課題 1 P. 188 解答 ΔvapS = ΔvapH / T より、 T = ΔvapH / ΔvapS 解答

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質量 1kg 重力 ( 重さ )9.8N 〇重力加速度 地球の重力によって生じる加速度を重力加速度(通 常は,記号 g を用いて表す)と呼ぶ。高校物理のレベル では,一定の値とし, 9.8m/s 2 を用いる。中学校理科の レベルでは,重力加速度を直接的に問題にすることは ないが,それをおよそ 10m/s.
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1 今後の予定 8 日目 11 月 17 日(金) 1 回目口頭報告課題答あわせ, 第 5 章 9 日目 12 月 1 日(金) 第 5 章の続き,第 6 章 10 日目 12 月 8 日(金) 第 6 章の続き 11 日目 12 月 15 日(金), 16 日(土) 2 回目口頭報告 12 日目 12.
土木基礎力学2・土質 圧密現象と圧密試験.
今後の予定 7日目 11月 4日 口頭報告レポート押印 前回押印したレポートの回収 口頭報告の進め方についての説明 講義(4章),班で討論
FUT 原 道寛 名列___ 氏名_______
4・6 相境界の位置 ◎ 2相が平衡: 化学ポテンシャルが等しい     ⇒ 2相が共存できる圧力と温度を精密に規定     ・相 α と β が平衡
相の安定性と相転移 ◎ 相図の特徴を熱力学的考察から説明 ◎ 以下の考察
1.ボイルの法則・シャルルの法則 2.ボイル・シャルルの法則 3.気体の状態方程式・実在気体
◎ 本章  化学ポテンシャルという概念の導入   ・部分モル量という種類の性質の一つ   ・混合物の物性を記述するために,化学ポテンシャルがどのように使われるか   基本原理        平衡では,ある化学種の化学ポテンシャルはどの相でも同じ ◎ 化学  互いに反応できるものも含めて,混合物を扱う.
医薬品素材学 I 1 物理量と単位 2 気体の性質 1-1 物理量と単位 1-2 SI 誘導単位の成り立ち 1-3 エネルギーの単位
・力のモーメント ・角運動量 ・力のモーメントと角運動量の関係
反応ギブズエネルギー  ΔrxnG (p. 128).
医薬品素材学 I 3 熱力学 3-1 エネルギー 3-2 熱化学 3-3 エントロピー 3-4 ギブズエネルギー 平成28年5月13日.
医薬品素材学 Ⅰ 相平衡と相律 (1) 1成分系の相平衡 相律 クラペイロン・クラウジウスの式 (2) 2成分系の相平衡 液相―気相平衡
国際物理オリンピック実験試験のシラバス 1.標準的な実験器具・装置が使える(マニュアル無しで使える):
課題 1.
x: 質量モル濃度を mol kg-1 単位で   表した時の数値部分 上の式は実験(近似)式であり、 ½乗に物理的な意味はない。
フィードバック制御に基づく 定在波型熱音響エンジンにおける 自励発振条件の特徴付け
スパッタ製膜における 膜厚分布の圧力依存性
医薬品素材学 I 4 物質の状態 4-1 溶液の蒸気圧 4-2 溶液の束一的性質 平成28年5月20日.
課題 1.
一成分、二相共存系での平衡 一成分 固液共存系    氷-水.
◎熱力学の最も単純な化学への応用   純物質の相転移
科学的方法 1) 実験と観察を重ね多くの事実を知る 2) これらの事実に共通の事柄を記述する→法則 体積と圧力が反比例→ボイルの法則
速度式と速度定数 ◎ 反応速度 しばしば反応原系の濃度のべき乗に比例 # 速度が2種の原系物質 A と B のモル濃度に比例 ⇐ 速度式
コンクリートの強度 (構造材料学の復習も兼ねて)
回帰分析の結果、直線の傾きは ×104 と求められ、 EA = -(傾き)×R = (2.71×104)×8.31
国際物理オリンピック実験試験のシラバス 1.標準的な実験器具・装置が使える(マニュアル無しで使える):
◎ 本章  化学ポテンシャルという概念の導入   ・部分モル量という種類の性質の一つ   ・混合物の物性を記述するために,化学ポテンシャルがどのように使われるか   基本原理        平衡では,ある化学種の化学ポテンシャルはどの相でも同じ ◎ 化学  互いに反応できるものも含めて,混合物を扱う.
コンクリートの強度 コンクリート工学研究室 岩城 一郎.
課題 1 P. 188.
課題 1 ⇒ V = VW nW + VE nE 溶液の体積を 1000 cm3 とすると、 溶液の質量は?                        水、エタノールの物質量は?
演習課題 1 (P. 137).
地学b 第5回雲と降水 Koji Yamazaki (山崎孝治)
プレチャレンジ at 平成24年度 女子中高生夏の学校2012 ~科学者・技術者のたまごたちへ~ サイエンスアドベンチャー
今後の予定 4日目 10月22日(木) 班編成の確認 講義(2章の続き,3章) 5日目 10月29日(木) 小テスト 4日目までの内容
課題 1.
プラズマ発光分光による銅スパッタプロセス中の原子密度評価
課題 1 課題提出時にはグラフを添付すること.
化学工学基礎 −後半の後半− 第1回目講義 (2009年7月10日) 1 担当 二又裕之 物質工学1号館別館253ー3号室
相の安定性と相転移 ◎ 相図の特徴を熱力学的考察から説明 ◎ 以下の考察
連続体とは 連続体(continuum) 密度*が連続関数として定義できる場合
DPFのマスモジュールにおける残留ガス雑音の研究II
課題 1 P. 188.
(d) ギブズ - デュエムの式 2成分混合物の全ギブスエネルギー: 化学ポテンシャルは組成に依存
◎熱力学の最も単純な化学への応用   純物質の相転移
◎ 本章  化学ポテンシャルの概念の拡張           ⇒ 化学反応の平衡組成の説明に応用   ・平衡組成       ギブズエネルギーを反応進行度に対してプロットしたときの極小に対応      この極小の位置の確定         ⇒ 平衡定数と標準反応ギブズエネルギーとの関係   ・熱力学的な式による記述.
今後の予定 (日程変更あり!) 5日目 10月21日(木) 小テスト 4日目までの内容 小テスト答え合わせ 質問への回答・前回の復習
モル(mol)は、原子・分子の世界と 日常世界(daily life)をむすぶ秤(はかり)
近代化学の始まり ダルトンの原子論 ゲイリュサックの気体反応の法則 アボガドロの分子論 原子の実在証明.
今後の予定 7日目 11月12日 レポート押印 1回目口頭報告についての説明 講義(4章~5章),班で討論
課題 1 N3H N3H 3 3 N2 H2 N2 H2.
課題 1.
課題 1 課題提出時にはグラフを添付すること.
(解答) 式(6.12)  Δp = (ΔH / ΔV )×ln (Tf / Ti)
熱量 Q:熱量 [ cal ] or [J] m:質量 [g] or [kg] c:比熱 [cal/(g・K)] or [J/(kg・K)]
課題 1 課題提出時にはグラフを添付すること.
中 和 反 応.
課題 1 課題提出時にはグラフを添付すること.
課題 1.
相の安定性と相転移 ◎ 相図の特徴を熱力学的考察から説明 ◎ 以下の考察
課題 1 ⇒ V = VW nW + VE nE 溶液の体積を 1000 cm3 とすると、 溶液の質量は?                        水、エタノールの物質量は?
課題 1 課題提出時にはグラフを添付すること.
§3.圧力を変えると.
V = VW nW + VE nE ヒント P142 自習問題5・1 溶液の体積を 1000 cm3 とすると、 溶液の質量は?
K2 = [ln K] = ln K2 – ln K1 = K1.
課題 1.
固体→液体 液体→固体 ヒント P131  クラペイロンの式 左辺の微分式を有限値で近似すると?
ヒント (a) P. 861 表22・3 積分型速度式 のどれに当てはまるか? (b) 半減期の定義は?  
ヒント.
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課題 1 P. 188 解答 ΔvapS = ΔvapH / T より、 T = ΔvapH / ΔvapS 解答 解答          ΔvapS = ΔvapH / T より、  T = ΔvapH / ΔvapS = 510.4×103 / 124.7 = 4,093.0 [K] = 3,820 [℃]  この値は、測定で決めた値と比較して、よく一致している 解答         

