平成19年度点字実技研修 障害者高等教育研究支援センター 石 田 久 之

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スクールカウンセラーは心の専門家として 学校をサポートします! 生徒の不安や悩み、問題行動を解消するために 教職員のスキルアップを図るために 生徒が生活上の困難・ストレスに直面した時の 対処方法を身に付けるために 関係機関との連携を図るために.
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平成19年度点字実技研修 障害者高等教育研究支援センター 石 田 久 之 障害学生の修学支援 平成19年度点字実技研修 障害者高等教育研究支援センター 石 田 久 之

大学等における障害学生在籍状況 2006年JASSO調査

在籍障害学生数別大学数 総数1,167大学 2006年JASSO調査

国別障害者数 日本 4,937名(0.16%) 実態調査(2006) イギリス 46,598名(3.3%) Higher Education Statistics Agency (1995-96) アメリカ 100万人(3.2%) U.S. Department of Education (1991-1992 : 25~64歳で16年以上の教育を受けた重度障害者) シドニー大学 1,007名(2.2%) 訪問調査(2005)

歴史的流れ 1949 同志社大学点字受験対応 1987 筑波技術短期大学開学 2004 JASSO障害学生支援事業開始 1949 同志社大学点字受験対応 1987 筑波技術短期大学開学 2004 JASSO障害学生支援事業開始 2005 発達障害者支援法施行 第八条 2 大学及び高等専門学校は、発達障害者の障害の状態に応じ、適切な教育上の配慮をするものとする。

“特別な”配慮とは 優位性を与えるものではない スタートラインを揃える 一般学生 見えにくい 聞こえにくい 動きがゆっくり 配慮 障害学生

教育を受ける権利を保障(広島大学) すべての学生に対して「教育を受ける権利」を保障する 障害学生の教育を受ける権利を保障することはもちろん、同時に受講しているすべての学生の教育を受ける権利と両立することを目指す。 (『教職員のための障害学生就学支援の手引き〔改訂版〕』より)

障害学生への支援 視覚障害学生 聴覚障害学生 肢体不自由学生 病虚弱学生 点訳・墨訳、座席位置の配慮、文字種の配慮。 ノートテイク、手話通訳、FM補聴器。 肢体不自由学生 施設整備、教室変更、掲示の配慮。 病虚弱学生 休憩室の確保。

筑波技術大学の場合 安全への配慮 キャンパス改善 宿舎生活 コミュニケーション指導 点字の指導 墨字の指導

キャンパス改善 (1)誘導ガイド

キャンパス改善 (2)段差識別シール

キャンパス改善 (3)衝突緩衝材・マット

点字の読み

教員への支援 授業 定期試験 FD研修 点訳・墨訳。授業に障害学生、支援学生がいることの周知(配慮依頼)。 試験方法や代替問題作成での相談対応。 FD研修 障害とは何か。 どのように授業を行うか。英語、体育、実習。

(障害を有する学生への支援に関する要項) 教員等の役割(大阪大学) 第3条(総長の責務) 総長は、障害を有する学生が、適切な配慮がなされないことにより、教育上及び学生生活上不利益を被ることがないよう、必要な支援方策を推進する責務を有する。 第4条(教職員の責務) 教職員は、障害を有する学生が、教育上及び学生生活上不利益を被ることがないよう、適切な配慮及び支援を行うとともに、支援方策の実施に対し積極的に協力するよう努めなければならない。 (障害を有する学生への支援に関する要項)

受験生への支援 受験相談 オープンキャンパス 入試対応 個別の相談対応、面談方法についての情報提供、面談時の手話通訳、ノートテイク 学内紹介、支援室開放 入試対応 大学入試センター試験に準じる場合が多い。問題点訳・解答墨訳、別室受験、休憩室確保

支援学生への支援 支援学生の養成(講座などの開催) スキルアップ講座の開催 支援学生の悩みへの対応 ノートテイク、手話、点訳、介助などの講習。 スキルアップ講座の開催 支援技術の向上、均一化。 支援学生の悩みへの対応 本当にわかって貰えているのか。 まだまだ未熟だ。

