Mathematica入門 数学を数式処理システムで 上智大学理工学部 大槻東巳 TA: 吉本行気,清水元気 2012年6月.

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Mathematica入門 数学を数式処理システムで 上智大学理工学部 大槻東巳 TA: 吉本行気,清水元気 2012年6月

授業をはじめる前に www.ph.sophia.ac.jp/~tomi/kougi_note から今日の講義ノートがあります。 2012年6月

Mathematicaとは 電卓の発展が紙の計算を飛躍的に楽にした しかし,電卓がやってくれるのは具体的な数字だけ。 物理を行う上では文字が入った数式を扱いたい。そこから自然現象を読み取りたい。 数式処理システム 2012年6月

具体的な数式処理 電卓で 1/2+1/3をやると0.83333333 人間がやると5/6 電卓で 1/2+1/3をやると0.83333333 人間がやると5/6 X^2-2x-2=0を数値計算で求めるとx=2.73205, -0.73205 人間がやると Mathematicaは人間が行うように計算する 分数の足し算 1/2 + 1/3  5/6 方程式を解く Solve[x^2 - 2 x - 2 == 0, x] {{x -> 1 - Sqrt[3]}, {x -> 1 + Sqrt[3]}} 2012年6月

Mathematicaを使ってみる 微分,積分,極限,テイラー展開をやってみよう 微分: D[Tan[x],x] 基本的な文法は,大文字で始まる関数[ , ]という形 微分,積分,極限,テイラー展開をやってみよう 微分: D[Tan[x],x] 不定積分: Integrate[1/Cos[x],x] 定積分: Integrate[Log[x],{x,1,2}] 2012年6月

テイラー展開 Series[ArcTan[x],{x,0,5}] Limit[Sin[x]/x,x->0] Limit[Sinh[x]/Cosh[x],x->Infinity] 2012年6月

偏微分 v[x_, y_, z_] := A (x^2 + 2 x y) D[v[x, y, z], x] A (2 x + 2 y) D[v[x, y, z], y]  2 A x v[x_, y_, z_] := A/Sqrt[x^2 + y^2 + z^2] D[v[x, y, z], x]  -((A x)/(x^2 + y^2 + z^2)^(3/2)) 2012年6月

その他 pを40桁まで求めたい; N[Pi,40] 複素数の計算 (5+I) (6-2I), Exp[3+2 I] 方程式を解く  Solve[{2 x+y==0,x+y==2},{x,y}] 因数分解 Factor[x^50-1] 素因数分解 FactorInteger[2310] Sum[i^4,{i,1,n}] 2012年6月

関数のプロット Plot[Sin[x]^2,{x,0,Pi}] Plot3D[Sin[x] Cos[y] Sin[x y],{x,0,Pi},{y,0,Pi}] 2012年6月

線形代数への応用 行列の定義の仕方: 行列を表すために{}で囲む。 行を{a,b,c…}で定義する 例: {{a,b,c},{e,f,g}}は これが見にくい人はMatrixForm[{{a,b,c},{e,f,g}}]とする 足し算,引き算は+, -でよい。かけ算はa,bを 行列とすると a . b としなければならない。 (ただのa b, もしくはa * bだと成分どうしのかけ算に なっています) 2012年6月

実際に応用してみよう A={{1,1,0},{0,1,1},{1,0,1}} Det[A]で行列式がでる Inverse[A]で逆行列が 2012年6月

まとめ 今紹介したのは多彩な機能のほんの一部 Mathematica; 2004年から上智大学全体に導入され,上智の学生は無料でインストールできる。詳しくは下記を参照 http://www.ics.sophia.ac.jp/notepc/ 2012年6月