― 青峰ストレスマネジメントプログラムの開発と実践を通して―

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1 課題の洗い出し. 2 1.本日の日程 ①開会の挨拶 日程説明 ( 5 分) ②自己点検 ( 10分) ③情報モラル指導の必要性(プレゼン) (20分 ) ④課題の洗い出し ( 10分) ⑤全体計画についての協議Ⅰ (15 分) ⑥全体計画についての協議Ⅱ (20 分) ⑦全体計画についての協議Ⅲ.
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平成19年度長崎県国語力向上プラン地区別研修会
平成23年度 新通小学校 学校説明会 今年度 ここに力を入れていきます.
徹底活用するための校内研修パッケージ これから、「子どもの学びを支えるヒント集2」を活用した校内研修を始めます。
いじめ防止全体指導計画 【対応1】 未然防止・早期発見 【対応2】 緊急対応・早期対応 いじめ発生 基本姿勢 雲仙市立千々石第一小学校
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子どもが主役となる明るく元気な学級づくり
子どもたちが夢と希望を持ち、地域と密着した学校
子ども達への科学実験教室の運営方法論 -環境NGO「サイエンスEネット」の活動事例をとおして- 川村 康文
平成27年度   道徳の授業力向上研修会 1.
ストレッサー (出来事) ストレス反応 (心と体の変化) ストレス対処 (試験・試合・発表・ケンカ 叱責などの日常の出来事)
ワークシート6 社会科.
ストレスマネジメントと災害後の心のケア きずな(絆)のワーク ストレッサー できごと;Stressor ストレス反応     Stress Reactions 
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平成26年度 鶴ヶ島市立新町小学校グランドデザイン めざす学校像 一人ひとりが輝き、確かな学力が獲得できる学校
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平成26・27年度 立川市教育委員会研究協力校 研究主題 「自他を尊重する人権感覚を育む教育活動」 ~自尊感情や自己肯定感、思いやりの心を 育てるための教育活動の工夫~ 立川第六中学校では、平成26.27年度 立川市教育委員会研究協力校として、研究主題「自他を尊重する人権感覚を育む教育活動」~自尊感情や自己肯定感、思いやりの心を育てるための教育活動の工夫~として、この1年間取り組んできました。
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神栖市家庭教育学級運営委員研修会 「思春期講座」
大分県立宇佐支援学校 グランドデザイン (平成28年度版)
絆を深め、さわやかな笑顔が、 いつもあふれる学校 学校教育目標 平成28年度 加須市立騎西小学校グランドデザイン 明るく すばやく
裏面のFAX送付状で、7月31日(木)までにお申し込みください。
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H28学校経営ビジョン めざす教師像 安全・安心な環境づくり・学校づくり 地域 家庭 めざす学校像 授業づくりチーム 生活づくりチーム
丹波市立西小学校 教諭 細見 隆昭 2007年2月25日(日) 神戸市ハーバーランドダイヤニッセイビル
茨城県つくば市立茎崎第一小学校 校長 大塚 隆幸
神戸大学医学部附属病院 リエゾン精神専門看護師 古城門 靖子
徹底活用するための校内研修パッケージ これから、「子どもの学びを支えるヒント集2」を活用した校内研修を始めます。
2018/9/22 ストレスとコーピング(対処)について.
<校訓> つよく・あかるく・たくましく 【目指す宇佐支援学校の児童生徒像】
自ら課題をもち、意欲的に学ぶ生徒を求めて
アスッペンくん 奈良市立飛鳥中学校.
基礎看護の授業を通して思考力,判断力,表現力,技能を育成する指導方法の工夫改善についての研究
少経験者を育てる「3+1授業研究」 今年度からの取組 立案(P) 研究授業(C) 実践(D) 次への抱負(A) 研究協議(A)
情報モラルの授業をしてみよう ‐小学校用‐ ○○○立○○小学校 校内研修会(情報教育・3) 校内研修(3) 2
地域・社会貢献をするために人として必要な資質
杉戸町立高野台小学校 児童数 287名 学級数12(普通11.特殊1) 教職員数 19名 平成19年10月27日(土)
Ⅰ特別支援教育・学級の理解 ⑤「本校の特別支援教育」 資料:PTA総会
平成19年度地域教育フォーラムin京都   第5分科会 「学力向上アクションプラン」     ~洛西方式Ⅱ~  京都市立洛西中学校 2007,7,31.
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(相互に利益を得、円満な関係で良い結果を得る)の関係です。
小阪小学校の 学力向上に向けた取り組み 学力向上推進委員会
教育相談論 (教職科目) 第11講 2010年12月11日(土) 担当:岡田佳子 1 1.
茨城県つくば市立茎崎第一小学校 校長 大塚 隆幸
黒はいや!   白のパンダにして!.
平成15・16・17年度 田辺市教育委員会指定研究校 『情報化社会を生きる児童の育成』
福岡県教育センター ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 研修担当の先生へ ※ ※ ※ ※ ※ ※
教室案内 春日部市立武里中学校 <学校までの経路> <入級までの流れ> 春 日 部 市 発達障害・情緒障害 通級指導教室 (武里学級)
資料「裁判例に見る体罰」を引用した 体罰事故防止研修 埼玉県教育委員会
平成30年度グランドデザイン 学校の教育目標 生きる力 佐伯市立宇目緑豊小学校 ふるさとを愛し、 豊かな心と自ら学ぶ意欲をもち、
4人班を作りましょう! 4人班を作りましょう。.
教育目標 重点目標 取組の柱 学習意欲・学力向上 人間関係作り 体づくり 特色ある取組の充実と発展 チーム安塚
学習指導案の検討会を通し て、 本時の授業への見通しを持ち、 参観の視点をつかむ。
平成23年度    少人数学級編制に係る研究(報告) 平成24年8月22日 大阪府教育委員会事務局 市町村教育室 小中学校課.
宇佐支援学校 学校評価実施計画 改善 教職員自己評価 自分らしく 生活する 子ども 保護者・ 地域から 愛される 学校 のびのびと 過ごせる
『教育コーチング研修』研修報告書 平成30年度「職業実践専門課程等を通じた専修学校の質保証・向上の推進」 Ⅰ. 教職員の資質能力向上の推進
学校の教育活動を通じて 家庭で共に 保幼小中との連携 地域で育てる 忍耐力 意欲 やり抜く 自制心 社会性 協調性
自分の思いや考えをもち、 進んで取り組む子
福岡県教育センター ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 研修担当の先生へ ※ ※ ※ ※ ※ ※
「相手の気持ちになって行動しよう」 ~見て 聞いて 体験して!~
映像を用いた 「からだ気づき」実習教材の開発
プレゼン資料(進行者用・研修者用)   校内研修会 教師自身の望ましい自己表現.
平成20・21年度 国立教育政策研究所・教育課程研究センター指定
くいなく学び,最後までやりぬく,かしこい子ども ふれあいを大切にするやさしい子ども しっかりと寝て,食べて,のびていく子ども げん気
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― 青峰ストレスマネジメントプログラムの開発と実践を通して― 平成21・22・23年度 久留米市教育委員会教育研究指定発表  自己コントロールできる       子どもを育てる心の教育 ― 青峰ストレスマネジメントプログラムの開発と実践を通して―  久留米市立青峰小学校     期日:平成23年11月10日(木)

