EOS による高圧物性推算 法 第 12 回超臨界流体ミニワークショッ プ 2014 年 8 月 8 日 会津磐梯中ノ沢温泉 白城屋 法政大学名誉教授 西海 英雄.

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Division of Process Control & Process Systems Engineering Department of Chemical Engineering, Kyoto University
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熱流体力学 第4章 番外編 熱力学的系 状態方程式 熱力学で扱う偏微分公式 熱力学の第一法則(工学系と物理系)
2016 年度 計量経済学 講義内容 担当者: 河田 正樹
電動式冷凍機の構造 電動式冷凍機の構造 建築環境工学・建築設備工学入門<空気調和設備編>建築環境工学・建築設備工学入門<空気調和設備編> 1 [ Last Update 2015/04/30 ]
1 今後の予定 8 日目 11 月 17 日(金) 1 回目口頭報告課題答あわせ, 第 5 章 9 日目 12 月 1 日(金) 第 5 章の続き,第 6 章 10 日目 12 月 8 日(金) 第 6 章の続き 11 日目 12 月 15 日(金), 16 日(土) 2 回目口頭報告 12 日目 12.
ヒートポンプによる冷暖房の原理 物理化学III
今後の予定 7日目 11月 4日 口頭報告レポート押印 前回押印したレポートの回収 口頭報告の進め方についての説明 講義(4章),班で討論
FUT 原 道寛 名列___ 氏名_______
4・6 相境界の位置 ◎ 2相が平衡: 化学ポテンシャルが等しい     ⇒ 2相が共存できる圧力と温度を精密に規定     ・相 α と β が平衡
相の安定性と相転移 ◎ 相図の特徴を熱力学的考察から説明 ◎ 以下の考察
1.ボイルの法則・シャルルの法則 2.ボイル・シャルルの法則 3.気体の状態方程式・実在気体
◎ 本章  化学ポテンシャルという概念の導入   ・部分モル量という種類の性質の一つ   ・混合物の物性を記述するために,化学ポテンシャルがどのように使われるか   基本原理        平衡では,ある化学種の化学ポテンシャルはどの相でも同じ ◎ 化学  互いに反応できるものも含めて,混合物を扱う.
医薬品素材学 I 1 物理量と単位 2 気体の性質 1-1 物理量と単位 1-2 SI 誘導単位の成り立ち 1-3 エネルギーの単位
反応ギブズエネルギー  ΔrxnG (p. 128).
医薬品素材学 I 3 熱力学 3-1 エネルギー 3-2 熱化学 3-3 エントロピー 3-4 ギブズエネルギー 平成28年5月13日.
多変量解析 -重回帰分析- 発表者:時田 陽一 発表日:11月20日.
医薬品素材学 Ⅰ 相平衡と相律 (1) 1成分系の相平衡 相律 クラペイロン・クラウジウスの式 (2) 2成分系の相平衡 液相―気相平衡
熱力学Ⅰ 第1回「熱力学とは」 機械工学科 佐藤智明.
4.3 連立1次方程式   Ax = b   (23) と書くことができる。
化学反応式 化学反応:ある物質が別の物質に変化 反応物 → 生成物 例:酸素と水素が反応して水ができる 反応物:酸素と水素 生成物:水
数楽(微分方程式を使おう!) ~第5章 ラプラス変換と総仕上げ~
成分ファミリー法による 相互作用パラメータ相関の簡易化
2009年5月28日 熱流体力学 第7回 担当教員: 北川輝彦.
医薬品素材学 I 4 物質の状態 4-1 溶液の蒸気圧 4-2 溶液の束一的性質 平成28年5月20日.
薬学物理化学Ⅲ 平成28年 4月15日~.
HPLCにおける分離と特徴 ~逆相・順相について~ (主に逆相です)
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反応性流体力学特論  -燃焼流れの力学- 燃焼の流体力学 4/22,13 燃焼の熱力学 5/13.
◎熱力学の最も単純な化学への応用   純物質の相転移
科学的方法 1) 実験と観察を重ね多くの事実を知る 2) これらの事実に共通の事柄を記述する→法則 体積と圧力が反比例→ボイルの法則
