この夏の節電活動を通して学ぶこと ○月○日 中学校 節電授業 2011.6.2暫定版 今後改定の予定 ※それぞれのスライドの説明は、先生方向けに、若干内容を詳しくしています。生徒さんの理解しやすい言葉に置き換えていただくなど、適宜修正してご活用いただければ有難く存じます。 ○月○日 中学校 節電授業 2011.6.2暫定版 今後改定の予定
今年の夏は、なぜ節電が必要なのでしょうか 去年の夏の、毎日の電気の最大使用量です 地震前の発電能力 この夏の発電能力見込み この時期の電力が不足 地震直後の 発電能力 これは昨年5~9月の電力消費量を図にしたものです.その日の中で,もっとも大きかった値を示しています.昨年は暑かったので,7月から9月にかけて,冷房などで使うために電力消費が大きく増えた日がありました. 電力会社は,この最大の使用量に備えて発電する設備をもっています.ですから,暑くなって電力消費が増えても電気が足りない,ということにはならなかったのです. しかし,3月の地震で,発電施設にも大きな影響があり,発電能力は平常の6割ほどに低下しました.このため,地震直後には電気が足りない,ということで電車が止まったり,予防的な計画停電をして社会的な混乱を招きました. その後、さまざまな方法で発電能力は徐々に回復していますが,原子力などの発電施設が使えないため,昨年の水準までには届きません.このため,今年の夏には,必要な電力量に対して発電が追いつかなくなる心配があるのです.@ 5月 6月 7月 8月 9月 2011.6.2暫定版 今後改定の予定
発電量よりも多くの電気を使うとどうなる? 答え: 大規模な停電になる 一度停電になると、すぐには復旧できません。広い範囲で長い間、電 気が使えなくなります。 停電すると何が困る? 計画停電と,突然の停電とでは,暮らし への影響にどんな違いがある? 自発的に我慢する節電と停電とでは, 何が違う? では、発電量以上に電気を使おうとすると、何が起こるでしょう? 電気はためておくことができないので、皆さんが使う分だけ、その時に発電して発電所から送られてきているのです。もし、皆さんが使おうとする電気が、発電所で発電できる量を超えてしまうと、大規模な停電が起こってしまいます。 そうなると、何が困るでしょう? 一度、大規模な停電が起こってしまうと、すぐに復旧するのは難しく、広範囲で長時間続く停電に発展してしまうこともあります。有名な例では、2003年の8月に北アメリカで起きた大停電があります。停電は30時間近くも続き、約5000万人が影響を受けたといわれています。 震災の後、関東でも、計画停電がありました。このとき、何が起こったでしょうか? 練馬の地域ではこの計画停電は実施されませんでしたが、ご家族で経験された話を聞いたことはありませんか?(インタビューして、考えてもらう) ○停電すると何が困るでしょうか? ○計画停電の場合と、あらかじめ知らされずに突然停電になる場合とで、暮らしへの影響にはどんな違いがあるでしょうか? ○自発的に我慢する節電の場合と、停電の場合とでは、どんな違いがあるでしょうか?@ 2011.6.2暫定版 今後改定の予定
一日の中では、いつ、節電が必要なのでしょうか 一年中で最もたくさん電気が使われる、 真夏の一日の時間ごとの電気の使われ方 この時間帯の電力が不足 → このままでは停電する 今年の夏の発電能力 今年は,東京や東北などの東日本で,冷房などで多くの電気が使われるようになる夏場の7月から9月にかけて,電気が足りなくなると考えられています.ただ,7月から9月の間,ずっと足りないわけではありません.一日の中で電気がどのように使われているかを知ることで,いつ,どれくらいの節電が必要かがわかります. この図は,皆さんも住んでいる,東京電力が電気を供給している地域について,夏に電気がもっとも多く使われる日に,家庭やオフィスや工場のそれぞれの場所で,時間帯別に,どのくらいの電気が使われているのかを描いたものです.電気の消費が増え,この夏の発電能力を上回る可能性があるのは,朝9時から午後8時くらいまでの時間帯です.ここでの需要をいかに抑えるか,がポイントです.@ 資料:資源エネルギー庁 政府による節電のよびかけは9時~20時 ※20時以降の節電にも意味があります 2011.6.2暫定版 今後改定の予定