支援体制 ・支援委員会 ・保健管理センター ・学生相談室 ・地域 ・支援センター ・支援担当職員 ・障害学生 ・教員 ・支援学生 (分かりやすい授業) (成長・学び)

誰がまとめるのか 障害学生担当職員 修学支援コーディネーター 学生課・教務課などで業務を行なうと同時に、障害学生担当窓口として支援業務も行なう。 自らも各種技術を身につけ、専門的な力量を有する場合もある。 修学支援コーディネーター 支援業務を専門に行なう職員。現在、全国で40大学のみに配置されている。

学内の理解・啓発 教職員、健常学生への周知 支援学生の募集 ちょっと手をかす。 エレベータをあける。 支援は、担当職員と支援学生だけが 行なうものではない。 支援学生の募集 支援学生は、慢性的な人不足。

修学支援における様々な課題(1) ノートテイカーの人手不足 対応策 予算がなかったり、希望者がいなかったりで、必要人数を確保できない。 近隣の数大学が共同で養成。 地域のテイカーに依頼。 大学間でテイカーの派遣。

ノートテイカー

ノートテイカーへの謝金   10コマ(毎週)×30週×2名×1,000円=600,000円

支援対象は聴覚障害学生だけなのか 総数468大学 2006年JASSO調査

修学支援における様々な課題(2) 発達障害学生への対応 情報が不足している。 準備ができない。 他部署との連携が取れない。

大学等における発達障害の分類 高機能自閉症(アスペルガー症候群*を含む) 注意欠陥多動症候群(ADHD) 学習障害(LD) 社会性の障害 コミュニケーションの障害 想像力の障害、こだわり行動 *:言語の遅れを伴わない自閉症 注意欠陥多動症候群(ADHD) 学習障害(LD)

支援の壁 学生部 情報交換 支援窓口(学生課) 保健室 学生相談室 支援 身体障害学生支援 発達障害・精神障害学生 日常相談・カウンセリング

学生の様子と支援 小 日常の支援 大 大 教員の関心 小 学生の様子 小 就活の支援 大 暴力的 時々パニックになる 急に大きな声を出す 小 日常の支援 大 小 就活の支援 大 大 教員の関心 小 学生の様子 暴力的 時々パニックになる 急に大きな声を出す ストーカ的なところがある 一途 場を読めない ノリがいい ちょっと変わっている おとなしい 友達はいないようだ 時々保健室で話していく 居場所は保健室だけ

修学支援における様々な課題(3) 点訳(視覚障害学生) 音符などの特殊な点訳 生活の介助(肢体不自由学生) トイレ・食事の介助など、授業保障ではないが、それがないと授業を受けられない。 施設整備(肢体不自由学生) 古い建物の整備

筑波技術大学生の意見 校舎が四角いので、方向感覚や位置感覚が狂いやすい。 校舎内の明るさが均一ではない。眼の調節がすぐにできず、よく見えない。 廊下の手すりが分かりにくい(厚みがないので、壁と区別がつきにくい)。

明るさの不均一

筑波技術大学生の意見(続き) 手すりの十字の切れ目が危険。 点字ブロックが一本なので、すれ違う際に危険。 宿舎周辺の自転車放置が、歩行の障害。 柱が多く、黒いので危険 → 銀色の緩衝マットによる衝突時危険軽減。

多い柱

修学支援の四つの原則 相談 個別 申請 連携 何をして欲しいのか。要望の正確な把握。 大学ができることの情報提供。 同じ障害でも個別の支援方策。 申請 周囲が勝手に考えない。 連携 学内の様々な組織を有機的に結合。

障害学生の修学支援に何をみるのか 障害学生に分かりやすい授業 (資料配布、丁寧で明確な説明) ↓ 全ての学生に分かりやすい授業 障害学生に安全なキャンパス (明るいキャンパス、危険個所の明示) 全ての学生、教職員に安全なキャンパス

居心地のよい大学