解答 (例1)          スケートリンクの氷の温度を-5℃と仮定する。この温度で氷が溶けるために必要な圧力を求める。例題6.4 (P171)と同様に、式(6.10)  Δp = ΔT×ΔS / ΔV において、       ΔT = -5 [K] , ΔS = 22.04 [J mol-1 K-1]       ΔV = -1.63 [mL mol-1] = -1.63×10-6 [m3 mol-1] より、   Δp = (-5) ×22.04/ (-1.63×10-6) = 676.0×105 [Pa] = 667.3 [atm] よって、必要な圧力は 667 + 1 = 668 [atm] スケーターの体重が40 [kg], スケートの刃と氷の接触面積を 3 [mm]×20 [cm] = 60×10-3×10-2 = 6×10-4 [m2] とすると、 氷にかかる圧力は  40×9.8 / (6×10-4)= 6.5×105 [Pa] = 6.4 [atm] したがって、この試算では氷は融けない。     しかし、氷の温度が極めて0℃に近い、スケートの刃の接地面積がずっと小さい、     体重が著しく重い場合には氷が融ける可能性があるが、事実上は困難である。

解答 ほかの固体の場合 一般的な固体の場合、密度は液体よりも固体の方が大きいので、 固体から液体への相変化では、 ΔV = Vl – Vs > 0 である。 固体の融点 Tm より低い温度 T ( Tm > T)での相変化を考える場合、 クラペイロンの式 (6.10) は以下のようになる。     Δp = (T – Tm)×ΔS / ΔV    ここで、一般に       ΔS = Sl – Ss > 0 である。 よってTm > Tの範囲では、T-Tm < 0 となり、常に Δp < 0 となる。 このことから、融点以下の固体が融解するためには大気圧よりも低圧が必要となる。 つまり、一般の固体では、圧力をかけて融解させることはできない。       