この夏の節電と、今まで取り組んできた 省エネの違いは何でしょうか 時間をずらす 例)早朝や夜間に洗濯する 昼間の番組は、録画して夜間に観る 電気から他のエネルギーに切り替える 例)電気ポットの代わりに、毎回、ガスでお湯を沸かす 少しの「我慢」 例)照明を減らす エアコンの設定温度を上げる テレビを消してラジオを聴く この夏の節電と、今までに取り組んできた省エネの違いはなんでしょうか。 ポイントは3つあります。まずひとつは、時間をずらす、ということです。電気が足りないのは昼間ですから、 電気を使う時間をずらすことができるものは、昼間の時間をできるだけ避けることが大切です。 例としては、早朝や夜間に洗濯する、昼間の番組は録画して夜に観る、など考えられますね。 2番目のポイントは、電気から他のエネルギーに切り替える、ということです。電気が足りないのですから、 電気からガスや石油など他のものに切り替えることが考えられます。 例としては、電気ポットの代わりに、毎回、ガスでお湯を沸かす、など考えられますね。 3番目のポイントは、少しの我慢です。照明を減らしたり、エアコンの設定温度を上げたり、 テレビを消してラジオを聴く、といったことです。ただし、エアコンを我慢するのは、熱中症の原因にも なりますから、くれぐれも気をつけてくださいね。@ この夏の節電と、今までに取り組んできた省エネの違いはあるのでしょうか。 今年の節電は、地震と津波という非常事態を受けた、緊急の節電です。これは、普段の省エネやCO2削減とはちょっと違うのです。 ポイントは、時間をずらすことと、電気の代わりに他のエネルギーを使うこと、それから、少しの我慢の3つです。 まず、一番電気が足りなくなる平日の昼間に、電気を使うことをできるだけ控え、他の時間帯にずらすことが考えられます。 例えば、昼間の洗濯はやめて、早朝や夜遅くにずらしたり、昼間の番組は、できれば録画して、夜に観る、といった工夫ができるでしょうか。 それから、電気が足りないのですから、電気の代わりに別のエネルギーを使うことも考えられます。 例えば、電気ポットでお湯を沸かすのをやめて、毎回、ガスでお湯を沸かすといったことも一案でしょう。 そして、少しだけの我慢、少しだけの不便を、生活に取り入れてみましょう。エアコンを消して窓を開けると、気付かなかった夏の虫の声が聞けるかもしれません。 ただし、ここで注意してくださいね。エアコンは、必要なときには我慢せずに使ってください。特に病気の人や赤ちゃん、お年寄りは、体温を調節するのが苦手です。無理をすることは禁物です。@ *時間のシフト *エネルギーへのシフト 2011.6.2暫定版 今後改定の予定
学校ではどんなことができるでしょうか 日中(9~17時)の 使用がほとんど 照明が7割 空調での工夫も その他? なにをすれば? 資料:資源エネルギー庁 照明が7割 なにをすれば? 照明間引き(窓側、廊下など) 空調での工夫も グリーンカーテンやすだれの活用 その他? 皆さんは平日の昼間は主に学校で活動しています.では,学校ではどんなことができるでしょう? この図は,一般的な学校での一日の電気の使われ方を示したものです.学校の電気は,主に日中,9時から午後5時までに多く使われ,それ以外の時間帯は,ほとんど使われていないのです. 学校の夏の昼間の電気の使用を目的別にみてみると,7割が照明であることがわかります.では,学校では,どのようにすれば節電できるでしょう?(子供達に考えてもらう) 一つは,電力使用量の大きい照明の見直しですね.何ができるでしょう?照明器具からランプを取り外し,点灯しないようにすることを「間引き」といいます.廊下など多少暗くてもあまり困らないところや,窓際などで照明をつけなくても十分に明るいところを中心に,照明を間引けるかどうか検討してみましょう. また,グリーンカーテン・簾などを活用し,エアコンを使わなくても涼しく過ごせる工夫もあります.@ 2011.6.2暫定版 今後改定の予定
