Lecture2 体育・スポーツ経営とは p.16 Lecture2 体育・スポーツ経営とは p.16
「体育・スポーツ経営とは どのような営みか」 「体育・スポーツ経営とは どのような営みか」 「経営とは何か」 「体育・スポーツ経営は何を目的にしているのか」 「その営みはどのような仕組みによって成り立っているのか」 「体育・スポーツ経営が円滑に進められるためにはどんな働きが必要か」
p.17 1.「体育・スポーツ経営」理解 の難しさ どのような学問か 1つめの理由、 学問の知名度の問題
2つめの理由、 「体育・スポーツ経営」という用語から その内容をイメージすることが難しい。
その1 p.18 「体育・スポーツ経営」は体育・スポーツ経営という現象を問題にする。 他の学問は、人間の運動・スポーツ現象を解明する。
スポーツ心理学 スポーツ運動学 スポーツ生理学 (スポーツ現象の一断面をある研究方法で アプローチしようとする研究分野。) : スポーツにおける心理現象を心理学的方法を用いて研究する分野 スポーツ運動学 : スポーツにおける身体運動現象を運動学的方法を用いて研究する分野 スポーツ生理学 (スポーツ現象の一断面をある研究方法で アプローチしようとする研究分野。)
その2 体育経営=体育の目的はわかるが、誰が経営するのかわからない。 スポーツ経営=経営の主体も経営の目的も不明確。 p.18 体育経営=体育の目的はわかるが、誰が経営するのかわからない。 スポーツ経営=経営の主体も経営の目的も不明確。 「○○経営」企業経営、病院経営、ホテル経営、学校経営 経営の主体(誰が経営するのか)と経営の目的(何のために経営するのか)が明確。
「経営」=経済的利潤の追求=お金儲けのための行動のイメージが強い。 =「スポーツ経営」=スポーツを通じて金銭的な利益を得るとのイメージ。 p.19 「経営」=経済的利潤の追求=お金儲けのための行動のイメージが強い。 =「スポーツ経営」=スポーツを通じて金銭的な利益を得るとのイメージ。 例)プロスポーツ組織の経営、営利目的のスポーツクラブ経営をイメージ。 =狭く偏った経営理解。学校経営などは存在しなくなる。
p.17 1.「体育・スポーツ経営」理解 の難しさ どのような学問か 1つめの理由、 学問の知名度の問題
体育管理学 と スポーツ経営学 「スポーツ経営学」の前身は「体育管理」 昭和63年(1988)-28年前に、 p.17 体育管理学 と スポーツ経営学 「スポーツ経営学」の前身は「体育管理」 昭和63年(1988)-28年前に、 日本体育学会専門分科会の名称を変更。 その理由は、管理の研究よりも経営の研究が増加してきたから。
スポーツ生活 行政体 管理 A 管理 C 行政 人 スポーツ 指導 スポーツを経営する組織体 スポーツ事業 管理 B 経営
体育管理学 と スポーツ経営学 「スポーツ経営学」の前身は「体育管理」 昭和63年(1988)-28年前に、 体育管理学 と スポーツ経営学 「スポーツ経営学」の前身は「体育管理」 昭和63年(1988)-28年前に、 日本体育学会専門分科会の名称を変更。 その理由は、管理の研究よりも経営の研究が増加してきたから。 しかし、管理は捨てられなかった。 「経営・管理」の案もあった。
経営 と 経営管理 経営 と 経営管理 を詳しくみると
経営 マネジメント(経営管理) 経営環境 業務管理 業務活動
経営 経営管理 作業管理 現場作業 ■マネジメントのピラミッド トップマネジメント(経営者層) ミドルマネジメント(管理者層) ロアーマネジメント(監督者層) 現場作業 オペレーター(一般従業員層) 図解スポーツマネジメント p.11
日本の 体育・スポーツ経営 体育・スポーツ経営組織が 人々のスポーツ行動の成立・維持・発展をめざして 体育・スポーツ事業を p.36 日本の 体育・スポーツ経営 体育・スポーツ経営組織が 人々のスポーツ行動の成立・維持・発展をめざして 体育・スポーツ事業を 合理的・効果的に営むことである。
スポーツ経営 スポーツ経営 : 人々のスポーツに関する需要に対してスポーツを供給する営みの総称 p.35 スポーツ経営 : 人々のスポーツに関する需要に対してスポーツを供給する営みの総称 人とスポーツとの結びつき(スポーツ行動)に力点をおいたスポーツ事業を核としている。
マネジメント マネージメント【management】 ~大辞泉 1 経営などの管理をすること。 2 経営者。管理者。「トップ―」 1 経営などの管理をすること。 2 経営者。管理者。「トップ―」 経営管理論 (英: business management, Management Administration, etc.) ~ウィキペディア
アメリカの スポーツマネジメント スポーツマネジメント : p.35 アメリカの スポーツマネジメント スポーツマネジメント : あらゆる方面の人々によって事業として行われるスポーツ,エクササイズ,ダンスおよびプレイに関連したマネジメントの理論と実践 (1986) スポーツやフィットネスに関連した活動、プロダクト、サービスの供給を主たる目的とする組織で行われる計画化、組織化、指導・指揮、評価という機能 (Mullin)
日本 と アメリカ の違い 日本体育学会 日本体育・スポーツ経営学会 北米スポーツマネジメント学会(NASSM) 日本 と アメリカ の違い 日本体育学会 日本体育・スポーツ経営学会 北米スポーツマネジメント学会(NASSM) (EASM,SMAANZ,AASM) (日本スポーツ産業学会) 日本スポーツマネジメント学会(2008設立)
3.経営とは何か p.21 「経営」という言葉の偏った理解。 経営=“営み”=経営実践
p.22 <経営の4条件>
1.目的志向の活動であること 大目標にとってみれば中目標は手段であり、中目標にとってみれば小目標は手段となる。 p.22 1.目的志向の活動であること 大目標にとってみれば中目標は手段であり、中目標にとってみれば小目標は手段となる。 これを「目標・手段の連鎖」という。経営は大小様々な目的を設定し、その達成を常に意識しながら進められる営みである。
p.22 2.組織の活動であること 目的の設定からその達成に至る一連の活動は組織によって担われる。つまり組織は経営の主体である。(誰が経営するのか)-組織が経営するのである。 組織とは、複数の人間が共通の目的を達成するためにつくられる協力の仕組みである。
3.事業を行うこと 目的を達成するために事業を営むこと。 事業とは、「人間生活に必要な物あるいはサービスを継続的・反復的に提供する仕事」 p.22 3.事業を行うこと 目的を達成するために事業を営むこと。 事業とは、「人間生活に必要な物あるいはサービスを継続的・反復的に提供する仕事」 経営は、人々に何らかの物やサービスを提供することによって自らの目的を遂げようとする営みなのである。
4.合理性・効率性を追求すること 事業を合理的・効率的に営むことである。 p.23 4.合理性・効率性を追求すること 事業を合理的・効率的に営むことである。 資源を調達し、それらを組み合わせたり、変換することによって作り出される。 =事業は資源の変換過程であるといえる。
マネジメントとは、経営の目的を達成するために、事業が合理的で効率的に営まれるようにするための作用である。 p.24 効率性を追求するということは、事業活動において調達・投入される資源(インプット)と産出される生産物(アウトプット)との比率(アウトプット/インプット)を高めること(より少ない資源でより多くのアウトプットを生み出すこと)に他ならない。 その働きをマネジメント:管理という。 マネジメントとは、経営の目的を達成するために、事業が合理的で効率的に営まれるようにするための作用である。