◎ 本章  化学ポテンシャルという概念の導入   ・部分モル量という種類の性質の一つ   ・混合物の物性を記述するために,化学ポテンシャルがどのように使われるか   基本原理        平衡では,ある化学種の化学ポテンシャルはどの相でも同じ ◎ 化学  互いに反応できるものも含めて,混合物を扱う.
建築環境工学・建築設備工学入門 <空気調和設備編> <空気調和設備> 空調(空気調和)とは
蒸気圧と沸点 『水の沸点は変化する』.
課題 1 P. 188.
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奈良女子大集中講義 バイオインフォマティクス (9) 相互作用推定
スペクトル法の一部の基礎の初歩への はじめの一歩
燃焼の流体力学 4/22 燃焼の熱力学 5/13 燃焼流れの数値解析 5/22
(d) ギブズ - デュエムの式 2成分混合物の全ギブスエネルギー: 化学ポテンシャルは組成に依存
22章以降 化学反応の速度 本章 ◎ 反応速度の定義とその測定方法の概観 ◎ 測定結果 ⇒ 反応速度は速度式という微分方程式で表現
小テスト(10月24日) 1.拡散係数について以下の問いに答えよ ①単位は? ②gas中、液中、固体中におけるオーダーは?
電気回路学Ⅱ コミュニケーションネットワークコース 5セメ 山田 博仁.
(昨年度のオープンコースウェア) 10/17 組み合わせと確率 10/24 確率変数と確率分布 10/31 代表的な確率分布
課題 熱力学関数 U, H, S, A, G の名称と定義を書け dS, dGの意味を書け ⊿U, ⊿H, ⊿G の意味を書け.
相の安定性と相転移 ◎ 相図の特徴を熱力学的考察から説明 ◎ 以下の考察
ダイナミックシミュレーションの活用と課題
母分散の信頼区間 F分布 母分散の比の信頼区間
FUT 原 道寛 学籍番号__ 氏名_______
課題 1 P. 188.
(d) ギブズ - デュエムの式 2成分混合物の全ギブスエネルギー: 化学ポテンシャルは組成に依存
2009年7月2日 熱流体力学 第12回 担当教員: 北川輝彦.
低温物体が得た熱 高温物体が失った熱 = 得熱量=失熱量 これもエネルギー保存の法則.
◎熱力学の最も単純な化学への応用   純物質の相転移
◎ 本章  化学ポテンシャルの概念の拡張           ⇒ 化学反応の平衡組成の説明に応用   ・平衡組成       ギブズエネルギーを反応進行度に対してプロットしたときの極小に対応      この極小の位置の確定         ⇒ 平衡定数と標準反応ギブズエネルギーとの関係   ・熱力学的な式による記述.
モル(mol)は、原子・分子の世界と 日常世界(daily life)をむすぶ秤(はかり)
これらの原稿は、原子物理学の講義を受講している
全原子の位置 r(t) を求める(各原子がいつ,どこにあるか)
ナイキストの安定判別に基づく熱音響システムの自励発振解析における発振余裕と 定常発振状態における圧力振幅の関係
今後の予定 7日目 11月12日 レポート押印 1回目口頭報告についての説明 講義(4章~5章),班で討論
(解答) 式(6.12)  Δp = (ΔH / ΔV )×ln (Tf / Ti)
熱量 Q:熱量 [ cal ] or [J] m:質量 [g] or [kg] c:比熱 [cal/(g・K)] or [J/(kg・K)]
イミダゾリウム系イオン液体(3)ー分子性液体(2)混合溶液の二酸化炭素溶解度(1)
相の安定性と相転移 ◎ 相図の特徴を熱力学的考察から説明 ◎ 以下の考察
電解質を添加したときの溶解度モデル – モル分率とモル濃度
V = VW nW + VE nE ヒント P142 自習問題5・1 溶液の体積を 1000 cm3 とすると、 溶液の質量は?
外部条件に対する平衡の応答 ◎ 平衡 圧力、温度、反応物と生成物の濃度に応じて変化する
K2 = [ln K] = ln K2 – ln K1 = K1.
固体→液体 液体→固体 ヒント P131  クラペイロンの式 左辺の微分式を有限値で近似すると?
ヒント.
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EOS による高圧物性推算 法 第 12 回超臨界流体ミニワークショッ プ 2014 年 8 月 8 日 会津磐梯中ノ沢温泉 白城屋 法政大学名誉教授 西海 英雄

