第5章 性格とは何か?
道案内 ♢なぜ教育心理学を勉強するか? (0) イントロダクション ♢効果的な授業をするために (1) 記憶のしくみを知る ♢効果的な授業をするために (1) 記憶のしくみを知る (2) 学習のしくみを知る (3) 「やる気」の心理学 ♢生徒を正しく評価するために (4) 何のための評価? ♢生徒の心を理解するために (6) 性格の測定 ♢生徒の心の問題に対処する (7) 心の病気とは何か? (8) 心の病気を治療する (9) 行動マネジメント ♢教育問題に対処する (10) 教育問題と心理学 (5) 性格とは何か?
メインメッセージ5 人の心を測る「ものさし」をたくさん持とう
はじめに [実習5.1] 自分の性格をどれくらい 把握していますか?
(外向性、快諾性、良心、神経症傾向、知性) 1 性格とは何か 類型論 特性論 Kretchmerの体型類型論 YG性格検査の12因子 血液型性格類型 性格5因子説 (外向性、快諾性、良心、神経症傾向、知性)
Kretchmerの体型類型論 肥満型 細長型 闘士型 躁うつ気質 分裂気質 粘着気質 社交的、善良 明るい、活発 寡黙、気が重い 非社交的、臆病 控えめ、神経質 従順、温和 几帳面、執着 重々しい 爆発的に激怒
1 性格とは何か 類型論 性格A 性格C 性格B ?
1 性格とは何か 特性論 性格A 性格C 性格B
サブメッセージ5.1 人をタイプに当てはめる ことを止めよう!
2 性格の測定 質問紙検査法 作業検査法 投影法
2 性格の測定
3 質問紙検査法 特徴 具体的な行動を中心とした 質問に答えさせる
3 質問紙検査法 長所 信頼性、妥当性が高い 実施が容易
3 質問紙検査法 短所 被検者の意図が入る
3 質問紙検査法 [実習5.2] 矢田部ーギルフォード性格検査 (YG性格検査) はい どちらでもない いいえ ○ △ ×
3 質問紙検査法 YG性格検査 採点法 通常の項目 逆転項目 ○ 2 ○ 0 △ 1 △ 1 × 0 × 2
3 質問紙検査法 YG性格検査の12因子 D O R C Co T I Ag A N G S 抑うつ性 主観性 衝動性 回帰性 協調性のなさ 3 質問紙検査法 YG性格検査の12因子 D O R 抑うつ性 主観性 衝動性 C Co T 回帰性 協調性のなさ 非熟慮性 I Ag A 劣等感 積極性 支配性 N G S 神経質 活動性 社会的外向性
3 質問紙検査法 小学生用 5因子性格尺度 協調性 男<女 統制性 男<女 情緒性 解放性 外向性 男>女
3 質問紙検査法 よい性格検査の条件 信頼性 いつどこで誰が行なっても 同じ結果が出るか?
3 質問紙検査法 よい性格検査の条件 妥当性 個々の質問項目が測定したい概念から ずれていないか?
質問紙検査の結果をゆがめる被検者側の問題 社会的望ましさ・自己評価の維持 建前得点(Lie尺度)などの導入
質問紙検査の結果をゆがめる被検者側の問題 状況や気分による自己イメージの変動 一つの性格特性に複数の項目 再テスト
質問紙検査の結果をゆがめる被検者側の問題 反応スタイル (黙従傾向、反発傾向、不決定傾向など) 逆転項目、不決定得点など
サブメッセージ5.2 性格検査は万能ではない 特徴を知って用いることが必要
メインメッセージ6 人の心を測る「ものさし」をたくさん持とう