坂本ゼミナール オープンゼミ
『IFRS』
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会社
・会社の業績(財政状態や 経営成績) ・利益を示したもの ・会社の業績(財政状態や 経営成績) ・利益を示したもの 財務諸表 = ・財務諸表を作成するための ルール 会計基準 =
財務諸表 ・「個別財務諸表」 ・「連結財務諸表」
「個別財務諸表」 個別財務諸表 個別基準 親会社、子会社関わらず、個々の会社が個々の業績を示したもの = 個別財務諸表の作成基準 = 親会社 = 個別財務諸表 個別財務諸表の作成基準 = 個別基準 子会社
「連結財務諸表」 親会社 親会社、子会社両方の業績を合わせて示したもの = 連結財務諸表 連結財務諸表の作成基準 = 連結基準 子会社
グローバル化なう
し か し グローバルな 活動 ≠ A国会計基準 B国会計基準 ≠ よ、読めない~(-_-;) A国財務諸表 B国財務諸表
IFRS 読み取り、比較するためのものさし ≠ IFRS IFRS B国会計基準 A国会計基準
IFRS ・イギリスに本部を置くIASB (国際会計基準審議会)作成 ・EUが 域内の上場企業に 2005年から 適用開始 IFRS (国際会計基準審議会)作成 IFRS IFRS ・「国際財務報告基準」 IFRS ・EUが 域内の上場企業に 2005年から 適用開始 IFRS IFRS IFRS IFRS
・「アドプション」 ・「コンバージェンス」 IFRSの導入方法 ・「アドプション」 ・「コンバージェンス」
「アドプション」 = IFRS 自国基準
「コンバージェンス」 ≒ IFRS 自国基準
現在のIFRS導入国は !!! 100ヵ国以上 世界各国で導入の検討が開始 IFRS IFRS IFRS IFRS IFRS IFRS !!! IFRS IFRS IFRS IFRS IFRS IFRS IFRS IFRS IFRS IFRS IFRS IFRS IFRS IFRS IFRS IFRS 100ヵ国以上 IFRS
連結先行なう 日本 ・2009年6月 金融庁が中間報告を公表 一定の上場企業の連結財務諸表を対象にIFRS任意適用、 ・2009年6月 金融庁が中間報告を公表 一定の上場企業の連結財務諸表を対象にIFRS任意適用、 連結財務諸表への強制適用の是非については2012年を 目途に判断する。 それまでは連結基準を個別基準よりも先行させて コンバージェンスする計画(連結先行)を同時進行で行う。 連結先行なう
連結先行 進行具合 最終的にIFRSが連結個別と 一致!! IFRS 一 IFRS 一 自国連結基準 一 自国個別基準 連結 個別 時間軸
今後、個別基準にIFRSが 導入された場合、 税額計算に影響を 及ぼす可能性アリ!!! 世界の流れに乗り遅れることなく、 IFRSを導入した日本 しかし問題が… 今後、個別基準にIFRSが 導入された場合、 税額計算に影響を 及ぼす可能性アリ!!! 会社 一年間の会社の儲け(利益) 税金 税務署 税額算定
タイムリー、かつ重要性が高いため、IFRSにかかる問題を研究の対象として設定し、論文〖法人税制とIFRS〗を書き上げた。 テーマの設定理由、 研究の目的・内容 タイムリー、かつ重要性が高いため、IFRSにかかる問題を研究の対象として設定し、論文〖法人税制とIFRS〗を書き上げた。 具体的には、IFRS導入が税にどのような影響を及ぼすのかを「確定決算主義」に焦点を当てながら、研究した。
«個別基準のコンバージェンスの進行度合» わが国におけるIFRS導入フェーズ さまざまな方法でIFRSが 入ってくる可能性大!! «連結基準» «個別基準» «個別基準のコンバージェンスの進行度合» IFRS IFRS すすむ IFRS IFRS ゆるむ IFRS 任意適用 日本基準 とまる 任意適用 IFRS すすむ IFRS 適用しない ゆるむ とまる IFRS IFRS IFRS 強制適用 すすむ IFRS IFRS ゆるむ IFRS とまる 強制適用 任意適用 日本基準 IFRS すすむ IFRS ゆるむ 適用しない とまる
さらに2012年の強制適用の際、大きな判断材料になるのが… アメリカ なのですが…
いまだ、足踏み状態が続く… アメリカの歩み ●2008年11月 SECがロードマップ案を公表 2009年以降に一部の米国企業に 2009年以降に一部の米国企業に IFRSの早期適用を提案 2011年に判断 2014年に導入開始 いまだ、足踏み状態が続く… ●2010年2月24日 SEC 支持声明 早期適用を撤回 導入開始を2015年以降に変更 ●2010年6月2日 FASB / IASB共同声明 コンバージェンス・プロジェクト一部延期
現段階で 税務上の対応を 考えるのは難しい! このように IFRS導入フェーズは 多様化している! 現段階で 税務上の対応を 考えるのは難しい!
