日本型「地域再投資」を ろうきんから! -日本と世界とろうきんの2020年を俯瞰して - 日本型「地域再投資」を ろうきんから! -日本と世界とろうきんの2020年を俯瞰して - IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所] 代表者 川北 秀人 http://blog.canpan.info/iihoe/
IIHOEって? 組織目的: 地球上のすべての生命にとって、 社会事業家(課題・理想に挑むNPO・企業)の支援 (1994年) 調和的で民主的な発展のために 社会事業家(課題・理想に挑むNPO・企業)の支援 隔月刊誌「NPOマネジメント」発行 育成・支援のための講座・研修 地域で活動する団体のマネジメント講座(年100件) 行政と市民団体がいっしょに協働を学ぶ研修(年40県市) 企業の社会責任(CSR)の戦略デザイン ビジネスと市民生活を通じた環境問題の解決 2020年の地球への行動計画立案 専従3名+客員2名、東京(新川)、約4000万円
企業の社会責任(CSR)・貢献の支援 「社会・環境報告書」に 第三者意見執筆(10年) 市民との対話の支援(左の12社以外に) アサヒビール(02-04,10年) アドバンテスト(06年~) アルパイン(08年~) イオンモール(10年~) カシオ計算機(06年~) 協和発酵キリン(10年~) 損保ジャパン(01年~) デンソー(03年~) 東京ガス(05年~) NEC(日本電気 05年~) ブラザー工業(03年~) 三菱化学(05年~) 横浜ゴム(09年~) 01年以来 計23社・86回 市民との対話の支援(左の12社以外に) 富士写真フイルム 資生堂 など、01年以来、計26社・79件 戦略立案・人材育成の支援 ステークホルダー・エンゲージメント塾 社会貢献の支援 セブンイレブン(みどりの基金) パナソニック(NPOサポートファンド) トヨタ自動車(環境活動基金) 三菱地所(空と土プロジェクト) 関連コラムの連載 日経CSRプロジェクト 環境goo(NTTレゾナント) 社会起業塾イニシアティブ(NEC・花王・横浜市)塾長 日立製作所 製品環境情報アドバイザー エコポイント アドバイザー委員 などなど
2020年の世界・日本は? 中国のGDPは、日本よりいくら多い? 日本の国民一人当たりGDPは何位? 日本の高齢者率は? 国債の残高は? 原油、鉄、レアメタルなどの価格は? 日本の国民一人当たりGDPは何位? 上げるには「女性・障碍者就業率」と「労働生産性」向上しかない! 日本の高齢者率は? 社会保障(医療・介護)費は、いくら増える? 支えるには、「介護しながら働き続けられる会社」にするしかない! 国債の残高は? 既存インフラの補修コストは? 橋:15m以上が15万か所 施設:700㎢以上、3割が30年以上! 下水道:年5千か所陥没! 道路、ダム、住宅、上水、電力、鉄道、・・ 消費税は、いくら必要? →目先の対処に追われ、静かで大きな変化を見逃した!
これまで20年と、これから20年は違う! 日本の人口 1990年 2000年 2010年 2020年 2030年 計(万人) 12274 12607 12717 +3% 12273 11522 ▲10% 0~14歳 2506 1847 1647 ▲35% 1320 1114 ▲33% 15~64歳(A) (生産人口) 8278 8559 8128 ▲2% 7363 6740 ▲17% 65歳~(B) 高齢者率 1489 12.1% 2200 17.5% 2941 23.1% +97% 3589 29.2% 3666 31.8% +24% A÷B 5.5人 3.8人 2.7人 2.0人 1.8人 75歳~ 597 899 1422 +58% 1873 +31% 2265 +21%
2000年から2020年までを掘り下げると 日本の人口 2000年 2005年 2010年 2015年 2020年 計(万人) 12607 12777 12717 +1% 12543 12273 ▲4% 0~14歳 1847 1758 1647 ▲11% 1484 1320 ▲20% 15~64歳(A) (生産人口) 8559 8442 8128 ▲5% 7680 7363 ▲10% 65歳~(B) 高齢者率 2200 17.5% 2576 20.2% 2941 23.1% +33% 3378 26.9% 3589 29.2% +22% A÷B 3.8人 3.2人 2.7人 2.2人 2.0人 75歳~ 899 1163 1422 1645 +15% 1873 +13%
