スポーツとビジネス 古橋 学
1.はじめに ①このテーマを選んだ理由 自分自身、幼いころから野球をしてきました。そこ でスポーツが経済についてどのように活躍しているか、 ビジネスとしてどのように影響を与えているか気になり、 知りたいと思いました。
②スポーツを育てる魅力 近年は体力の低下以外にも、幼児期の運動が不足して基 本的な動きが未熟であったり、心の面でも未発達な子どもが 増えています。多様な運動実践を通して動きの質を高めると ともに、生活習慣の改善やコミュニケーション能力の向上を 含めた魅力的な子どもの「人間力」を育てていきましょう。
2.組織~構築する力~ ①組織とは何か 人の弱みを帳消しにし、強みを発揮させる協働体。 組織というと、「人の配置」のイメージが真っ先に浮かんで きますが、それだけではありません。組織資源(ヒト・モノ・カ ネ)の分配の仕組みでもあるのです。
②組織の形態 長所と短所を理解する。 ひとくくりにできる商品群や地域ごとに事業単位を設定する組織構 造の事業部制や製造・営業・経理など、業務内容ごとに分けた縦割り の組織である機能別組織、専門化集団のシステム会社や広告会社な どで使われる組織で、仕事ごとに必要な能力を持つ人たちでチームを 組み、その仕事を終えるまで一緒に仕事をするチーム制の基本的な3 つの組織形態があります。 組織に関しては、どの形態が正しいかではなく、どれが合うかで判断 します。どの形態にも長所と短所があるからです。また、ある形態を 基本にしてほかの形態を併用することも可能です。
3.発展途上のスポーツビジネス ①メリットのついて 企業側のメリット 選手が「広告塔」の役目を果たし、企業イメージアップ 企業チーム・選手側のメリット 大学卒業後も、安定して競技に打ち込める環境がある。の 認知度・信頼度などもあがる。社員の士気も高まる。
②デメリットについて 企業側のデメリット 経済的負担、リストラが行われる際、普通の社員の不満が 高まる。 チーム・選手側のデメリット 会社の業績で振り回される恐れ有り。 「広告塔」として、品行方正な態度が求められる。 実績が残せないと、即解雇の不安あり(実績が出せないと、 けがが完治しないまま試合に出る、出ざるを得ない雰囲気に なる)。
これからのスポーツビジネス スポーツの社会における役割や産業化、グローバル 化、ニーズの多様化、官や企業の支援の限界など、 スポーツを取り巻く環境は、急激かつ大きく変化して います。つまり、「これまで」の手法が「これから」は まったく通用しなくなってきているのです。
現存するスポーツ競技団体や体育協会などは、学閥や役人の天 下り先として役員が決まってきた傾向が、少なからずあるでしょう。し かしこれからはそのような役員やリーダーのような人選では、競技団 体のマネジメントがはたしてうまくいくのでしょうか。行政も企業も支 援が縮小される中で、これまでのトップダウン的なスポーツの振興で は限界が見えてきています。市民が主体となり、スポーツ環境の持 続・発展のために積極的に参画する姿勢とマネジメント能力が求め られているのです。
5.おわりに スポーツビジネスにおける新たなチャレンジ(企業スポーツ・官依存 からの脱却など)は、現時点ですべてがうまくいっているとは断言で きません。企業や組織の目的は、「持続すること」です。そのため、ス ポーツ界を取り巻くさまざまなサービス産業や商品産業と競争できる マネジメント力とチャレンジ力が求められます。安定志向は衰退の始 まりなのです。