数理統計学 西 山
第3章の目標 標本分布とは何のことか? 出やすいデータ、出にくいデータ・・・まとめて考えます。 ここが最大の難関です 教科書: 第3章の頁99~111、特に108頁の例題29
【例】100日後に合計でどうなるでしょう? 値 確率 -10 0.5 +10 1000 100日目 -1000
【例】さいころの目の出方の検査 平均値をチェックします 正しいサイコロを6回振ります・・・ 1,3,1,6,6,4なら平均は3.5 2,6,5,4,4,6なら平均は4.5 これを平均値の標本分布といいます 平均値が決まる確率法則はあるのか? ・・・・・ 6回の平均値が5を超えることはありうるのか?
簡単な確率分布 データをサンプル 元の集団を 母集団と呼ぶ 6 1 4 1 3
標本分布は発展した確率分布 どんなサンプル5個 が多いか どんな平均が 多いか どんな分散が 多いか 1 ,2, 3, 4, 5 3 ,2, 3, 1, 6 5 ,2, 4, どんなサンプル5個 が多いか どんな平均が 多いか どんな分散が 多いか
平均値=合計値÷個数 合計値の確率法則 平均値の確率法則 両方、本質的には同じ問題です
合計の公式―平均値― 合計の平均は平均の合計である。 ある定期試験で英語の平均点が70点、数学の平均点が50点だった。二科目の合計点の平均点は何点か?
合計の公式―ばらつき 公式は分散の方が簡単 <合計の分散は分散の合計>になるとは限らない! XとYが独立のときだけ 合計の分散がどうなるか分からないが正解! 分散上昇 分散縮小
毎回、同じ分布、互いに関係がなければ、合計値の分布の特徴は簡単 100日目の合計=毎日の値を100個足した値 <合計の公式>を使いましょう。 合計の平均は平均の合計と同じです。 1日目の平均は? 2日目の平均は? 100日目の平均は? 100日間の合計の平均は? 1日目の分散は? 2日目の分散は? 100日間の合計の分散は? 毎回、同じ分布、互いに関係がなければ、合計値の分布の特徴は簡単 分布の形は? 正規分布 ← 中心極限定理
【例題1】100日目の水準はどの範囲におさまりますか? 値 確率 -10 0.5 +10 1日の変化は左のような分布 平均値はいくらですか? 分散と標準偏差はいくらですか? 100日後の値を合計の公式で予測してください。 どの位の範囲に収まるはずですか? 合計値には、通常、正規分布が当てはまります
100個の合計値の確率分布 平均値: 100×1個の平均値 分散: 100×1個の分散 標準偏差: ルート100×1個の標準偏差 ルートNの法則と呼んでいます
【例題2】サイコロを40回振ってみる 目の数の平均値は最大でいくらまでを考えておけばよいか? 確率的に意味のないことを答えても駄目 (無意味な例)最大は6じゃないだろうか
平均値=合計÷回数 ゲタの公式を使います 40回振った目の数の合計はいくらくらい? ここまで 40回振った目の数の合計はいくらくらい? 合計値が予測できれば、平均値はどのくらいか、求められる はず! では、毎回の目の数の平均値と分散、標準偏差から?