2020年までの潜在成長率(09年 日本経済研究センター) 沖縄 1.07 栃木 0.75 石川 0.68 徳島 0.57 全国 0.81 東京 1.05 三重 0.73 佐賀 0.67 愛媛 0.56 北海道・ 東北 0.6 神奈川 1.03 静岡 0.73 福井 0.66 山形 0.55 愛知 0.98 宮城 0.73 北海道 0.65 高知 0.54 関東 0.9 滋賀 0.98 大阪 0.71 大分 0.65 長崎 0.54 中部 0.8 千葉 0.90 群馬 0.71 宮崎 0.63 島根 0.53 近畿 0.7 埼玉 0.87 岐阜 0.71 鹿児島 0.62 新潟 0.53 中国 0.7 平均 0.81 広島 0.70 香川 0.62 岩手 0.53 四国 0.6 福岡 0.81 山梨 0.70 長野 0.60 青森 0.53 九州 0.7 兵庫 0.77 鳥取 0.69 富山 0.60 山口 0.46 岡山 0.77 熊本 0.69 福島 0.60 和歌山 0.41 京都 0.77 茨城 0.68 奈良 0.57 秋田 0.38
愛知県も、これまで20年と、これから20年は違う 1990年 2000年 2010年 2020年 2030年 計(千人) 6,690 7,043 7,366 +10% 7,358 7,151 ▲2% 0~14歳 1,236 1,081 1,037 ▲16% 849 747 ▲28% 15~64歳(A) (生産人口) 4,784 4,914 4,825 +0% 4,620 4,420 65歳~(B) 高齢者率 656 9.8% 1,019 14.5% 1,503 20.4% +129% 1,888 25.7% 1,984 27.7% +32% A÷B 7.2人 4.8人 3.2人 2.4人 2.2人 75歳~ 259 393 662 +68% 974 +47% 1,194 +22%
2020年の愛知県は? 高齢者率は? →25.7%! 75歳以上は? →97.4万人(10年比47%増)! 高齢者1人を支える生産人口は、2.4人! 75歳以上は? →97.4万人(10年比47%増)! ヘルパーなど、福祉の担い手をどれだけ必要? 社会保障(医療・介護)費は、いくら増える? 健康増進活動の可視化を急ぐ! 生産人口は? → 4%減(00年比 6%減) ! 県税収入は? 既存インフラの補修コストは? 道路、橋、公営住宅、上下水道、庁舎・施設、・・・・ 県債残高は? 消費税は、いくら必要?
愛知県の高齢者・後期高齢者のくらしは? 2000年 2005年 2010年 2015年 2020年 7,043.3 7,254.7 人口(千人) 7,043.3 7,254.7 7,408.4 7,392.1 7,358.6 高齢者 1,019.9 1,254.4 1,469.8 1,773.6 1,888.8 後期高齢者 393.5 5.6% 520.3 7.2% 641.6 8.7% 810.1 11.0% 974.7 13.2% 世帯数 2,5482 2,758.6 2,933.4 2,988.7 3,006.8 高齢者単身 123.3 32.1+91.1 167.6 49.5+118.0 214.9 69.8+145.1 281.8 98.4+183.9 324.0 119.8+204.1 単身 52.3 11.2+41.1 78.6 18.7+59.8 108.6 27.9+80.6 151.8 41.4+110.4 200.3 57.1+143.2 高齢者夫婦 123.4 170.0 220.6 292.1 338.5 夫婦 22.0 38.5 53.2 74.6 94.1 高齢世帯率 9.7% 12.2% 14.8% 19.2% 22.0%
岐阜県も、これまで20年と、これから20年は違う 1990年 2000年 2010年 2020年 2030年 計(千人) 2,066 2,107 2,082 +0% 1,984 1,841 ▲11% 0~14歳 387 322 285 ▲26% 226 192 ▲32% 15~64歳(A) (生産人口) 1,415 1,401 1,298 ▲8% 1,163 1,055 ▲18% 65歳~(B) 高齢者率 262 12.7% 383 18.2% 498 23.9% +89% 594 30.0% 593 32.2% +19% A÷B 5.3人 3.6人 2.6人 1.9人 1.7人 75歳~ 104 157 244 +55% 312 +27% 370 +18%
2020年の岐阜県は? 高齢者率は?→30.0%(全国とほぼ同じ) 75歳以上は?→31万人(10年比 27%増)! 高齢者1人を支える生産人口は、1.9人! 75歳以上は?→31万人(10年比 27%増)! ヘルパーなど、福祉の担い手をどれだけ必要? 社会保障(医療・介護)費は、いくら増える? 健康増進活動の可視化を急ぐ! 生産人口は?→10%減(00年比 17%減) 人口比58.6%→1930(S5)年並み! 県税収入は? 既存インフラの補修コストは? 道路、橋、公営住宅、上下水道、庁舎・施設、・・・・ 県債残高は?