第5学年題材「上手な断り方」 授業後の感想  これからは、上手な断り方をいろいろさがしたり、実際に使ってみたりして、友達との絆を深めたいと思いました。これから生活や学級にいかしていきたいと思います。本当に今日の授業をやってよかったとおもいました。

<校区の様子> 青峰団地 青峰小学校

<児童の実態> 明るく・活動的 言葉が荒くトラブルになることが多い 学習への関心や向上への             意欲が乏しい

スクールカウンセラーからの提案 「一人二人ではなく学校全体で!」 西南学院大学教授 進藤先生

○ストレスとは 交感神経が興奮したときの正常な防御反応 ○ストレスマネジメントとは 自分のストレスの状態に気づき、それを管理コントロールすること

~青峰ストレスマネジメントプログラムの 開発と実践を通して~ 自己コントロールできる   子どもを育てる心の教育 ~青峰ストレスマネジメントプログラムの                      開発と実践を通して~

自己コントロールできる子どもの姿 私もそう思うわ。いっしょにやりましょう。 なんかすっきりしたわ。元気が出たみたい。  私もそう思うわ。いっしょにやりましょう。 【行動をコントロールする子ども】  なんかすっきりしたわ。元気が出たみたい。 【体感する子ども】  あの時はイライラしてたな。今は、すっきりだよ。 【感情に気づく子ども】

ストレスマネジメント教育の基本的な考え方 ソーシャルスキル アサーション ・人づきあいのスキル ・さわやかな自己表現 リラクセーション ・呼吸法 ・筋弛緩法

自己肯定感の高まり・個と個のつながりの強化 研究構想図 自己コントロールできる子ども 自己肯定感の高まり・個と個のつながりの強化 ストレスマネジメント教育 ①リラク   セーション ②ソーシャル      スキル ③アサーショ  ン 朝の呼吸法と 昼のすっきり    タイム ストレスマネジメント       プログラム 書く活動の充実 教科学習等 ①考えを共有する学び合い活動 ②のびのよさを実感する学び合い活動 実践的活動 コント ロール 気づき 体感 気づき コント ロール 体感 コント ロール 体感 気づき 児童の実態

自己コントロールのねらいの重点化

平成21年度 プログラム(1年次)