ダブル・スタンダード の発生! 企業会計上 深刻な問題を引き起こす! それは … ※ ダブル・スタンダード(二重基準)とは … 連結先行スキーム問題に内在する問題点 連結先行が必然的に生み出す 連単分離 は… 企業会計上 深刻な問題を引き起こす! それは … ダブル・スタンダード の発生! ※ ダブル・スタンダード(二重基準)とは … 連結財務諸表と個別財務諸表とで 使用する会計基準が異なること。
日本の適用状況 一定の上場企業 その他の企業 連結基準 IFRS or 米国基準 or 日本基準 (IFRSに近づく) 個別基準
具体的にどういう場合にダブル・スタンダードが生じるのか? ケース1 連結財務諸表 個別財務諸表 IFRS 日本基準 日本基準 同士 でも ダブル・スタンダード が生じる! ケース2 連結財務諸表 個別財務諸表 米国基準 日本基準 ※ 米国基準について 詳しくは論文(4ページ)参照 ケース3 連結財務諸表 個別財務諸表 日本基準
なぜJ-GAAP同士でダブル・スタンダードが生じるのか? 個別基準の コンバージェンスが 極端に遅れた場合に 生じる! 進行具合 IFRS 一 IFRS 一 自国連結基準 一 自国個別基準 連結 個別 時間軸
Ⅰ. 投資家の混乱を招く! Ⅱ. 利益操作が可能になる! Ⅲ. 子会社を持たない上場企業の取り扱い をどうするのか! ダブル・スタンダードの問題点 Ⅰ. 投資家の混乱を招く! Ⅱ. 利益操作が可能になる! Ⅲ. 子会社を持たない上場企業の取り扱い をどうするのか! Ⅳ. 個別財務諸表基準性の原則に反する! Ⅴ. 財務諸表作成のコストが増大する!
し か し … 連単分離 は一時的な問題に過ぎない! よって 連結先行 により 連単分離 の期間が生じたとしても… 連単分離は一時的な問題か? 連結先行 により 連単分離 の期間が生じたとしても… 整合性が損なわれなければ 一時的なズレは認められる! 整合性 が保たれなくなったとしても… 連結先行は 連結基準と個別基準が合致するまでの 暫定的な措置! よって 連単分離 は一時的な問題に過ぎない! し か し …
※ MOUとは、FASBとIASBがコンバージェンスを達成すべき内容を明記した覚書! 個別基準がコンバージェンスすることは困難になる。 ※ MOUとは、FASBとIASBがコンバージェンスを達成すべき内容を明記した覚書! 2. 諸外国では 個別財務諸表に対しては、ほぼ自国基準を適用している。 実質的な 連単分離 へ! 連結先行から…
確定決算主義 しかし リンクしている部分もある!! 税 目的 会計 と を繋ぐ仕組み が違う ルール が違う 確定決算主義とは? 会計と税の違いは? 目的 が違う しかし ルール が違う リンクしている部分もある!!
コレが 確定決算主義 そのため・・・ 会計:利益計算 目的 税:課税所得計算 会計 修正 とした方が楽! を、バラバラに計算するのではなく
確定決算主義の3つの内容 よって 公正処理基準と損金経理要件について検討 確定した決算に基づき所得を計算、申告する 公正処理基準に従うこと 1 確定した決算に基づき所得を計算、申告する 2 公正処理基準に従うこと 3 損金経理を要件とすること 1 は手続き的な規定にすぎないとも言える よって 公正処理基準と損金経理要件について検討
3つの 問題 公正処理基準 税計算 ~個別基準に介入すると?~ 別段の定めで網羅していない部分は・・・ 一般的に認められている会計のルール 税法独自のルールである「別段の定め」に従って行う 公正処理基準 によって処理 別段の定めで網羅していない部分は・・・ 一般的に認められている会計のルール ~個別基準に介入すると?~ 3つの 問題 ①公正処理基準の判定に関わる問題 ②税法規定への影響 ③租税法律主義に関する問題
別段の定め 公正処理基準 ①公正処理基準の判定に関わる問題 IFRSは公正処理基準に該当するの? に従って計算 IFRSを導入したとしても、 税計算において優先されるのは・・・ 別段の定め 別段の定めに示されていない項目は・・・ 公正処理基準 に従って計算 IFRSは公正処理基準に該当するの?
・コンバージェンスの対象でなかったものまでIFRSの影響をうける ②税法規定への影響 コンバージェンス ・税と関わりの大きい項目はコンバージェンスの対象としないことが出来る 税への影響は 小さい? しかしながら コンバージェンスに呼応して税制改正を行うこともある!! 一概に税への影響が小さいとは言えない アドプション ・コンバージェンスの対象でなかったものまでIFRSの影響をうける 当然、税への影響は大きい
租税法律主義に関する問題はIFRS導入以前から存在 ③租税法律主義に関する問題 租税法律主義に関する問題はIFRS導入以前から存在 IFRSが課税所得の基礎となった場合、問題が さらに 深刻化!! 指定国際会計基準 IFRS しかし、内容的に両者は同じ・・・ 課税要件を海外の民間団体が作ったIFRSに委ねていることになる 租税法律主義に反するのでは?
