計測工学 計測工学8 最小二乗法3 計測工学の8回目です。 最小二乗法を簡単な一時関数以外の関数に適用する方法を学びます。

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1 エクセル (3) の目次 ②参照演算子と演算子参照演算子と演算子 ③参照セルの表示法参照セルの表示法 ④セルの参照方法セルの参照方法 ⑤エラーについてエラーについて ⑥シグマ( Σ )関数シグマ( Σ )関数 ⑦条件付書式条件付書式 ⑧問題 (1)問題 (1) ⑨問題 (2)問題 (2) ⑩問題.
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計測工学 10 データの補間 スプライン補間 1. . 復習 階差 近似多項式の次数 の決定法 等間隔階差 – 関数 y=f(x) で、 x の値 が等間隔の場合 等間隔: x 0, x 0 +h, x 0 +2h ・・・ y の値: y 0, y 1, y 2 ・・・ これらの階差は – 第1階差:
課題 1 課題提出時にはグラフを添付すること. この反応が1次であることを示すためには、 ln ([N 2 O 5 ] 0 / [N 2 O 5 ]) vs. t のプロットが原点を通る直線となることを示せばよい。 与えられたデータから、 t [s] ln ([N.
中学校段階での 相関関係の指導 宮崎大学教育文化学部 藤井良宜. 概要 現在の学習指導要領における統計の扱い これまでの相関関係の指導 相関関係の指導のポイント 相関関係.
22 ・ 3 積分形速度式 ◎ 速度式: 微分方程式 ⇒ 濃度を時間の関数として得るためには積分が必要 # 複雑な速度式 数値積分 (コンピューターシミュ レーション) # 単純な場合 解析的な解(積分形速度式) (a)1 次反応 1次の速度式 の積分形 [A] 0 は A の初濃度 (t = 0 の濃度.
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速度式と速度定数 ◎ 反応速度 しばしば反応原系の濃度のべき乗に比例 # 速度が2種の原系物質 A と B のモル濃度に比例 ⇐ 速度式
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計測工学 計測工学8 最小二乗法3 計測工学の8回目です。 最小二乗法を簡単な一時関数以外の関数に適用する方法を学びます。

実験式の簡便な導出方法 選定法、平均法については、近年の表計算ソフト(Excel等)を用いれば最小二乗法も容易に扱えるため、解説しない 計測工学 実験式の簡便な導出方法 選定法、平均法については、近年の表計算ソフト(Excel等)を用いれば最小二乗法も容易に扱えるため、解説しない

対数と指数 aをx回かけることをaxと表わし、aのx乗という 対数とはその逆演算 例)指数 y=ax , z=103 , u=ep 例)対数 計測工学 対数と指数 aをx回かけることをaxと表わし、aのx乗という aを底(てい) xを指数あるいはベキという 対数とはその逆演算 例)指数 y=ax , z=103 , u=ep 例)対数 aを底とする対数 x=loga y 常用対数(10を底) log10 z = log10 103 = 3 自然対数(eを底) p=loge u = ln u ln について  語源 natural logarithm  読み方  ナチュラルログ        エルエヌ        ローン 

計測工学 両対数目盛のグラフ 対数(log)スケールについて (教科書p42)  実験式: y=axn があるとき、その両辺の常用対数をとれば  対 数: log y = log a + n log x となり、両対数目盛のグラフ用紙にプロットすると直線状になる(log y = 定数 + 傾き× log x) 対数の基本的性質  log(ab) = log a + log b  log(a/b) = log a – log b  log ab = b log a

計測工学 対数目盛・対数値 演習 演習課題 教科書p44 表3.4の実験データからy=axnのaとnを最小二乗法によって求める(配布したExcelシートを使う)

計測工学 対数目盛・対数値 演習 まず表4.3の実験データのグラフ(散布図)を作成します。 横軸x , 縦軸 yでグラフを作成すると、右図のようなグラフが出来ます。

計測工学 対数目盛・対数値 演習 log(x) , log(y) を計算します。(セルD3に入力される式は   =LOG(B3) のようになるでしょう。この式をコピーするとよいでしょう。)  横軸 log(x),縦軸 log(y) でグラフを作成します。 右図のようなグラフが出来ます。

計測工学 対数目盛・対数値 演習 最小二乗法で係数を求めます。  グラフ上のデータ系列を右クリックし、「近似曲線の追加」を選びます。 ・近似または回帰の種類   線形近似 ・オプション   グラフに数式を表示する として「OK」で近似曲線を追加します。(近似曲線の追加機能を使うということは、最小二乗法を使ったということになります)

計測工学 対数目盛・対数値 演習 表示された数式  y = 0.4883x - 0.1059 は、  実験式: y=axn のための   log y = log a + n log x に対応します。  n=0.4883   log a = -0.1059 よって求めるaとnは  a=10-0.1059=0.7836  n=0.4883 となります。

計測工学 対数目盛・対数値 演習 最後に補足ですが x, yからlog x, logyを計算しなくても、x,yのグラフから直接近似式を求めることが出来ます。 x,yのグラフで「近似曲線の追加」を ・近似または回帰の種類   累乗近似 ・オプション   グラフに数式を表示する で「OK」します。 右図のような式が表示されるはずです。

Excelで近似曲線を計算するための方程式 計測工学 Excelで近似曲線を計算するための方程式 線形近似 y = mx + b m は傾き、b は y 切片 多項式近似 y=b+c1x+c2x2+c3x3+・・・+c6x6 b とc1~c6は定数です。 対数近似 y = c ln x + b c と b は定数 指数近似 y = cebx 累乗近似 y = cxb この式の c と b は定数です。 移動平均 近くのn個のデータの平均をとる ノイズの大きい信号系列のノイズ低減(ディジタルフィルタとして言えば、ローパスフィルタの機能がある) 青字で表わした定数が最小二乗法によって決められる数値