物性推算との関わり 新しいテーマ:系の物性が必要となる データブックにデータがあれば OK でも大体データブックにあるような系で は新しい仕事の種にはならない 未知の系のそれらしい物性が知りたい。 ・でも勉強はしたくないし、時間も割けない ・秘密性が高いので他人に聞くわけにもいかない。 ・プロセスシミュレータの操作も敷居が高いし、高価な ものなので企業でもそうそう利用できるものではない。 本講義はそのような人のために一つの方法を提供する

分離技術シリーズ 25 状態方程式を中心とした 「計算熱力学」 西海 英雄・ 吾郷 健一 共著 分離技術会 初版 2012 年 9 月 15 日 発 行 定価 5000 円

Ⅰ. 純物質物性の推算 熱力学とEOSの関係 PVT関係,すなわち状態方程式 EOS P=f(V,T) を上式右辺に 代入し微分,積分を行うことで U,H,S,f i が求められることを示し ている. 混合物に関しても拡張して P=f(V,T,n 1,n 2, ・・・ ) として用いること ができる

対応状態原理と一般化状態式 van der Waals 一般化状態式 ここで, Tr=T/Tc, Pr=P/Pc, Vr=V/Vc で定義される無 次元数で,対臨界温度 reduced temperature な どと呼ばれる. Pr=f(Tr,Vr) 二変数対応状態原 理 CSP → 無極性・球状物質に適用可能 ・鎖状物質にも適用するため蒸気圧データから 得られるパラメータ ω を考慮して三変数対応状 態原理に基づく一般化状態式Pr=f(Tr, Vr,ω )がポピュラー

一般化状態式(1)- Peng-Robinson EOS 現在最も広くプロセス設計で用いられている Peng-Robinson EOS では, van der Waals 状態式同様に,臨界点における条件よ り 蒸気圧を良好に表現するため次の補正項を加えた κ = ω 2

一般化状態式( 2 )- 15 定数 BWR 状態方程式 15 定数は T c, ρ c,ω で表される.本式は三変数対応状態 原理に従う一般化状態方程式である.例えば,A 0 は,次式で表される

純物質物性の推算 臨界定数 (Tc, Pc, Vc) ← 対応状態原理 ( 無極性物質・球状物質) ω ← 蒸気圧データ から 一般化 EOS Pr=f(Tc,Vc,ω ) を得る ( 非球状物質への拡 大)。 BWR 型 EOS では さらに極性パラメータを 追加し、無極性、極性物質に適用できる よう改良。

[ 操作 ] 純物質物性推算 2 種類のプログラム 1. 推算値を得る: bpred, prpred (prediction) 2. 実験値との比較: bcomp, prcomp (comparison) bpred (-1) 約 250 物質の臨界値、 ω の収納 理想気体比熱 a ~ d 、標準生成熱 H00, 標準自由エネルギーg00 Poling, Prausnitz, O’Connell, “Gases and Liquids”5 th ed. では 468 物質のパラメータが収納されている

純物質物性計算例 演示 1. CO2 bpred 0 ℃における飽和状態 2. NH3 bcomp 飽和蒸気圧 飽和液 PVT 飽和蒸気 PVT ΔS

図 1.3 CO 2 の気・液相 PV 図と飽和線( Peng-Robinson 状態式による計算 値)

図 1.4 CO 2 の PZ 図( PR 式による等温線) 1: 180K, 2: 240K, 3: 304.2K ( 臨界温 度 ), 4: 360K, 5: 420K, 6: 480K, 7: 540K, cp: 臨界点(実験値) Z= PV/RT 理想気 体では 1

図 3.2 CO 2 の PH 図 (BWR 状態式による計算値。 基準値: 220K, 1 MPa の液エンタルピーを J/g とする ) 1: 220 K, 2: 240 K, 3: 260 K, 4: K, 5: 280 K, 6: 300 K, 7: 320 K, 8: 340 K, 9: 360 K, 10: 380 K , ■ :臨界点 ( 実験値 )

図 3.3 CO 2 の TH 図( BWR 状態式による計算値。基準値: 220K, 1 MPa の液 エンタルピーを J/g とする)図中の数字は, 圧力 [MPa] を示す

図 9.3 NH 3 の比熱 (BWR 状態式 ) 。実線: 10 MPa ( 沸点: K) 。△: 10 MPa 文献 値, 破線 : 理想気体 (基本データの の値から) 日本機械学会, ” 流体の熱物性値集 ”, p.240, 1988