番外編?学校ではどんなことができるでしょうか とは言っても、皆さんの学校でも、かなり徹底して行われていますよね。 他にどんなことができそうか、中学生の皆さんならではのアイデア大歓迎で す。 例えば。。 休み時間に校庭に打ち水(水撒き)をする。 (雨水を有効利用できるともっといいですね) 部屋の明るさを測る照度計を使って、校内で 節約できる照明はないか調べる照明パトロール隊なんてどうでしょう。 とは言ってもねえ、というため息が聞こえてきそうです。 皆さんの学校でも、もうかなり節電に取り組んでいますよね。「これ以上、何をやればいいの!」という悲鳴が聞こえてきそうです。 そこで、他にどんなことができそうか、中学生の皆さんならではのアイデア大歓迎です。 例えば、休み時間や花壇の水やりなどの時間を利用して、校庭に水撒きをするなんてどうでしょうか。雨水を有効利用できるともっといいですね。 照明パトロール隊 部屋の明るさを測る照度計を使って、校内で節約できる照明はないか調べてみるのもいいですね。 2011.6.2暫定版 今後改定の予定
とくに夕方19時以降は 家庭での電力消費が 大きくなるので要注意! 家庭ではたくさんの電気をつかっています 真夏の一日の時間ごとの電気の使われ方 とくに夕方19時以降は 家庭での電力消費が 大きくなるので要注意! 家庭 今年は,東京や東北などの東日本で,冷房などで多くの電気が使われるようになる夏場の7月から9月にかけて,電気が足りなくなると考えられています.ただ,7月から9月の間,ずっと足りないわけではありません.一日の中で電気がどのように使われているかを知ることで,いつ,どれくらいの節電が必要かがわかります. この図は,皆さんも住んでいる,東京電力が電気を供給している地域について,夏に電気がもっとも多く使われる日に,家庭やオフィスや工場のそれぞれの場所で,時間帯別に,どのくらいの電気が使われているのかを描いたものです.電気の消費が増え,この夏の発電能力を上回る可能性があるのは,朝9時から午後8時くらいまでの時間帯です.ここでの需要をいかに抑えるか,がポイントです.@ 2011.6.2暫定版 今後改定の予定
家の中にはどんな家電製品があるでしょうか 2LDK,3人家族の例です。家の中の家電の地図を描いてみましょう。 台所 リビング 食器乾燥機 液晶テレビ 電子レンジ エアコン 食器乾燥機 冷蔵庫 空気清浄機 炊飯器 洗面所 寝室 子供部屋 トイレ では、実際の家庭で、どんな家電製品があるのか、みてみましょう。 これは、2LDKの家に住む、3人家族のお家の例です。共働きで洗濯は夜なので、洗濯物は夜乾かすので、除湿機は必須アイテムだとか。 2LDKだけど、エアコンは3つもついていますね。猫がいるので、冬はこたつが欠かせないのだとか。 こんなふうに、それぞれの家の暮らし方は、家族の人数や子供の年齢など、様々だから、節電の方法も、きっと一通りではなくて、それぞれのお家にあった方法がありそうなことがわかりますね。 この中で、一番電気を使うのはどれだかわかりますか?@ 白熱灯 エアコン エアコン 洗濯機 除湿機 ふとん乾燥機 2011.6.2暫定版 今後改定の予定
それぞれの家電製品はどのくらい電気を使うでしょうか 例えば、液晶テレビの場合 シャープ LED AQUOS クアトロン XF3シリーズの場合 46V 消費電力は、 145Wと書いてある。 待機時消費電力ってなんだろう? それぞれの家電製品は、どのくらいの電気を使うのでしょうか。 例えば液晶テレビをみてみましょう。売れ筋のシャープアクオスの46型のカタログをみてみましょう。 消費電力(W) 約145 と書いてあります。これは、消費電力が145Wという意味です。 1Wとは、1Vの電圧がかかり、1Aの電流が流れている回路で消費される電力を意味しています。 その一段下に、待機時消費電力って書いてありますね。 これは、電源を消して、コンセントがささっている状態で消費される電力を意味しています。 これがゼロでないってことは、電源を消していても、知らない間に電気を使っているということですね。@ おさらい)1Wとは、1Vの電圧がかかり、1Aの電流が流れている回路で消費される電力のことでしたね。 2011.6.2暫定版 今後改定の予定