平成22年度 プログラム(2年次) 低学年 中学年 高学年 リラクセーション(腹式呼吸と筋弛緩法) まとめと振り返り 全 特別支援学級 1 平成22年度 プログラム(2年次) 全 低学年 中学年 高学年 特別支援学級 1 1学期 呼吸法 リラクセーション(腹式呼吸と筋弛緩法) 2 いろいろな気持ち ストレスと対処法 ソーシャルスキルⅠ 「あいさつ」 3 「おはよう」 「友達をふやそう」 「上手な聴き方」 4 2学期 呼吸法+ 筋弛緩法 ソーシャルスキルⅡ 「ありがとう・ごめんなさい」 「肩の力のぬき方」 5 ソーシャルスキルⅢ 「はじめまして」 「上手な断り方」 6 ソーシャルスキルⅣ 「上手聴き方」 「温かい言葉かけ」  「やさしい頼み方」 7 ソーシャルスキルⅤ 「質問する」 「仲間の誘い方」 「自己会話」 8 3 学期 ソーシャルスキルⅥ 「トラブル解決策」 まとめと振り返り

※高学年は、2学期よりアサーショントレーニングを取り入れる。 平成23年度 プログラム(3年次) ※高学年は、2学期よりアサーショントレーニングを取り入れる。

肩のリラクセーション「腹式呼吸と肩の力の抜き方」 平成23年度 プログラム(3年次) 全校 特別支援学級 わかば のはら 1学期 1 すっきりタイム 呼吸法+筋弛緩法 リラクセーション 「体の感じをつかもう」 2 「ゆっくり呼吸してみよう」  ソーシャルスキルⅠ 「あいさつ」 3 2学期 4 5 ソーシャルスキルⅡ 「上手な聴き方」 6 ソーシャルスキルⅢ 「温かい言葉かけ」 3学期 7 ソーシャルスキルⅣ 「やさしい頼み方」 「いろいろな気持ち」 8 ソーシャルスキルⅤ 「上手な断り方」 肩のリラクセーション「腹式呼吸と肩の力の抜き方」

意識化・共通化 原因追究 解決策 個別化・実践化 <授業の実際> 本校の学習段階 インスト ラクション モデリング リハーサル フィード つかむ段階 インスト              ラクション まとめる段階 フィード   バック ふかめる段階 リハーサル さぐる段階 モデリング <段階> 意識化・共通化 原因追究 解決策 個別化・実践化

友達と遊ぶ約束をしていたのに、買い物に行ってしまって断られました。でも、その日、別の友達と遊んでいたのでもっといやな思いをしました。 実践例 5年 学級活動「上手な断り方」 <段階> <アンケートからの課題作り> つかむ段階 インスト              ラクション 友達と遊ぶ約束をしていたのに、買い物に行ってしまって断られました。でも、その日、別の友達と遊んでいたのでもっといやな思いをしました。 さぐる段階 モデリング ふかめる段階 リハーサル まとめる段階 フィード   バック

実践例 5年 学級活動「上手な断り方」 <段階> インスト ラクション モデリング リハーサル フィード バック つかむ段階 さぐる段階 実践例 5年 学級活動「上手な断り方」 <段階> つかむ段階 インスト              ラクション さぐる段階 モデリング ふかめる段階 リハーサル まとめる段階 フィード   バック

実践例 5年 学級活動「上手な断り方」 断り方の 台本を書く インスト ラクション モデリング リハーサル グループでのリハーサル活動 実践例 5年 学級活動「上手な断り方」 つかむ段階 インスト              ラクション まとめる段階 フィード   バック ふかめる段階 リハーサル さぐる段階 モデリング <段階> 断り方の 台本を書く グループでのリハーサル活動

実践例 5年 学級活動「上手な断り方」 <生活への実践意欲> インスト ラクション モデリング リハーサル フィード バック つかむ段階 実践例 5年 学級活動「上手な断り方」 つかむ段階 インスト              ラクション まとめる段階 フィード   バック ふかめる段階 リハーサル さぐる段階 モデリング <段階> <生活への実践意欲>

青峰(せいほう)すっきりタイム(14:05~) 姿勢を整えて、目をとじましょう 肩が楽になっていくのを感じましょう。 はじめ 上げて ゆっくり、  上げて ゆっくり、  下ろして はじめ 上げて 下ろして せなかは、まっすぐに 手は、からだのよこに 1・2・3・4・5 6・7・8・9・10 1・2・3・4・5 6・7・8・9・10

人間関係アンケートの結果から 人間関係アンケート観点別結果

十分な人間関係を作り上げることに関わる因子 解決スキル 人間関係アンケート質問項目ごとの結果

人間関係の中で、人に対しての気兼ねや相手からの評価に対する受け止めに関わる因子 気遣い 人間関係アンケート質問項目ごとの結果

感情統制 自分の感情のコントロールに関わる因子 人間関係アンケート質問項目ごとの結果

保健室来室者数の変化から 病気やけがによる保健室の来室者数の変化 人

子どもや保護者の声から <授業後の感想から> 子ども達の中に定着 <授業参観から> 保護者へ     浸透

青峰すっきりタイムの実践から ◎落ち着いて学習に取り組めるようになった ◎全体での話の聞 き方の向上

課題 ◇ アサーティブな表現を身につけさ  せるためのプログラムの充実 ◇ 感情をコントロールする力の継   続的な育成 ◇ 家庭との具体的な連携の工夫