第4章 内的コンテクスト:組織構造 タケシ Pooh
グループ分け チームA ちょび、チェン、あると、ワイン チームB 帝国、りんご、車輪、タコス、寄り道ist
今回の目的 ARC分析を行い、 内的コンテクストを改善することによって、 コーディネーションとインセンティブの問題を 解決する。
山岡航空の概要 日本の航空会社 日本の航空会社で最大規模の国際線網と国際線乗客数をもつ 国内線においても幹線からローカル線まで、幅広い路線網をもつ がしかし・・・ まさに日本を代表する航空会社!
山岡航空が破たんの危機! 山岡航空は2日、東京地裁に会社更生法の適用を申請し、受理されたと正式発表した。 負債総額は2兆3221億円で、事業会社としては戦後最大の経営破たんとなる。 企業再生支援機構も支援決定、スポンサーとして再建を図る。 国内大手航空会社として初の破たんとなる。 山岡航空株式は上場廃止する計画だとした。
浮上した問題 数字を見る人間がいない 部門ごとの縦割り 人材育成ができていない 主力の団塊世代の一斉退職 平均機齢が高くコスト高 不採算路線が多い(大型機材) 人件費が高い 座席単位収入が低い 政府に頼って危機意識が薄い 販売計画と費用計画に柔軟性がなく、しばしば赤字に 1か月の販売実績が2か月後にでるため、経営判断が遅れる ホテルなどの関連事業の不振 企業の価値観に対する共通意識が形成されていない トップと現場の物理的距離感、精神的距離感が遠すぎる 社員が多すぎる 個別最適しか考えず、全体最適を考えるリーダーが存在しない
コーディネーション問題とインセンティブ問題を検証! 解決の流れ 問題をARCに仕分け 使って分析! ARCシートと短冊を コーディネーション問題とインセンティブ問題を検証! 参考に! 教科書p89~93を 新しいビジョンに沿ってARCを再構築! 質問項目を参考に! 教科書p111のARC分析の step1 step2 step3
時間配分 5分 15分 20分 step1 step2 step3
その他の問題 A R C
コーディネーション問題 インセンティブ問題 Ex,資産の流れは? 意思決定プロセスは? 専門性と統合のバランスは? Ex,個人にどう働きかける? どう企業の目標を浸透させる? 部門ごとのインセンティブは?
「企業価値を高め、社会の進歩発展に貢献する」 新しいビジョン 「全社員の物心両面の幸福を追求する」 もう少し具体的に・・・ 「お客さまに最高のサービスを提供する」 世界一の安全性、定時性、快適性、利便性を提供する 「企業価値を高め、社会の進歩発展に貢献する」 強い採算意識と不屈不撓の精神をもち、 公明正大な方法で努力を重ねて利益を上げる
A R C
ま と め
●今回の課題の狙い アーキテクチャー ルーチン カルチャー を操作することによって 企業のコーディネーション、 企業のコーディネーション、 インセンティブの問題を解決する! アーキテクチャー ルーチン カルチャー
●今回のケース:JAL(日本航空) 2010年1月、経営破たん!!! ・国頼みの企業体質による危機感の欠如 ・多すぎる社員(約5万人) ・高額な人件費(年金、待遇) ・部門ごとの厚い壁 ・採算の取れない地方路線が多い ・ホテルなどの関連事業の失敗 ・国際線の落ち込み(08年リーマンショック、 新型インフルエンザ) ●JALは半官半民(政府と民間が、共同で出資し、事業を経営すること)の国策会社として発足した ●複数の労働組合が存在しているため、複雑な労使関係だけでなく、労々関係も企業経営を極めて難しいものとしてきた。 ●年金583万、月々48万 ●ANAの社員数は14,193人 2010年1月、経営破たん!!!
