22章以降 化学反応の速度 本章 ◎ 反応速度の定義とその測定方法の概観 ◎ 測定結果 ⇒ 反応速度は速度式という微分方程式で表現 22章以降 化学反応の速度 ◎ 反応速度の定義とその測定方法の概観 ◎ 測定結果 ⇒ 反応速度は速度式という微分方程式で表現 ・反応物および生成物の濃度に依存 ◎ 速度式の解 ⇒ 反応の開始以後,任意の時刻における物質の濃度を予測 ◎ 速度式のかたち ⇒ 反応が起こるときの一連の素ステップの内容 ・提案された機構から速度式をつくり,それを実験と比較 ・単純な素ステップは単純な速度式 ・いろいろな近似とそれらの組合わせ ・反応の律速段階という概念 ・反応中間体に関する定常状態の近似,前駆平衡 本章 ◎ 反応速度の測定、解釈 ⇒ 化学反応速度論の研究の原理を紹介
実験的な化学反応速度論 ◎ 反応の速度論的な解析の第一歩 ・反応の量的関係を決定 ・副反応があればそれを同定 ◎ 反応速度論の基礎データ ◎ 反応の速度論的な解析の第一歩 ・反応の量的関係を決定 ・副反応があればそれを同定 ◎ 反応速度論の基礎データ ・反応開始後いろいろな時刻における反応の原系と生成系の濃度 ◎ 通常の化学反応の速度 温度に敏感 ⇒ 実験では反応混合物の温度は反応の間ずっと一定に保持 #気相反応 大きな金属の塊に容器を接触させて行う #液相反応 流動法での反応も含めて,効率のよい恒温槽 ◎ 低温での反応研究 #星雲の中で起こる反応の研究 反応気体の超音速膨張 ⇒ 10 K の低温 #液相や固相での実験 冷却した液体や気体を反応容器のまわりに流通 液体 He (4 K)、液体 N2 (77 K) の利用 ◎ 非等温の条件 #高価な医薬品の保存期間 一つの試料をゆっくりと昇温
22・1 実 験 法 ◎ 濃度の監視法 関与する物質および濃度が変化する速さに依存 ・多くの反応 分~時間の単位で熱力学的平衡に到達 22・1 実 験 法 ◎ 濃度の監視法 関与する物質および濃度が変化する速さに依存 ・多くの反応 分~時間の単位で熱力学的平衡に到達 ⇒ 濃度変化の追跡に数種の方法が使用可能 (a) 反応の進行度の監視 ◎ 少なくとも1成分が気体である反応の場合 ・定容系では全圧が変化 ⇒ 反応の進行度は圧力の時間的変化を記録すれば追跡可能
p0 V = n R T p V = [n (1 + 3/2 α)] R T
課題 1
◎ 分光光度法 ある特定のスペクトル領域の吸収強度の測定 ・広い応用範囲 ・反応混合物中の1物質が測りやすいスペクトル領域で 強い特有な吸収を示すときは特に有力 # 臭素による可視光の吸収を測れば追跡可能 ◎ 溶液の電気伝導率測定 溶液中のイオンの数やタイプが変化する場合 中性分子がイオンで置換 ⇒ 伝導率に大きな変化 ◎ pH測定 水素イオンが生成したり消費されたりするとき ◎ その他 発光スペクトル,質量スペクトル(MS),ガスクロマトグラフィー(GC), 核磁気共鳴(NMR),電子常磁性共鳴(ESR) など (b) 種々の分析方法の応用 (省略)
22・2 反応速度 (a) 速度の定義 体積一定( = V)、ある瞬間の成分 J の濃度: [J] 反応物 R のある瞬間の消費速度: 22・2 反応速度 (a) 速度の定義 体積一定( = V)、ある瞬間の成分 J の濃度: [J] 反応物 R のある瞬間の消費速度: > 0 (R は A または B ) 生成物 P のある瞬間の生成速度: > 0 (P は C または D ) 反応の量関係から,
したがって,この反応に関して数種の速度が存在 同じ反応を記述するのに,数種の異なる速度があるのは不便 ⇒ 反応進行度 により反応速度を定義 ⇒ 体積一定の場合、 (モル濃度)を使って νA = -1, νB =-2 νC = 3, νD = 1
1 [mmol] = 10-3 [mol] 1 [mol] = 6.0×1023 [molecules] 1 [dm3] = 103 [cm3]
課題 2
課題 3 p. 884 演習