それぞれの家電製品はどのくらい電気を使うでしょうか 例えば、炊飯器の場合 TIGER IH炊飯ジャー炊きたて の場合 あれっ? 炊飯器ってずいぶん消費電力大きいなあ? もうひとつだけ、例をあげてみました。 炊飯器です。 さっきと同じように、消費電力の欄は、最大消費電力が書かれていますね。 ご飯を炊く時、昔の人は、 「はじめちょろちょろ、なか、ぱっぱっ、赤子泣いてもフタとるな!」 と言っていたものですが、お米をおいしく炊くために、こまめな温度調整をしているので、いつも同じ電気を使っているわけではないためです。ここでは、いちばん、「ぱっぱっ」とお米を炊いているときの最大消費電力が書かれていますね。左の小さいほうでも1210W、ずいぶんおおきいですね。 実は、電気を熱に変える家電製品は、どうしても消費電力が大きめになります。 その他にも、同じ製品でも新しいほど、効率が良く、消費電力が少なくなる傾向もあります。 家の電気製品を裏返して、ラベルを観察してみましょう。@ 2011.6.2暫定版 今後改定の予定
一日の電気使用量の変化を考えてみよう 家族で話し合い、この夏の 「我が家の節電プラン」 を作ってみよう! 使用量の多い製品は? 一般的な家庭の時間帯別 電気の使用量 W 1,158 W(20時) 843 W(14時) 電気製品名 時 間 テレビ ○ 冷蔵庫 照明1 使用量の多い製品は? どの時間に多く使ってる? 使用を控えたり、他の時間にずらし たりできるものはある? 皆さんの家の一日の電気使用量の変化を考えてみましょう ○使用量の多い製品はどれでしょう? ○どの時間に多くつかっているでしょう? ○それらを他の時間にずらしたり、使用を控えたりすることはできるでしょうか? 家族で話し合って、この夏の「我が家の節電プラン」をつくってみましょう!@ 家族で話し合い、この夏の 「我が家の節電プラン」 を作ってみよう! 2011.6.2暫定版 今後改定の予定
W(ワット)と Wh(ワットアワー) ●W(ワット)が大きいほど、 仕事量は大きい。 白熱電球では、Wが大きいほど明るい。 ●水道の「じゃぐち」と水の量でたとえると。。 100Wの電球を2時間つけると 200Whですね! ●Wは、「じゃぐち」をどのくらい開くか ●Whは、その結果、1時間に使った水の量 2011.6.2暫定版 今後改定の予定
家全体での節電プランができたら、 ぜひ、その効果を電気料金明細票でみてみましょう ご参考までに昨年 8月分は31日間のご使用で 314 kWhです。 家全体での節電プランを立てて、その効果を電気料金明細書でみてみましょう。 これは、東京電力から毎月送られてくる、「電気ご使用量のお知らせ」です。 みなさん、一度は目にしたことあるのではと思います。 赤く囲んだところが、今月、どれだけ電気を使ったのか、青く囲んだところが、ちょうど去年の同じ月にどれだけの電気を使ったのかが印刷されています。@ 2011.6.2暫定版 今後改定の予定
電力量計を見れば、リアルタイムに確認することもできます メーターには、いくつかの種類があります。 さっきは、一月分の電気の使用量を確認する方法を見ましたが、その時々に、どのくらいの電気を使っているかを見ることもできます。 電力計には、いろいろな種類がありますが、この後、その見方については、詳しくお話します。 この写真は、電力計です。集合住宅であれば、入口のドアの上、一戸建てのお家であれば、この写真のような場所にあります。 みなさんの家の電力計はどこにあるか、ぜひ、今日帰ったら探してみてくださいね。@ このあたりにありました。 2011.6.2暫定版 今後改定の予定
上手に節電して活発に行動しよう! とくにピーク時の電力消費を減らそう! 切れるもの: 切れないもの: 切る 夜や朝にずらせるもの: 電気以外に手段があるもの: 暑さに負けないようにしよう! 熱中症は屋内でも多数発生しています 水分をこまめにとろう 涼しい服装を心がけよう 直射日光を遮る工夫をしよう 周辺の温度を下げる工夫をしよう 切る 待機電力、複数の部屋の照明や冷房 人がいる部屋の冷房、冷蔵庫 弱めに設定する 洗濯、パソコンや携帯やゲーム機の充電 時間をずらす ガス調理など 切り替える 糖分をとりすぎないように! ここまででお話しした夏の節電の工夫をまとめておきます。 ○特にピーク時の電力消費を減らそう -切れるものは切る【待機電力、複数の部屋の照明や冷房など】 -切れないものは弱めに設定する【人がいる部屋の冷房、冷蔵庫など】 -夜や朝にずらせるものはずらす【洗濯、パソコンや携帯やゲーム機の充電 > など】 -電力以外の手段があれば切り替える【ガス調理など】 ○暑さに負けないようにしよう -熱中症は屋内でも多数発生しています -水分をこまめにとろう【糖分をとりすぎないように!】 -涼しい服装を心がけよう -直射日光を遮る工夫をしよう【すだれ、グリーンカーテンなど】 -周辺の温度を下げる工夫をしよう【打ち水など】 『節電するために家でじっとしてなにもしない』ではなく『上手に節電して活発に行動しよう』!がポイント@ すだれ、グリーンカーテンなど 打ち水など 2011.6.2暫定版 今後改定の予定
大人から子供まで、みんなで知恵を絞って 乗り越えましょう http://kinkyusetsuden.jp/ 我が家では、録画した番組を後でみています。 (1) テレビでそのまま見れば60分テレビの消費電力を消費します。(見たくない部分は他のチャンネルに切り替えます。) (2) 録画した番組をテレビで見る際は、60分録画時と再生時のエネルギーと45分(見たくない部分は飛ばす)テレビの消費電力を消費します。 (2)の場合(1)と比べどのくらいの消費になりますか?どちらが消費エネルギーが少なくなりますか?教えてください。 ここまで、いろいろお話してきました。 節電の方法は、他にもいろいろ考えられるはずです。みんなで知恵を絞って、乗り越えましょう。 ここで、ホームページを一つご紹介しましょう。東京大学の岩船由美子先生の研究室でその名も「緊急節電」というサイトが公開されています。私たちも、いくつかお手伝いしています。 みんなからのアイデアコーナーにいろんなユニークなアイデアが寄せられています。 みなさんも、ぜひ試してみてください。@ 皆さんが考えてくれた「我が家の節電計画」からユニークなアイディアをここで紹介していきます!ぜひ、中学生ならではの節電アイディアを考えてください! 2011.6.2暫定版 今後改定の予定
暮らしとエネルギーについて考えるチャンスに 変えましょう 暮らしとエネルギーについて考えるチャンスに 変えましょう この夏の節電の中で大人は、日々の暮らしを守るのに精いっぱいかもしれませんが、 中学生の皆さんなら、今年の夏の節電の経験を機会に、暮らしを変えることがで きるかもしれません。ぜひ、これからの、学習や生活の糧に変えてください。 そしてぜひ, 『節電するために家でじっとしてなにもしない』 ではなく, 『上手に節電して活発に行動しよう』! という,積極的なとりくみをお願いします。 ※この最後のスライドについては、全体の学習の中での位置づけや、今後の学習とのつながり等、あるかと思いましたので、あえて、未完成のままにしております。ご意見を頂戴できれば有難く存じます。@ この夏の節電の中で大人は、日々の暮らしを守るのに精いっぱいかもしれませんが、中学生の皆さんでしたら、今年の夏の節電の経験を、チャンスに変えることができます! ぜひ、これからの、学習や生活の糧に変えてください。 そしてぜひ、『節電するために家でじっとしてなにもしない』ではなく,『上手に節電して活発に行動しよう』! 以上です。有り難うございました。@ 2011.6.2暫定版 今後改定の予定
実際にやってみましょう! 2011.6.2暫定版 今後改定の予定 以上、節電の考え方についてお話してきましたが、ぜひ、この機会に、みなさんにも実際に、お家での節電について、考えて、実行してみてください。 これから配る紙は、みなさんが、おうちで節電を実行に移す助けとなる、計画の立て方、効果の測り方についての実習編です。今日から1週間とちょっとの時間をかけて、取り組んでいただきたい課題です。 残りの時間を使って、この内容について、説明します。@ 2011.6.2暫定版 今後改定の予定
