、エンジン、ソフトに合わせたデータの変換及びインターフェースの作成が不要になりコスト縮減になる。また、今まではデータ構造の多くの部分はソフト側で作成していたが、それを今後はデータ側で作成することとなるのでソフトの汎用化が進み、より精度が高くわかりやすいものが選ばれることになる。
流域・河川に関わる標準化 地図表現の標準化 データ構造の標準化 インターフェース( I/F) の標準化 ソフトの標準化 地物データの記述方法がISO/TC211で決められ、日本ではこれをもとに地理情報標準(第二版)を作成し、地理情報の規格としてJIS化の予定。 データ構造の標準化 河川局は、地理情報標準をもとに河川関係のデータ構造標準化ガイドラインを平成15年度を目標に作成・公表し、整備局等はこれに基づき、データを作成する インターフェース( I/F) の標準化 データ構造の標準化と合わせて、I/Fの標準化を進めることによって、エンジン、ソフトに合わせたデータの変換及びインターフェースの作成が不要になりトータルでコスト縮減になる 今まではデータ構造の多くの部分はソフト側で作成していたが、それを今後はデータ側で作成することとなるのでソフトの汎用化が進み、より精度が高くわかりやすいものが選ばれることになる。 ソフトの標準化 「アジアモンスーン地帯(アジア温暖多雨変動帯)に共通な特徴」を反映した、各種のソフトの標準化を促進する IT化された流域管理への展開 これらのツールセットは、アジアモンスーン地帯の各国でも利用可能となる。
日本からアジアモンスーン地帯の標準へ