図 9.1 CO 2 の PS 図 (BWR 状態式による計算値。基準値を 220K, 1 MPa の液エントロピーを J/(g K) とした ) 1:220 K, 2:240 K, 3:260 K, 4: K, 5:280 K, 6: 300 K, 7:320 K, 8:340 K, 9:360 K, 10:380 K ,・は臨界点。 臨界点近傍は収束しないので連続するよう破線で繋いだ。

図 9.2 CO 2 の TS 図( BWR 状態式による計算値。基準値を 220K, 1 MPa の液エントロピーを J/(g K) とした) 数字は, 圧力 [MPa] を示す。 臨界点近傍は収束しないので連続するよう破線で繋いだ。

Ⅱ. 混合物物性の推算 今, ポピュラーな無極性物質 100 種の混合物を考える。 これらの物質の二成分系混合物は, 100(100-1)/2! = 4,950 系ある。 さらに三成分系混合物は, 100(100-1)(100-2) /(3!) = 161,700 系ある。 四成分系混合物は, 100(100-1)(100-2)(100-3) /(4!) = 3,921,225 系も存在する。 石油などは数百種の炭化水素の混合物であり, それぞれ の混合物に状態式が存在する。そう考えると、混合物 は 一見, 手に負えそうも無いが, 本法では多成分系であって も二成分間の相互作用だけを考えればいいことを示す。 これは統計力学の「二体力近似」に対応した考えに基づ く。

Hudson-McCoubrey 理論による m ij 15 定数一般化 BWR 状態方程式を混合物に適用すると例えば ここで Hudson-McCoubrey 理論から ただし、一般には m ij は調整パラメータとされる.

Hudson-McCoubrey 理論の物性計算への適用 Nishiumi らは m ij の変化 に一番敏感な気液平衡 を用いてファミリーご との最適 m ij を決定し た。

成分ファミリー法による mij

mij のイメージ 図 8.9 CO2+C3H8 系の 0 ℃における気液平衡計算におよぼす mij の影響 1: mij =0.91, 2: ( 図 8.7 に示した相関値 ), 3: 0.97 。プロットは実験 値 mij: 異種分子間の引力の 大きさに関係するパラメータ

熱力学物性推算手順 Tc i Vc i Pc i 蒸気圧データ → ω i 純物質 物性推算 Tc j Vc j Pc j ωjωj 成分 i 成分 j Vci/Vcj mij 混合物 物性推算 熱力学熱力学 数値計算数値計算 成分 k ・・・ N ・・・・・・

混合物物性推算演示 CO 2 -C 3 H 8 系気液平衡の推算 自由度 ( 独立変数の数)=成分数+ 2 ー 相数 bpred 1. T,P 一定(フラッシュ計算) LV 自由度 =2+2-2=2 → 0 ℃,15 atm 2 . T,zi,V/F 一定 ( 露点・沸点計算 ) BD 0 ℃ bcomp 0 ℃

図 11.2 CO 2 (1)-C 3 H 8 (2) 系の 0 ℃における Px 図 (BWR 状態式 : ) 。 実験データ: W.W. Akers, R.E. Kelly, T.G. Lipscomb, Ind. Eng. Chem., 46, 2535 (1954)

図 11.4 CO 2 (1)+C 3 H 8 (2) 系 0 ℃, における PV 図 ( 実線 ) 。破線は 露点・沸点曲線。△は臨界点( BWR 状態式: bpred よる計 算値) Ⅲ.適用例

共沸点・臨界点の計算は苦手 ℃における共沸 CO 2 (1) + C 2 H 6 (2) 系の挙 動 (BWR 式による ) 。 相関値 ( =0.949) は破 線,最適値 ( =0.930) は実線で示した。 実験データ: K. Nagahama, M. Hirata, J. Chem. Eng. Japan, 7, 323 (1974)

図 15.3 CO 2 +C 3 H 8 系の臨界軌跡と等原料組成線。 〇は Poolen による臨界軌跡実験値。 □ は BWR 式による臨界値 Michelsen による等原料組成線と臨界軌 跡

図 11.8 CO 2 (1)+C 4 H 10 (2) の Px 図と臨界軌跡。 1:0 ℃, 2:37.8 ℃, 3:71.1 ℃, 4:104.4 ℃, 5:137.8 ℃。 Px 実験値 ( 図上プ ロット ) : Nagahama ら Px 計算(実線)およ び臨界軌跡計算値 (破線 ) : BWR 状態 式 実験データ。 1 : K. Nagahama, J. Chem. Eng. Japan, 7, 323 (1974) ; 2-4 : Poettmann, Dean, Petr.Ref., (1946), 臨界軌跡と等温線