●JALの組織改革 ●新しい経営理念 JALグループは、全社員の物心両面の幸福を追求し、 一、お客さまに最高のサービスを提供します。 一、企業価値を高め、社会の進歩発展に貢献します。 名誉会長 稲盛 和夫 JALグループに集う、経営陣を含めた社員一人ひとりは、日々、人生や生活をかけて懸命に働いています。その私たち社員が「JALで働いていてよかった」と思えるような企業を目指さなければ、お客さまに最高のサービスを提供することもできませんし、企業価値を高めて社会に貢献することもできません。そのような考えに基づいて、企業理念の冒頭に「全社員の物心両面の幸福を追求する」と掲げています。 従って、私たちは、経済的な安定や豊かさに加えて、仕事に対する誇り、働きがい、生きがいといった人間の心の豊かさを求めていくとともに、心をひとつにして一致団結し、お客さまに最高のサービスを提供できるよう、必死の努力をしていかなければなりません。 次に「お客さまに最高のサービスを提供する」とありますが、これは、お客さまに世界一の安全性、定時性、快適性、利便性を提供するということを意味しています。 最後に、「企業価値を高め、社会の進歩発展に貢献する」とありますが、これは、私たち全社員が、強い採算意識と不屈不撓の精神をもち、公明正大な方法で努力を重ねて利益を上げ、株主配当、納税、社会貢献等を行うことにより、社会の一員としての責任を果たすということを意味しています。 JALグループは、この企業理念を普遍的な経営の目的、経営の基本とし、「JALフィロソフィ」の実践を通じてその実現を目指していきます。
A R C ●JALの改革 企業体制を一新し、再上場を果たす! ・社員の大量リストラ(約16,000人) ・能力による給料の差別化 ・部門別採算制の採用(アメーバ経営) ・社員の大量リストラ(約16,000人) ・社員の意識改革(JALフィロソフィ) ・能力による給料の差別化 ・関連会社の売却、不採算路線からの撤退 A R C ・経営スピードのアップ ・定時発着率世界No.1という共通目標 ●JALの意識改革で、教典的な役割を果たしているのが、「JALフィロソフィ」だ。これは稲盛氏の経営哲学を引き継ぎながらも、JAL自身の手で作り上げられた。大西賢会長が社長当時、リーダー研修を受けた幹部社員の中から約10人を指名して、10年の8月から「フィロソフィ」作りに着手し同12月に完成した。その集大成の「JALフィロソフィ手帳」は、「第1部 すばらしい人生を送るために」、「第2部 すばらしいJALとなるために」の2部構成で40項目にわたる目標が掲げられている。会社更生法の申請から丸1年たった昨年の1月19日に、新たな企業理念、JALフィロソフィ、新ロゴとしての「鶴丸」の復活が発表された。 ●部門別採算制度は、大きな組織を独立採算で運営する小集団に分けて、それぞれの小集団にリーダーを任命し、共同経営のような形で会社を経営させるものだ。JALが初めて体験する大きな組織改革だ。JALでは10年6月から、まず大西会長を含む役員全員と部長クラスの経営幹部約50人を対象にリーダー教育が実施された。JALでは月に1回、全役員と本部長、グループ会社の社長らが出席して「業績報告会」が行われている。成功や失敗の事例も報告され、経営に一体感が生まれているという。 ●JALは、社員の心を一つにまとめる具体的な活動として、航空機の定時到着率世界ナンバーワンを目指している。定時到着率を上げるには、定時に航空機を離陸させることが必要で、各部門が遅滞なく連携しなければ実現できない。11年はJAL便名の定時到着率で世界第1位、JAL単体では世界第2位だった ●これは現場にまで、細かい数字が公表されるようになったからだ。かつては会社の目指す方向性は漠然とわかっていたが、経営と自分たちの仕事は別のものだった。 現在は、便ごとに何パーセントの搭乗率があれば黒字になり、先月までの搭乗率は何パーセントだったといった情報が開示される。搭乗率を上げるにはどうすればいいか、今回乗ってくれた客に次回も乗ってもらえるにはどうしたらいいかを考えるようになった。 また、便の収支が悪いとわかれば、工夫するようになるものだ。「機内販売の免税品が多く売れるよう、商品を見せる機会を増やすようにしている」と中津留さん。 JALでは、部門ごとの計画と業績の差を報告する業績報告会が毎月行われている。そこでは、「毎月平均で3~4%の経費が下がっていった。見事なものだった」と森田氏は振り返る。 ●残った社員の給与水準も切り下げ、ライバルの全日本空輸(ANA)より2割程度低い水準に抑制された。給与体系は能力による差別化が進められ、パイロットや客室乗務員の待遇も大幅に改められた。特にパイロットに関しては、世間から批判の多かったハイヤーでの送迎は廃止された。また、以前は、実際に乗務していなくても一定時間は乗務していたものとして給与が支払われていたが、それも実際に乗務した時間に合わせた支払いに改められていった。 ●現在では、国内線では終わった月の翌日、国際線でも3日後には速報での販売実績が出る。タイムリーな情報に基づいて翌月以降の予測を立てることで、手を打ちやすくなった(概算で速報値) 企業体制を一新し、再上場を果たす!
●まとめ アーキテクチャー ルーチン カルチャー 戦略にあった有効な組織の設計が重要!! 企業の競争優位性=組織に基盤 コーディネーション インセンティブ アーキテクチャー ルーチン カルチャー 企業の競争優位性は、ほとんどが組織に基盤を置く。 企業は戦略に合った有効な組織を設計することによって、コーディネーションとインセンティブ問題を解決しようとする。コーディネーションとインセンティブという問題を解決する組織の要素には、アーキテクチャー、ルーチン、カルチャーがある。 戦略にあった有効な組織の設計が重要!!