実践編 「我が家の節電計画」レポートの書き方 実践編 「我が家の節電計画」レポートの書き方 我が家の今の電気の使い方を知ろう。 ・どんな電気製品を使っているだろう? ・いつごろ、どのように使っているのだろう? ・測ってみましょう!ぐるぐるカウント法を紹介します。 どんな節電ができそうだろう? ・節電計画を作ってみましょう。 節電の効果を確認してみましょう。 レポートにまとめてみましょう。 この課題では、 まず、皆さん自身で、家での、現在の電気の使い方を知ることからスタートします。 家に帰って、どんな電気製品を使っているのか、いつごろ、どのように使っているのか、を調べてみましょう。 使っている電気の量を知るための方法として、「ぐるぐるカウント法」をのちほど紹介します。 続いて、どんな節電ができそうか、節電計画を作ってみましょう。 その節電計画に沿って、行動した結果、どの程度、節電になったかを、「ぐるぐるカウント法」で確かめてください。 最後に、レポートにまとめてみてください。レポートは、今、配った中の最初の2ページです。 3ページ目以降は、レポートをまとめる作業に使うためのワークシートです。 レポートが出来たら、私たちの研究所のメンバーで、ひとつひとつ読ませていただきます。ユニークなアイデアやすばらしい取り組みなどは、さきほどご紹介した「緊急節電」のホームページでどんどんご紹介していきます。 それでは、これからレポートの作成方法についてご説明します。@ ・がんばったレポート、ユニークなアイデア大歓迎です。 良く出来たら「緊急節電」のホームページでも紹介します。
実践編 我が家の節電計画 レポート-1 「我が家の節電計画」 まず、お配りしたレポートの一枚目をみてください。 実践編 我が家の節電計画 レポート-1 「我が家の節電計画」 __年_組 氏名___________ 以下の作業を順に進めて、「我が家の節電計画」を作成しましょう。( )つきの番号の作業は、難しい場合には、飛ばしても次に進めます。 1.節電前は一日でどのくらい電気を使っていたでしょう。電力量計(電気メーター)の数字を毎日同じ時間に2日間測ってその差を求めてください。 1日目 _月_日_曜日 _時_分__kWh 2日目 _月_日_曜日 _時_分__kWh (2日目-1日目) ______kWh まず、お配りしたレポートの一枚目をみてください。 1番では、節電をする前に、皆さんのお家で一日平均でどのくらいの電気を使ったかを測ってもらいます。さきほどお話した電力量計(メーター)の数字を毎日同じ時間に読んでください。今日の数字から昨日の数字を引き算すると、一日分の電気の使用量が計算できます。 まずは今日、家に帰って測ってみてください。そして明日、今日と同じ時間に測りましょう。これで、今日の夜から明日の夜までの、一日の電気の使用量がわかります。 余裕のある人は、土曜日、日曜日も同じように測ってみてください。平日と週末とで、電気の使用量に変化がありましたか? (ここでは平日の一日の電気の使用量を節電後と比較するため、週末に測った数字は使わず、今日と明日で測った数字を記入するようにしてください。)@
実践編 我が家の節電計画 レポート-2 2番では、計画を立てる前に、皆さんの家での電気の使い方を調べてもらいます。 実践編 我が家の節電計画 レポート-2 2番では、計画を立てる前に、皆さんの家での電気の使い方を調べてもらいます。 下の表は、ある家での、節電前の、電気の使われ方を電気製品別に、時間を追って記入したものです。 この表をみると、一日の間で、どんな電気製品をいつごろ使っているかがわかるようになっています。 このシートがあると、どんなところに無駄があるのか、誰が、いつ、節電できそうか、が分かり易くなるので、節電計画をつくるときの参考になります。 右端の「消費電力」の欄は、電気製品についているラベルの数字を入れてください。 ※実際の「消費電力」は、ラベルに記載されている定格値通りではありません。製品の置かれている場所や、使い方などの環境変化で、すこしずつ違います。また、炊飯器や冷蔵庫など、常に一定の電気を消費するのではなく、仕事によって変化しているものも多くあります。 より難しいことに挑戦したい人は、この授業で紹介した「ぐるぐるカウント法」や「ワットチェッカー」などを使って、実際に、家庭の製品で使われている電気の量を測ってみましょう。@