三成分系気液平衡 3.83 Mpa における C2HF5(1)+C2H2F4(2)+ CH2F2(3) ● :液相、 ■ :気相。計算は PR 状 態式による。破線は 臨界軌跡。 ▲ :臨界点 E:336.15K, F:348.15K, G:363.15K

逆行凝縮 CH 4 (1) +CO 2 (2) +H 2 S(3) 系の逆行凝 縮。実線は BWR 式に よる計算値。△は臨界 点, ○ は露点実験値。 原料モル分率 z 1 =0.4988, z 2 = 実験データ: H.J. Ng, D.B. Robinson, A.D. Leu, Fluid Phase Equilibria, 19, (1985)

超臨界流体中における溶解度 BWR 状態式によ る K におけ るナフタレンの 超臨界 CO 2 に対す る溶解度。

T,P 一定では ΔG 最少が安定 気液平衡の ΔG/RT 。 300K, 2.0MPa におけるイソブタン (1) - CO 2 (2) 系の ΔG/RT 計算。 A: 蒸気相としての ΔG/RT 。 B: 液相としての ΔG/RT 。 C: 蒸 気相としての ΔG/RT 。 C: 気 (V) ・液 (L) 2相として分 離したときの ΔG/RT 。 共通接線 これは

反応平衡 大気圧における水蒸気改質反応 の平衡反応率 1 atm ( 破線 ) , 2 atm ( 実線 ) 水蒸気改質反応での温 度 T の lnK に及ぼす影響

ヒートポンプ 断熱圧縮(等エントロピー) 凝縮液化 膨張(等エンタルピー) 断熱蒸発

混合冷媒ヒートポンプ設計と COP.... R22 -C3H8 系の 凝縮・蒸発条件は次の通り Twco= K, Twci= K, Tweo= K, Twei= K... 最小熱交換温度差 = 3.0 ℃ | |Twci= K ---> Twco= K 冷却水 or 温水 | | Pcool= 15.13atm 凝縮器 |T4= K T3= K T2= K |H4= cal H2= cal/mol | s2= 15.14cal/mol.K | | Pevap= 5.57atm 蒸発器 |T7= K (HOM) T1= K |H4= cal/mol H1= cal/mol | s1= 15.14cal/mol.K | |Tweo= K <--- Twei= K 冷水 | cop-h= 7.35 cop-c= 6.35 P

準安定 CO 2 のバイノーダル (飽和線)とスピ ノーダル( PR 状態 式による)。

相互拡散係数 D 12 =D 12 0 Q K にお ける CO 2 + ベン ゼン系の相互 拡散係数。 実線 : ( D 12 0 : Wilke-Chang 式, Q : BWR 状態 式 m ij =0.93 )。 ▽ : 実験値 Nishiumi et al.

未知な系、データの少ない系 L y dersen-Joback 法 Δ は寄与分(グループ寄与法)

結び 臨界定数、蒸気圧データから得られる ω あ るいは極性パラメータ( BWR) から純物質物 性が推算できる。 無極性物質から成る混合物は二成分間相互作 用パラメータ m ij が成分ファミリー法により相 関できているので混合物性を推算できる。極 性物質を含む系はそれぞれに m ij を相関する必 要がある。 推算結果が信用できるかどうかは実測値との 一致性によってきまるが、それらしい値とし ては十分役に立つ。

ご清聴ありがとうございました

Ⅰ. 純物質物性の推算の基礎 - van der Waals 型状態方程式 引力 斥力 すなわち 図 1.3 CO 2 の気・液相 PV 図と飽和線 ( Peng-Robinson 状態式による計算値)

van der Waals の鋭い直観

異種分子間相互作用パラメータ m ij がわかれば 混合物物性は純物質物性から求めることができる 二成分系の A 0 は A 0 = x 1 2 A x 1 x 2 A 012 +x 2 2 A 022 ここで A 011, A 022 は純物質のパラメータ。 交差パラメータ A 012 は次式で求められる (BWR) すなわち、純物質パラメータ T ci, V ci, ω i (i=1,2) と 異種分子間相互作用パラメータ m 12 がわかれば混合物物性 は推算できる。 純物質 Vci/Vcj → ファミリーによる m ij 相関 → 系の m ij