ロボットシミュレーション ODE Dynamics Engineによるロボットプログラミング

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ロボットシミュレーション ODE Dynamics Engineによるロボットプログラミング Part3: ロボットアーム 2008-6-27版 出村 公成(でむらこうせい) [Web] http://demura.net [Mail] info@demura.net 非営利的な教育目的であれば,このパワーポイントを自由にお使いください。

教科書 簡単!実践!ロボットシミュレーション Open Dynamics Engineによるロボットプログラミング 出村公成著 森北出版 2007年5月 ISBN-13: 978-4627846913 簡単!実践!ロボットシミュレーションの表紙

内  容 1限目 位置と姿勢 運動学 2限目  逆運動学 3限目 演習

位置と姿勢 位 置 位置ベクトルP = (x, y, z)T 参照点(重心が多い)を指定 姿 勢 回転行列 有顔ベクトル 位 置 位置ベクトルP = (x, y, z)T 参照点(重心が多い)を指定 姿 勢 回転行列 有顔ベクトル ロール,ピッチ,ヨー角 オイラー角 図6.1 位置ベクトルP  (教科書P146から転載)

回転行列 回転行列 姿勢を表すために9個変数が必要 まず,絶対座標系と相対座標系の各軸が一致している.その後,剛体が姿勢を変え相対座標系の各軸が以下のように変化 i = ( 1, 0, 0)T → i’ = (r11, r21, r31)T j = ( 0, 1, 0)T  →  j’ = (r12, r22, r32)T k = ( 0, 0, 1)T  → k’ = (r13, r23, r33)T 回転行列 姿勢を表すために9個変数が必要

z軸まわりの回転 回転行列 i = ( 1, 0, 0)T → i’ = ( cosθ, sinθ, 0)T j = ( 0, 1, 0)T  →  j’ = (-sinθ, cosθ, 0)T k = ( 0, 0, 1)T  → k’ = ( 0, 0, 1)T 回転行列 図6.2 z軸まわりの回転  (教科書P147から転載)

P148 EX6.2 x軸,y軸まわりの回転行列を求めてください.

有顔(ゆうがん)ベクトル 1つのベクトル(主軸ベクトル)とそれに直交するベクトル(副軸ベクトル)によって物体の姿勢を表す方法 主軸ベクトル a = (ax, ay, az)T b = (bx, by, bz)T 図6.3 有顔ベクトル (教科書P149から転載) 姿勢を表すために6個変数が必要

有顔ベクトル 回転行列との関係

ロール・ピッチ・ヨー角 絶対座標系のx, y, z軸の順番で回転 ロール:x軸まわり ピッチ:y軸まわり ヨー: z軸まわり ヨー: z軸まわり ロール,ピッチ,ヨー の順番で物体を回転 図6.4 ロール・ピッチ・ヨー (教科書P149から転載)

ロール・ピッチ・ヨー角 回転行列との関係

ロール・ピッチ・ヨー角 式(6.8)を解くと次式になる (P150).

ZYXオイラー角 相対座標系の軸で3回回転 回転する軸の選び方で12種類 同じ軸を連続して選んではいけない XYZ, XZY, XYX, XZX, YXZ, YZX YXY, YZY, ZXY, ZYX, ZXZ, ZYZ

ZYXオイラー角 相対座標系でZ, Y, Xの順で回転 (教科書P151から転載)

ZYXオイラー角 絶対座標系の回転行列で計算 重要: 相対座標系で各軸の回転行列をかける順番 と絶対座標系でかける順番は逆になる

ZYXオイラー角 EX 6.3 定義どおりに計算してみよう 式(6.17)を使うこと 同じになるはず.ただし,計算は大変

ロボットアーム (教科書P153から転載)

ロボットアームの表記 (教科書P154から転載)

運動学 関節角から手先位置と姿勢を求める (教科書P154から転載)

逆運動学 手先位置と姿勢から関節角を求める (教科書P154から転載)

運動学の求め方(広瀬の方法) (教科書P155から転載)

2自由度ロボットアーム P156 求めよう

3自由度ロボットアーム P158 求めよう

6自由度ロボットアーム P159 求めよう

3自由度ロボットアームを作ろう! P162 プログラム6.1の説明

運動学を組み込もう P167 プログラム6.2の説明をする.

位置・姿勢センサを組み込もう P168 位置 P103 姿勢 P103 const dReal *dBodyGetPosition(dBodyID) 姿勢 P103 const dReal *dBodyGetRotation(dBodyID) 戻り値はいずれも配列へのポインタ

行列計算するには P169 Void dMultiply0(dReal *A, dReal *B, dReal *C, int p, int q, int r) A = B x C A: p行r列 B: p行q列 C: q行r列

6.5 逆運動学 手先位置と姿勢から関節角を求める (教科書P154から転載)

逆運動学 一般に解が一つではない. ない場合もある. 重 要 (P171) 手先位置(x, y, z)と姿勢(ロール、ピッチ、ヨー)を自由に決めるためにはロボットの自由度(関節)が6個以上なければならない。 自由度が7個以上ある場合は解が無数に存在する。

2自由度ロボットアームの逆運動学 教科書P171から転載

逆運動学の解法1 数式から求める方法(解析的)

2自由度ロボットアームの逆運動学 教科書P171から転載

逆運動学の解法2 幾何学的に解く方法 教科書P172から転載

幾何学的に解く方法 教科書P172から転載

幾何学的に解く方法 教科書P173から転載

余弦定理 教科書P173から転載

3自由度ロボットアームの逆運動学 θ3 θ2 θ1 教科書P174から転載

逆運動学解法 θ1 Θ1:アームの土台に    取り付けられた旋回角 教科書P174から転載

逆運動学解法 θ2 教科書P174から転載

逆運動学解法 θ2 教科書P175から転載

逆運動学解法 θ2 教科書P176から転載

逆運動学解法 θ3 教科書P175から転載

逆運動学解法 θ3 教科書P174から転載

逆運動学の解 教科書P176から転載

逆運動学の解 教科書P176から転載

6.6 やってみよう P180 プログラム6.4を説明する プチプロ6.2, 6.3も重要なので説明する 安全性 例外処理

おしまい。