実践編 我が家の節電計画 レポート-3 2ページ目には、皆さんの記入用のシートがついています。1ページ目の例を参考に、皆さんのお家での節電前の電気の使われ方を記録してください。@
実践編 我が家の節電計画 レポート-4 3ページ目は、節電後の電気の使われ方のイメージを記入してください。 実践編 我が家の節電計画 レポート-4 3ページ目は、節電後の電気の使われ方のイメージを記入してください。 電源を切るだけではなく、エアコンの温度設定、冷蔵庫の強弱、テレビの画面設定などの電気製品の設定変更も、大きな節電になります。 ※この表は、できれば作成すると節電後のイメージがつかめていいのですが、難しい場合には、とばしても大丈夫です。そのまま、次のページの節電計画にすすんでください。@
実践編 我が家の節電計画 レポート-5 レポートの4ページ目を見てください。今まで調べた、みなさんの家での電気の使われ方をもとに、いよいよ、「我が家の節電計画」を作成してもらいます。 例を参考に、いつやるのか、どういったことをやるのか、に加えて、できれば、その対策で何ワットアワー減らせそうかも計算してみてください。例では、テレビを見る時間を2時間減らした場合が書かれています。このお家のテレビは300Wの消費電力なので、2時間で600Whの節電ができる、と書いてありますね。どうやって、のところには、具体的に、誰が、どのように取り組むか、も考えてみてください。そうすることで、計画がより実行しやすくなります。 たくさん考えて、レポート用紙の欄が足りなくなった人は、便箋などを追加して同じように書いてください。その場合、なくならないように便箋もまとめてホチキスで留めて提出するようお願いします。@
実践編 我が家の節電計画 レポート-6 次の5ページ目を開いてください。 実践編 我が家の節電計画 レポート-6 次の5ページ目を開いてください。 前のページで計画した節電方法の合計で何ワットアワー減らせるか、その合計を計算してください。最初の1ページ目で測っておいた節電前の消費電力の何%が減らせたかも、計算しておきましょう。何%の削減計画になったでしょうか? 次に、この計画をつくるとき、誰と話し合って作成したかも書いてください。 5番には、1ページ目と同じ方法で、今度は節電を実行した後の消費電力を測って記入してください。 ここでは一日分の計測結果を記すようになっていますが、電気の使用量は日によっても違うので、余裕のある人は二日以上測って、その平均値を書くようにしてください。より正確な値を知ることができます。(二日以上測った人は、そのほかの日の使用量も余白に書いておいてください) 目標と比べてどうでしたか?あまり減っていなくても、がっかせずに、その理由を考えてみましょう。それこそが、この次によりより節電計画を立てることにつながります! 最後に、6番に、感想や質問を自由に書いてください。これも、欄が足りなれば便箋などを追加して書いてください。なくならないように、ホチキスで留めるのをわすれずに! 以上で節電計画のレポート作成は終了です。お疲れさまでした。作成したレポートは ○月 ○日(○)までに、提出してください。@
ぐるぐるカウント法とは? 電力量計の円ばん ぐるぐるカウント法とは? 電力量計の円ばん この円ばんが使っている電気量を表します 速く回っているほどたくさん電気を使っています。 (これ以降は、上級編になります。生徒さんの理解度にあわせてお使いください) 3ページ目の消費電力の欄には、お家の電気製品のラベルの値を書いてください、とお願いしました。けれども、電気製品の実際の消費電力は、必ずしもラベルに書いてある数値と同じではありません。 そこで最後に、お家の電力使用量を実際に測って確かめる方法を紹介します。まず、「ぐるぐるカウント法」です。 難しそうに見えますが、家族でやってみると、ゲームのように楽しいです、ぜひ、挑戦してみてください。 これは、前にお話しした電力量計です。よく見ると、円盤が、ぐるぐる回っているのが確認できます。 この円盤が、使っている電気量を表します。早く回っているほどたくさんの電気を使っています。 円盤のふちの一カ所に印があります。一回転するたびに見えます。この「ぐるぐるカウント法」では 大切な印です。@ 円ばんのふちの一か所に印があります。一回転するたびに見えます。 2011.6.2暫定版 今後改定の予定
