Ⅱ.食品の衛生管理 近年、輸入原材料由来の事故が多く発生している。 国外生産者の法令・規格基準の知識不足・管理能力欠如

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6.食品衛生活動のしくみと 働き 1.食品の安全性と行政の役割 2.食品製造過程における衛生管 理.
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販売名:(1)アイピーディカプセル50 (2)アイピーディカプセル100 製品回収
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II. 5 …の一環としての品質リスクマネジメント
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SDSの提出依頼 人事部 安全衛生管理室.
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検討事項2 『医薬品製造販売業GQP/GVP手順書<モデル>』の改訂
追加資料 補足説明資料 大阪府薬事審議会  医薬品等基準評価検討部会 平成30年1月16日.
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社会問題 食品偽造問題 (参考)
○ 大阪府におけるHACCP普及について S 大阪版 評価制度を設ける 大阪府の現状 大阪府の今後の方向性 《従来型基準》
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Ⅱ.食品の衛生管理 近年、輸入原材料由来の事故が多く発生している。 国外生産者の法令・規格基準の知識不足・管理能力欠如   国外生産者の法令・規格基準の知識不足・管理能力欠如   又、文化の違いを原因として残留農薬や許可されていない   農薬の使用、そして添加物の成分等で使用が禁止されて   いるものが多い 原材料の受け入れには、チェックのみでは成分検査は困難 原材料加工者に対する現場調査、規格、規準の設定、工程   確認、検査等が必要 安全・安定した食品の確保には、原材料の生産が管理され、   トレーサビリティーが確立されていることが重要

1.生鮮原材料 産地情報・仕入れ業者選定及び規格書などの情報管理が重要 1.生鮮原材料 産地情報・仕入れ業者選定及び規格書などの情報管理が重要 生産環境の確認 保管及び輸送 生産時の保守管理及びヒトの衛生

2.加工原材料 危害要因の管理 食品の安全性にとって、工程での必要な管理項目のモニタリングの実行 微生物的、交差汚染及び二次汚染   食品の安全性にとって、工程での必要な管理項目のモニタリングの実行 微生物的、交差汚染及び二次汚染   生及び未加工の食品の、適切な管理及び物理的で明確な管理 物理的汚染   機械装置からの金属片やガラス、埃、からの食品汚染防止設定    金属探知機等による安定した検出装置または、スクーリング装置の設置 化学的汚染   殺菌剤・洗剤・潤滑油などの化学物質による食品汚染防止     (有毒なガスの発生及び侵入などにも注意する)

3.搬入される原材料の管理 受け入れ検収 保管 使用時の記録 搬入日時、配送車、製造元、納入業者及び数量の確認   搬入日時、配送車、製造元、納入業者及び数量の確認   原材料規格書に基づき、包装状態、品温、鮮度、表示等の現物確認   可能であれば、生産場所・衛生管理状態等を確認するのが望ましい 保管   入荷後速やかに決められた温度の専用の保管設備で保存   入荷日の検索可能な状態   それぞれの専用の保管場確保   使用時の記録   使用する原材料の履歴確保(いつの入荷・どこからの購入・賞味期限)   使用日・使用したロット等の記録   製造現場に一度搬出品は、元の保管場所とは区分する

4.食品の取り扱い 迅速な作業 温度管理 異物の確認 した処理 2018/9/20 4.食品の取り扱い 迅速な作業 温度管理 異物の確認 した処理   野菜及び果実を加熱せず供する場合は、飲用適の流水で洗浄し、必要に応じ次亜塩素酸ナトリュウム200ppm:5分間又は100ppm:10分間で殺菌し   飲用適の流水ですすぎ洗いを行う 調理・加工・加熱工程   未加熱食品とは、別区画にてそれぞれの調理・加工を行う   加熱調理食品は、中心部75℃1分間以上加熱、又は同等以上の方法   無加熱食品は殺菌された有蓋の容器で、冷蔵又は冷凍する 冷却工程   30分以内に中心温度20℃付近まで下げる   冷却後包装工程に移行しないものは、冷蔵庫にて保管

5.包装・盛り付け 盛り付け、包装工程 金属検査 ラベル貼り付け 清潔区域で作業し、室温は、20℃以下が望ましい   清潔区域で作業し、室温は、20℃以下が望ましい   作業は連続的で停滞がなく、容器の開口時間の短縮   袋・ラップ等のシュリンク包装等により、保護性を増加する 金属検査   製品の大きさ、構成する具材等で若干の差があるが、始業前のテストピースによる確認とアイテムごとの確認、最終時の確認は必要最低限   工場で1ヶ月ごと、業者によるメンテナンスは年/1回は必要 ラベル貼り付け   消費者の対する重要な情報提供   法令に遵守し自社の情報を提供   作業前と終了後に確認し、同一サンプルを保管し、問題発生時に対応

6.製品の情報《法令の製品規格》 A.弁当及びそうざい B.漬物 C.洋生菓子 D.ゆで麺 ・細菌数(生菌数):10万個以下/g ・大腸菌:陰性  ・黄色ブドウ球菌:陰性  B.漬物 ・カビ及び産膜酵母が発生していないこと   ・合成着色料使用は、100ppm以下にすることが望ましい ・容器充填後加熱殺菌した物は、次の要件に適合すること→「カビが陰性/酵母は1000個/g以下」 ・一夜漬けは、次の要件に適合すること→「大腸菌:陰性/腸炎ビブリオ:陰性」 C.洋生菓子  ・細菌数(生菌数):10万個以下/g ・大腸菌:陰性(生鮮果実部を除く) ・黄色ブドウ球菌:陰性 ・製品に含まれる油脂の酸化が3を超えない ・製品に含まれる油脂の過酸化物価が30を超えない D.ゆで麺 ・細菌数(生菌数):10万個以下/g    ・E.Coli:陰性   ・黄色ブドウ球菌:陰性

7.食品制度の関係する主な法律 法律の名称 表示の趣旨 表示対象食品 表示すべき事項 食品衛生法 (厚生労働省) 飲食による衛生上の危害発生の防止 名称・使用添加物・アレルゲン物質・ 保存方法・消費(賞味)期限・製造者氏名・製造者所在地 JAS法 (農林水産省) 品質に関する適正な表示《義務》 生鮮食品 名称・原産地(水産物:解凍・養殖) 玄米及び精米 名称・原料玄米・内容量・精米年月日・販売業者・住所電話番号 加工食品 名称・原材料名・内容量・消費(賞味)期限・製造者氏名・製造者所在地 輸入品は産出国名 JAS規格(任意) 遺伝子組み換え有無・有機JASマーク 不当景品類及び 不当表示防止法 (公正取引委員会) 虚偽、誇大な表示禁止 景品表示法 不当な表示 過大な景品類の提供 計量法 (経済産業省) 内容量の表示 特定食品 内容量にマイナス公差あり 健康増進法 健康及び体力の 維持向上 栄養表示(任意) 栄養成分・熱量