学習する組織 麗澤大学 4年  圓鍔 忍.

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学習する組織 麗澤大学 4年  圓鍔 忍

目次 学習する組織についての現状 学習する組織について(データ) 学習する組織の実現困難な理由 学習する組織を実現するトヨタ 学習する組織に必要なもの 他社での学習する組織実現に向けて

学習する組織についての現状    バブル崩壊後の日本経済は、グローバル化やデフレ不況、少子高齢化など、環境や社会的変化の激しい時代の移り変わりに直面している。    以下のスライドは、平成13年4月27日、内閣府経済社会総合研究所により実施された、「ITがもたらす企業経営改革」 に関するアンケート調査である。    アンケート調査結果からもわかるように、日本企業の多くが今、変革や更新を続けることのできる組織を作るために、成果・実力主義やインセンティブ制度、フラット型組織、現場主義といった新しい制度を導入したり、終身雇用制度のような過去の制度を廃止したりと、評価や教育、雇用について様々な工夫を施している。また、新しい制度を導入するにための方法が説明された本や雑誌も数多く出版されるようになった。    しかし実際、真に変革や更新を続けることのできる組織(=学習する組織)を作ることができた企業はほとんどないのが、現状である。

学習する組織について(データ)

学習する組織の実現困難な理由 学習する組織について、組織行動学の世界的権威であるエドガー・H・シャインの理論をもとに考察して行く。 シャインによると、学習する組織の実現が困難であるのは、そもそも企業の社員たちが、組織に深く根付いた戦略やプロセスについて、あえて異議をとなえたりなどしないからである。しかし、異議をとなえ学習することこそ21世紀の競争のかぎであると組織学や経営学の専門家たちは考えている。 ではなぜ異議をとなえないのか。 学習する組織とは全社員が自ら考え行動をとり、はじめて変革を行うことのできる組織である。しかし、社員は指示されたことに対し、異議を申し立てるようなリスクを負いたくないと考えている。なぜなら、異議を申し立てた人は組織で孤立してしまうことになる(損をする)からである。 また変革や異議をとなえるということは、今までうまく行っていたものが時代の変化により通用しなくなってしまった結果、本来強みとしていたものを自ら否定することでもある。

学習する組織を実現するトヨタ トヨタは人を育てる、自発的に学習させる。」、という部分を最も大切にし、「人を大切にする組織力をもった経営」を重要視し強みとしている、日本の経済風土にあったオリジナルな方法を考え出そうとして生まれた「日本型イノベーション」組織である。 トヨタでは自主的に改善活動が行われている(自主研) トライの活動を支援する 改善と作業を両方行ってこそ、評価されるシステムの導入 仕事=作業+改善とする まずはやってみることをすすめる 4つの価値観の共有 疑問を感じたら、そこから「なぜ」を5回自分に問うということを習慣づけられる 本来の日本型組織構造の中に自主研を織り交ぜた組織構造を形成している。

学習する組織に必要なもの 信頼関係(上下左右) チームワーク ビジョンの共有 リーダーシップ モチベーション 愛社精神 評価制度の変更 コミュニケーション 学習するようなムード作り 責任感を持たせる 情報伝達のスピードアップ 考える習慣を作る、奨励する 目標管理の改良 古きよき方法を否定できるような文化の形成 あきらめさせない 現状に満足しない社員 視野を広げる

他社での学習する組織実現に向けて① 信頼関係(上下左右)・・・日常のなんでもない話を部下とする、挨拶を上司がする、上司が今までしてた仕事を部下に任せてみる チームワーク(仲間を大切にする)・・・バーベキュウ大会やスポーツ大会の実施、社員同士が仲良くなるようなイベントを下の社員の集団と上司1人で企画させる ビジョンの共有・・・決められたビジョンを通し自分に何ができるか5項目挙げる事を宿題にし、それを評価の対象とする。 上司がビジョンから自分の部署で何ができるかビジョンを具体的なところまで落とし込んで考えて指示をする。 リーダーシップ・・・何を始めるんでもまずはリーダーから。 社員のモチベーション・・・アイデアを出した人にインセンティブをつける、交流を深める 愛社精神・・・大切だと思う仲間を会社内にたくさん作らせる、特に上司 評価制度の変更・・・上司が今ある問題を提示する。普段の業務50%、問題への解決や改良への協力度50%で評価設定させる。 伸び悩む社員とは必ず質問をする(責めない)

他社での学習する組織実現に向けて② 学習するようなムードを作る・・・必要性を訴える、 責任感を持たせる・・・仕事を増やす、一定期間だけ仕事を任せてみる、話や意見を聞いてあげる 情報伝達を早くする・・・社内情報を放送やメール、テレビなどを通じて流す。 特に悪い情報でもきちんと伝えたり、意見したりする事が評価につながるようなシステムにする 目標管理の改良・・・自分で立てた目標の達成度ではなく、上司との相互理解で生まれた高い目標設定に挑戦させ、いかにそこで自分が成果を出せたかというプロセスを評価する 危機感を与える 考える習慣を作る、奨励する 古きよき方法を否定できるような文化の形成 あきらめさせない・・・そのプロジェクト事態を評価対象にする 視野を広げる・・・外部の人を呼ぶ。 他部門の人たちやグループ企業との交流を深める 現状に満足しない社員・・・なぜを必ず5回問う習慣をつけるように指示する コミュニケーション、対話の活発化・・・プライベートで話せる機会をたくさん作る、掲示板を作る、食堂を充実化させる、壁での区切りなどを少なくする