ぐるぐるカウント法とは? 電力量計の正面 読みにくい場所にある場合には家族の方にお願いしましょう。 ぐるぐるカウント法とは? 電力量計の正面 読みにくい場所にある場合には家族の方にお願いしましょう。 さて、これはメーターの数字の部分をみたものです。 2880とありますが、これは、2880kWhであることを示しています。毎日、決まった時間にこの数字をメモしておいてください。 右下に、「 500rev/kWh 」 という表示が見えますね。この表示の、500をメモしておいてください。 これは、500回転すると、1kWh消費したことを意味しています。@ この数字(この例では「500rev/kWh」)をメモしておきます。 2011.6.2暫定版 今後改定の予定
ぐるぐるカウント法とは? <はじめに一回だけ確認すること> ◎電力量計を見て, 「○○〔rev/kWh〕」をメモします。こ れは、1kWhの電気を使ったとき、円盤は○○回転する、 ということを意味します。 ☆あなたの電力量計: (A) 〔rev/kWh〕 <ぐるぐるカウントをするたびに計算すること> ◎1回転するのに何秒かかったか計算する ☆1回転に何秒かかったか:(B) 〔秒〕 ◎消費電力を計算する←最終的に調べたいこと ☆消費電力: (D) 〔W〕 さて、「ぐるぐるカウント法」です。 はじめに一回だけ確認することは、電力量計を見て、「○○rev/Wh」をメモします。これが、7ページの参考資料1の(A)の数字になります。 ぐるぐるカウントするたびに計算することは、 一回転するのに何秒かかったか、を(B)とすると、消費電力(D)は、7ページの最後の式に、(A)と(B)を代入して求めることができます。@ 2011.6.2暫定版 今後改定の予定
ワットチェッカーでの測り方 1.ワットチェッカーのプラグをコンセントに差し込み、緑色の電源を「入」にします。 3.上側のボタンを押すと、3パターンの表示を繰り返しますので、Wが出たら、 その数字を読みます。 2.回路1のコンセントに、測りたい家電のプラグを差し込みます。 この上側の数字です ところで、皆さんのお家の中に、オール電化のお家はどのくらいあるでしょうか。 オール電化のお家の場合には、ぐるぐる回る円盤式ではなく、デジタルの電力量計がついている可能性があります。 このため、「ぐるぐるカウント法」を使うことができません。その場合には、このワットチェッカーを使ってください。 これは、お家全体の電気使用量を測ることはできませんが、一つ一つの家電ごとの、電気使用量を測ることが 出来ます。今回は、必要な方には、この機械をお貸ししますので、ぜひ、いろいろなものを測ってみてください。 ある程度丈夫にはできていますが、電気製品なので、落としたり、水に濡らしたりすることはやめてくださいね。 さて、以上で、だいたいのご説明を終わりました。最後のレポートの作成方法については、わかりにくいことも あるかもしれません。残りの時間で、質問あれば、どうぞお願いします。@ 2011.6.2暫定版 今後改定の予定
(参考)消費電力の考え方 一秒間の消費電力量が消費電力と考えます。 (参考) 例1)1kWhを1時間で消費したら,1kWの電力を消費 ≒ 0.24kW = 240W (消費電力) (参考) 1分=60秒 1時間=60分=3600秒(60分×60秒) 1kW=1000W 2011.6.2暫定版 今後改定の予定
(参考)「○○ rev/kWh」の意味 「○○ rev/kWh」の 数字が大切です。 計器定数といいます。 ○○ rev/kWhは,1kWhの電気を使った時,円ばんは ○○回転する,ということを意味します。 一回転当たりの消費電力量も計算できます。 例)1kWh÷500回転=0.002kWh/回転=2Wh/回転 2011.6.2暫定版 今後改定の予定
(参考)消費電力の計算例 ≒115W (消費電力) 計測時間の単位を秒にそろえます。 消費電力を計算します。 例) 1分2秒61=62.61秒 消費電力を計算します。 1000×3600秒 500回転×62.61秒 ≒115W (消費電力) これが答えです 2011.6.2暫定版 今後改定の予定