YES WE CAN! これら3つの問題は密接に関連 では・・・ IFRSの影響はどこまで個別基準に及ぶのか? それに伴う課題や解決策は当然異なる では・・・ IFRSの影響はどこまで個別基準に及ぶのか? IFRSをどのように導入するかについては 2012年に最終判断される!! YES WE CAN!
法人がその確定した決算において費用又は損失として経理すること 損金経理要件に関わる問題 法人がその確定した決算において費用又は損失として経理すること 会計で費用計上 損金として認める
ケース① ケース② 費用>損金算入限度額 費用<損金算入限度額 損金として認められる額は10 損金として認められる額は8
IFRSと損金経理要件 2つの問題 減価償却費 のれん
の れ ん 課税所得の大幅減少‼ 自国基準 IFRS 課税の安定性に欠けるのでは?? 減損 費用 90万の減損を費用計上 100万だったけど今は10万・・・ 課税の安定性に欠けるのでは??
減価償却費 連結財務諸表 個別財務諸表 A A C B C B 合算・修正 (ひとつの企業グループとしてまとめる) 連結修正仕訳
コストがかかる C A B B C A IFRS IFRS 400 600 400 連結財務諸表 修正 自国基準 (税法基準) 100 100 (減価償却費) 100 150 200 300 150
つまり・・・ 400しか損金算入できない 600 600 400 費用 限度額 費用 限度額 自国基準で算定した場合 IFRSで算定した場合
確定決算主義の将来は!? 損金経理要件みなおせー!! そーだそーだー!! そんなの不都合だー!! 企業側の身勝手な要求・・・
主要国における会計と税務の関係は? 連単分離 諸外国との比較・検討を行うと… イギリス:連単一致 ともに アメリカ:2011年 主要国における会計と税務の関係は? 諸外国との比較・検討を行うと… 2010/11/13 様々な問題を引き起こす、確定決算主義を 廃止すべきという意見も浮上… ともに 連単分離 イギリス:連単一致 アメリカ:2011年 に決定
会計と税の関係 ドイツ・フランス イギリス・アメリカ ユニホーム・システム セパレート・システム 会計と税との 結びつきが存在 ドイツ・フランス イギリス・アメリカ 会計 税 会計 税 ユニホーム・システム セパレート・システム 会計と税との 結びつきが存在
つまり 諸外国にも差はあるにしろ 会計と税はリンクしており、 確定決算主義的視点は存在 確定決算主義を廃止すべき!
IFRSに対する税務上の対応 様々なフェーズは存在するが, コンバージェンス済み項目で 今後対応が必要!! 税務上の対応が不十分な項目! どういった場合に対応が必要? 様々なフェーズは存在するが, コンバージェンス済み項目で 税務上の対応が不十分な項目! 今後対応が必要!!
しかし 必ずしも差異項目すべてが コンバージェンス対象となっていない 存在する差異に対して 多くの対応が必要となるの? したがって しかし 必ずしも差異項目すべてが コンバージェンス対象となっていない この場合、税務上の対応は不必要! したがって
ではない! 現段階のコンバージェンスの視点からすると… IFRSは脅威的なもの?! IFRSと自国基準に差異が存在していても、 つまり IFRSと自国基準に差異が存在していても、 それがコンバージェンスの対象とならなければ 現段階のコンバージェンスの視点からすると… ではない! IFRSは脅威的なもの?!
税務上の対応は果たして正しいのか? 歪みのない税務上の対応を考察することが重要!! この改正は「会計との調和」を口実に、 ex.金融商品の評価損益の計上、後入先出法の廃止 ・評価益を益金と認識 ・物価の上昇 課税所得の増加を引き起こす! 歪みのない税務上の対応を考察することが重要!! この改正は「会計との調和」を口実に、 納税額の増加を引き起こしているのでは?
まとめ IFRSの導入に関する税務上の対応を検証 ⇒確定決算主義を切り口として論究 確定決算主義にかかる議論 ⇒あくまで程度の問題! 確定決算主義には様々な問題が混在 ⇒論点を混同させることなく議論すべき
複数の団体で非上場企業の会計基準について議論が進行中!! 最後に IFRSにおける上場企業の内容を考察してきたが… 日本の約250万社を占める非上場企業への影響を 現在 複数の団体で非上場企業の会計基準について議論が進行中!! 今後のIFRS・自国基準の動向と… そして何より!! 忘れてはならない! 非上場企業への影響に対し目が離せない!
終わり ご静聴ありがとうございました。 2010年度坂本ゼミナールオープンゼミ 「法人税制とIFRS」 2010/11/13