1.標本平均の特性値 2.母分散既知の標本平均の分布 3.大数法則と中心極限定理 標本平均の標本分布 1.標本平均の特性値 2.母分散既知の標本平均の分布 3.大数法則と中心極限定理
標本平均値の特性値 確率変数は互いに独立に同じ分布に従う(iidデータ)場合、期待値 、分散 の母集団から取られた大きさnの標本の平均値 の期待値は 、分散は である。
証明(1)
証明(2)
有限母集団の修正係数 有限母集団( )から抽出したn個の無作為標本の標本平均を とすると 有限母集団( )から抽出したn個の無作為標本の標本平均を とすると (N-n)/(N-1)を有限母集団の修正係数という。 N:母集団の大きさ; n:標本の大きさ
分散既知の標本平均の分布 母集団の分布が正規分布 であるとき、そこから取られた大きさnの無作為標本の標本平均の標本分布は正規分布 母集団の分布が正規分布 であるとき、そこから取られた大きさnの無作為標本の標本平均の標本分布は正規分布 である。従って、 の分布は標準正規分布N(0,1)である。
標本平均から母平均への推定(推定区間) 母分散の影響 確率水準の影響 標本大きさの影響
大数の法則 (law of large Numbers) 一般にどんな小さい正数 に対しても が成立する。 が の一致推定量である。 大数法則では、標本平均がnが大きくなるに従ってその期待値に近づく(確率収束する)ことを示している。
中心極限定理 (Central limit Theorem) 分布がどのようなものであっても、期待値 分散 をもつ母集団からとられた大きさnの標本の平均値 の分布は、nが大となるとき 正規分布 に近づく。従って の分布は、nが大となるとき、標準正規分布N(0,1)に近づく。
データの実験(1)
データの実験(2)
データの実験(3)
データの実験(4)
練習問題 ある株価の月次変化率の分布は以前の経験上、 平均0%、標準偏差2.5%であることが分かっている。ただし、各月の株価変化率は独立であるとする。 1) この株の25ヶ月の変化率の平均を取ったとき、 プラスになる確率を求めよ。 2) この株の25ヶ月の変化率の平均を取ったとき、 -0.6%以下になる確率を求めよ。