(解答) 式(6.10)  Δp / ΔT = ΔS / ΔV より、 Δp = ΔT ×ΔS / ΔV ここで、 ΔT = 100 - 95.5 = 4.5 (K)、 ΔS = 1.00 (J mol-1 K-1) また、 V = M (モル質量 [kg mol-1])/ d (密度 [kg m-3])より、     斜方晶、単斜晶いずれも分子式は S8 , S = 32.07 であるから、 6 M = 32.07×10-3×8 = 0.25656 [kg mol-1] ここで、1 [g cm-3] = 10-3 [kg g-1]×(102 [cm m-1])3 = 103 [kg m-3])より、 密度はそれぞれ、 d斜方晶 2.07×103 [kg m-3]            d単斜晶 1.96×103 [kg m-3] となり、 ΔV = M×(1 / d単斜晶-1 / d斜方晶) = 0.2566 ×( 1/1.96 - 1 / 2.07)×10-3 = 6.957×10-6 [m3 mol-1] 4 従って、Δp = 4.5×1.00 / (6.957×10-6 )= 6.468×105 [Pa] = 6.384 [atm] 必要な圧力は 1 + 6.4 = 7.4 [atm]  

式(6.12)  Δp = (ΔH / ΔV )×ln (Tf / Ti) を用いて解答せよ。 

解答 (例2)          スケートリンクの氷の温度を-5℃と仮定する。この温度で氷が溶けるために必要な圧力を求める。式(6.12)  Δp = (ΔH / ΔV )×ln (Tf / Ti) において、       ΔfusH = 6.009×103 [J mol-1]  (表6.2, P167)、 ΔV = -1.63 [mL mol-1] = -1.63×10-6 [m3 mol-1] (例題6.4, P171) Ti = 0 + 273.2 = 273.2 [K], Tf = -5 + 273.2 = 268.2 [K] より、   従って、Δp = (6.009×103) / (-1.63×10-6)×ln(268.2/273.2) = 680.9×105 [Pa] 必要な圧力は (1.0 + 680.9)×105 [Pa] = 681.9×105 [Pa] = 673 [atm] スケーターの体重が80 [kg], スケートの刃と氷の接触面積を 1 [mm]×30 [cm] = (1×10-3 )×(30×10-2)= 3×10-4 [m2] とすると、 氷にかかる圧力は  80×9.8 / (3×10-4)= 26.1×105 [Pa] = 25.7 [atm] よって、この試算では氷は融けない。

解答 ほかの固体の場合 一般的な固体の場合、密度は液体よりも固体の方が大きいので、 固体から液体への相変化では、 ΔV = Vl – Vs > 0 である。 固体の融点 Tm より低い温度 T ( Tm > T)での相変化を考える場合、 クラペイロン式の近似式 (6.12) は以下のようになる。     Δp = (ΔfusH / ΔV )×ln (T / Tm)  ここで、一般に        ΔfusH > 0 である。 よってTm > Tの範囲では、ln (T / Tm) < 0 となり、常に Δp < 0 となる。 このことから、融点以下の固体が融解するためには大気圧よりも低圧が必要となる。 つまり、一般の固体では、圧力をかけて融解させることはできない。       

スケートはなぜすべるのでしょうか? 最初は1901年イギリスのレイノルドが「圧力融解説」を発表しました。これはスケートのエッジに体重を乗せることで、大きな圧力がかかって氷が水になり、その水のためよくすべるというものです。 その後、イギリスのバウデンが、氷が溶けるのは摩擦によって生じる熱のためという「摩擦融解説」を発表、いまではこれが定説になっています。 もう少しわかりやすく説明すると、氷は0度以上になると水に変わるので,ブレードで氷を強く押し、そして滑る摩擦熱で溶け始めるのです。 スケートはすべるだけでなく止まったり色々な動作をするので、ブレードにはすべりやすい条件と抵抗を大きくする条件が必要になってきます。そのためにブレードは、幅が狭く、前後に長くなっています。だから、すべるときには片方のブレードを前進する方向に向け、ほかの足のブレードを直角に近い上体で、エッジの全面で押してすべります。またエッジは氷の中にある程度食い込むため、スケートの左右のぶれを防ぎ、前後に長ければ長いほど、氷の面が多少でこぼこでも乗り越えることも出来るわけです。 http://www.geocities.co.jp/Athlete-Rodos/4096/syumi.html

スケートはなぜ滑るのか?  スケートがなぜ滑るのかは100年間多くの科学者により議論されてきたが、まだ完全には解明されていません。融けた水の潤滑説では、スケートの圧力で氷が融ける説と、スケートの摩擦熱で氷が融ける説があるが、融けた水が潤滑材として作用していると考えています。氷の固体潤滑説では、氷の硬さと接触する鉄部の付着強さの比であらわされる小さな摩擦係数であると考えています。まだまだ、これから研究されると思います。 http://www.daidan.co.jp/daidan_tech/establish/est_6.html