B사감과 러브레터 ~B舎監とラブレター~ 玄鎮健
登場人物 B女史 寄宿生(ラブレターをもらった娘) 最初の娘 二番目の娘 三番目の娘
B女史について 堅物で、独身主義者 キリスト教信者 40に近いオールドミス そばかすだらけの顔 萎れて艶がなくやせている 黄色くむくんだ容貌 カビの生えた干し石首魚のようだ
石首魚とは? スズキ目スズキ亜目ニベ科 頭部に石(耳石というらしい)がある 釣り上げると「グゥグゥ」となく。
寄宿生について 名前も知らない男からラブレターをもらう B女史から怒られる
3人の娘について 最初の女 小便をしに起きて、夜に人の声がするのに気付き、二、三番目の娘を起こす。 二番目の女 小便をしに起きて、夜に人の声がするのに気付き、二、三番目の娘を起こす。 二番目の女 三人の娘の中で1番の年長者(18歳) 三番目の女 いたずら好きで、いじわるである。
作品について B女史は普段、寄宿生に恋愛なんて最悪だ。男なんて悪魔だと言い、寄宿生に恐れ、嫌われている存在であった。しかし、ある夜、寄宿生宛に届いたラブレターを感情をこめて、読み返し、恋愛感情を持つ女性になっていたのであった。 この様子は、B女史の容貌や普段の性格などをふまえて考えると、とても滑稽で、1人のオールドミスの恋愛に対する悲しさが伝わってくる。
1920~1930年代、旧女性と新女性が入り混じっていた時代で、自由恋愛についての考え方が大きく変わった時期であった。 時代背景について 1920~1930年代、旧女性と新女性が入り混じっていた時代で、自由恋愛についての考え方が大きく変わった時期であった。
玄鎮健について 1900年 慶尚北道大邸で出生 1912年 日本東京の成城中学に入学 1900年 慶尚北道大邸で出生 1912年 日本東京の成城中学に入学 1918年 中国上海で独立運動をしていた兄を訪ねて 江大学ドイツ語専門部に入学 1925年 この作品である「B舎監とラブレター」発表。またこの年、東亜日報社に入社 1941年 「無影塔」を刊行。養鶏に専念 1943年 他界(享年43歳)
感想 最初の方はB女史の性格はかなり真面目すぎる性格のように感じたけれど物語の終わりの方になると、頭がおかしくて結婚もできないかわいそうな人というイメージがついた。昔の作品にも関わらず、結構ユーモアもあって楽しく読むことが出来た。 (池松知憲) 非常に感受性豊かで、趣きもあり、いろんな言葉の表現があって、面白く、完成度の高い作品だと思った。 (鹿島兼豪) 最初B女史は真面目でこわい先生だと思ったけれど最後は女学生が涙を流すくらいにかわいそうな人だとわかって、悲しい話だと思った。 (志賀真理)