第 5 章 :周波数応答 5.1 周波数応答と伝達関数 周波数伝達関数,ゲイン,位相 キーワード : 5.2 ベクトル軌跡 ベクトル軌跡

Slides:



Advertisements
Similar presentations
第 7 週目: 周波数伝達関数とボード線図 周波数伝達関数 ボード線図 TUT, System & Control laboratory 1/16.
Advertisements

電気回路学 Electric Circuits 情報コース4セメ開講 円線図 山田 博仁.
円線図とは 回路の何らかの特性を複素平面上の円で表したもの 例えば、ZLの変化に応じてZinが変化する様子 Zin ZL
コンソールの利用 零点・極と時間応答の関係 安定性 過渡応答の特性
復習.
定在波型熱音響エンジンにおける 臨界温度比推定のための適応制御系の 安定性に関する実験と理論の比較 長岡技術科学大学
プロセス制御工学 3.伝達関数と過渡応答 京都大学  加納 学.
東京工業大学 機械制御システム専攻 山北 昌毅
デジタル信号処理①
プロセス制御工学 6.PID制御 京都大学  加納 学.
デジタル信号処理③
担当 : 山口 匡 伊藤 祐吾 (TA) 宮内 裕輔 (TA)
デジタル信号処理④
ガウス誤差関数を利用した 収束の速いヒルベルト変換ディジタルフィルタ
(ラプラス変換の復習) 教科書には相当する章はない
ブロック線図とシグナルフォローグラフ 1. ブロック線図と信号の流れ キーワード : 直列系、並列系、フィードバック系、 伝達関数
ー 第1日目 ー 確率過程について 抵抗の熱雑音の測定実験
不安定な補償器を用いた 低剛性・高慣性比の 二慣性ねじり振動系における 外乱抑制制御性能の改善
電気回路学Ⅱ エネルギーインテリジェンスコース 5セメ 山田 博仁.
2.伝送線路の基礎 2.1 分布定数線路 2.1.1 伝送線路と分布定数線路 集中定数回路:fが低い場合に適用
システムモデルと伝達関数 1. インパルス応答と伝達関数 キーワード : 伝達関数、インパルス応答、 ステップ応答、ランプ応答
第7回 フィルタとは.
音信号表現 音声波形のデジタル化(PCM) サンプリング、標本化定理、量子化 ソースフィルタモデル
電気回路学Ⅱ エネルギーインテリジェンスコース 5セメ 山田 博仁.
合成伝達関数の求め方(1) 「直列結合 = 伝達関数の掛け算」, 「並列結合 = 伝達関数の足し算」であった。
電気回路学Ⅱ 通信工学コース 5セメ 山田 博仁.
電気回路学 Electric Circuits コンピュータサイエンスコース、ナノサイエンスコース4セメ開講 円線図 山田 博仁.
横磁化成分と歳差運動 M0 横磁化Mxy 回転座標系 90°RFパルスにより、縦磁化成分Moはxy平面に倒れる(横磁化生成)
古典論 マクロな世界 Newtonの運動方程式 量子論 ミクロな世界 極低温 Schrodinger方程式 ..
機械創造工学課程 西久保智昭 担当教員 小林泰秀 准教授
制御系における指向性アクチュエータの効果
6. ラプラス変換.
ベクトル線図 周波数応答 G(jw) (– < w < ) を複素平面内に描いたものが、ベクトル線図である。
ディジタル信号処理 Digital Signal Processing
ディジタルフィルタの設計.
モデルに基づいた PID コントローラの設計 MBD とは モータ駆動系のモデリング モデルマッチング 5.1 節 出力を角速度とした場合
入力付きシステムとラプラス変換 微分方程式がラプラス変換で解けるのなら、 システム (状態変数表現): の解もラプラス変換で求まるはず。
システム制御基礎論 システム工学科2年後期.
基本システムのボード線図 ボード線図による基本システムの同定
高次システムのボード線図 周波数応答によるシステムの同定
ロバスト制御系設計特論 ロバスト制御特論 川邊武俊.
Simulink で NXT を 動かしてみよう Simulink で NXT を動かす 微分値算出とフィルタ処理 ノーマルモード
電気回路学Ⅱ コミュニケーションネットワークコース 5セメ 山田 博仁.
第 6 章 :フィードバック制御系の安定性 6.1 フィードバック系の内部安定性 6.2 ナイキストの安定定理
ディジタル信号処理 Digital Signal Processing
電機制御工学 定量的制御編 清弘 智昭.
平面波 ・・・ 平面状に一様な電磁界が一群となって伝搬する波
両端単純支持梁の フィードフォワード外乱抑制制御系における 指向性アクチュエータの効果
Fourier 変換 Mellin変換 演習課題
シミュレーションパラメータの設定 一次系の時間応答 二次系の時間応答
9. ナイキスト線図と安定余裕 教科書 7.2, 7.3.
4. システムの安定性.
電気回路学Ⅱ エネルギーインテリジェンスコース 5セメ 山田 博仁.
ディジタル信号処理 Digital Signal Processing
低剛性・高慣性比の二慣性系の 外乱抑制制御問題に対して 任意の制御性能を達成する 不安定な補償器
電気回路学Ⅱ エネルギーインテリジェンスコース 5セメ 山田 博仁.
電気回路学Ⅱ コミュニケーションネットワークコース 5セメ 山田 博仁.
ナイキストの安定判別法(簡易版) 安定余裕
円線図とは 回路の何らかの特性を複素平面上の円で表したもの 例えば、ZLの変化に応じてZinが変化する様子 Zin ZL
磁気浮上システムの製作と PID制御による制御系設計 に関する研究
PI補償器の出力を時変係数とする 定常発振制御系の安定性解析
音響伝達特性を用いたシングルチャネル音源方向推定
物理学実験 II ブラウン運動 ー 第2日目 ー 電気力学結合系の特性評価 物理学実験II (ブラウン運動) 説明資料.
ソースフィルタモデル.
長岡技術科学大学 大学院 工学研究科 機械創造工学専攻 髙山 誠 指導教員 小林 泰秀 准教授
電気回路学Ⅱ 通信工学コース 5セメ 山田 博仁.
電気回路学Ⅱ コミュニケーションネットワークコース 5セメ 山田 博仁.
信号データの変数代入と変数参照 フィードバック制御系の定常特性 フィードバック制御系の感度特性
Fourier 変換 Mellin変換 演習課題
臨界温度比推定のために熱音響エンジンを 定常発振させる時変ゲインを用いた 定エネルギー制御系の安定性解析
Presentation transcript:

第 5 章 :周波数応答 5.1 周波数応答と伝達関数 周波数伝達関数,ゲイン,位相 キーワード : 5.2 ベクトル軌跡 ベクトル軌跡 5.1 周波数応答と伝達関数 周波数伝達関数,ゲイン,位相 キーワード : 5.2 ベクトル軌跡 ベクトル軌跡 キーワード : 学習目標 : システムの周波数応答特性を理解し,ベクトル 軌跡による表示ができるようにする.

5.1 周波数応答と伝達関数 線形システム(安定な LTI システム) 図 5.1 周波数応答 (一定周波数の)正弦波を入力として加え 5.1 周波数応答と伝達関数 線形システム(安定な LTI システム) (一定周波数の)正弦波を入力として加え 続けると,定常状態ではその出力も入力と 同じ周波数の正弦波になる. 図 5.1 周波数応答

[ 例5.1 ] 入力と出力は同じ周波数,異なるのは振幅と位相だけ [注] 静的システム:振幅だけ 図 5.2 正弦波入力に対する応答例

周波数特性 伝達関数 (仮想的な)複素数の入力 (複素正弦波) 入力の周波数を変化させた( )とき 振幅と位相がどのように変化するか 入力の周波数を変化させた( )とき 振幅と位相がどのように変化するか 伝達関数 極 は安定 ,すべて異なる. Im Re (仮想的な)複素数の入力 (複素正弦波)

出力 入力 出力 振幅の変化 位相の差 ゲイン 位相(位相差) 入力に比べて, 出力は大きさ が      倍され, 位相が       進む。

[ 例5.2 ] ゲイン 位相 Re Im 出力(定常状態):

[ 例5.3 ] 伝達関数 を持つシステムに対し 入力 を適用した時の出力を求める。 一致する 定常状態では: 一方, なので、出力の大きさは入力の 倍され、位相は 進む。つまり、 となる。

周波数伝達関数 の を で置き換えたもの に対する定常応答 実用的な制御系の解析・設計に役立つ. 実験的に測定し,求めることができる. の世界 の を で置き換えたもの 状態方程式 インパルス応答 に対する定常応答 ラプラス変換 周波数応答 の世界 の世界 伝達関数 周波数伝達関数 実用的な制御系の解析・設計に役立つ. 実験的に測定し,求めることができる. 不安定系でも(形式的に)定義できる.

5.2 ベクトル軌跡 Im 周波数 を一つ定めると, はある複素数となる. Re Im Re を と変化させると は軌跡を描く ベクトル軌跡

2 重積分系 積分系 ゲイン 周波数伝達関数 位相 Re Im 周波数伝達関数 ゲイン 位相 Re Im Re Im 図 5.3 のベクトル軌跡 Re Im 図 5.4 のベクトル軌跡

1 次系 Re Im 周波数伝達関数 ゲイン 位相 図 5.5 1 次系のベクトル軌跡

周波数伝達関数 ゲイン Re Im 位相 図 5.6 1 次系のベクトル軌跡

半径 0.5 の円周 実軸の正方向 に 0.5 平行移動 Im 原点中心に K 倍 の場合 Re

2 次系 周波数伝達関数 Re Im ゲイン 図 5.5 2 次系のベクトル軌跡 位相

周波数伝達関数 ゲイン Re Im 位相 図 5.5 2 次系のベクトル軌跡