岐阜県の高齢者・後期高齢者のくらしは? 2000年 2005年 2010年 2015年 2020年 2,107.7 2,107.2 人口(千人) 2,107.7 2,107.2 2,081.1 2,041.0 1,984.1 高齢者 383.1 442.4 503.1 567.1 594.7 後期高齢者 157.2 7.5% 203.5 9.7% 249.5 12.0% 278.5 13.6% 312.6 15.8% 世帯(千戸) 680.3 713.4 736.5 739.0 726.9 高齢者単身 34.4 7.9+26.5 44.7 11.2+33.4 53.6 13.9+39.6 63.6 17.0+46.5 70.0 19.3+50.6 単身 15.5 3.0+12.5 34.1 7.8+26.3 45.4 10.9+34.5 55.8 13.9+41.9 64.7 10.2+54.5 高齢者夫婦 39.5 52.8 64.1 76.8 85.4 夫婦 7.4 13.2 18.3 22.9 27.1 高齢世帯率 10.9% 13.7% 16.0% 19.0% 21.4%
三重県も、これまで20年と、これから20年は違う 1990年 2000年 2010年 2020年 2030年 計(千人) 1,792 1,857 1,854 +3% 1,778 1,656 ▲10% 0~14歳 330 283 241 ▲24% 199 171 ▲31% 15~64歳(A) (生産人口) 1,218 1,222 1,136 ▲5% 1,051 961 ▲16% 65歳~(B) 高齢者率 243 13.6% 350 18.9% 46.5 25.1% +91% 528 29.7% 533 32.0% +18% A÷B 5.0人 3.4人 2.4人 1.9人 1.8人 75歳~ 102 143 225 +56% 279 +25% 327 +17%
2020年の三重県は? 高齢者率は?→29.7%(全国とほぼ同じ) 75歳以上は?→28万人(10年比 25%増)! 高齢者1人を支える生産人口は、1.9人! 75歳以上は?→28万人(10年比 25%増)! ヘルパーなど、福祉の担い手をどれだけ必要? 社会保障(医療・介護)費は、いくら増える? 健康増進活動の可視化を急ぐ! 生産人口は?→9%減(00年比 14%減) 人口比59.1%→1940(S15)年並み! 県税収入は? 既存インフラの補修コストは? 道路、橋、公営住宅、上下水道、庁舎・施設、・・・・ 県債残高は?
三重県の高齢者・後期高齢者のくらしは? 2000年 2005年 2010年 2015年 2020年 1,857.3 1,866.9 人口(千人) 1,857.3 1,866.9 1,854.7 1,823.3 1,778.9 高齢者 350.9 401.1 465.7 505.6 528.5 後期高齢者 143.8 18.9% 186.2 10.0% 225.1 12.1% 251.2 13.8% 279.6 15.7% 世帯(千戸) 636.6 675.4 703.7 709.0 700.0 高齢者単身 42.2 9.1+33.1 52.8 12.9+39.9 66.6 17.8+48.7 78.1 22.5+55.6 87.6 26.8+60.8 単身 20.4 3.6+16.8 28.7 5.8+22.9 37.5 8.5+28.9 44.9 11.1+33.8 53.4 14.2+39.2 高齢者夫婦 44.3 56.5 72.4 85.9 97.5 夫婦 8.6 15.0 20.5 25.5 29.8 高齢世帯率 13.6% 16.2% 19.8% 23.1% 26.4%
まちの「サバイバル」力を どう維持するか まちの売上高No.1は、どう変化したか? まちの競争力は、どう維持・向上するのか? まちの競争力は、誰が支えるのか? 地場産業は、まちの競争力を高める力となるか? 変化の中で、資源を活かせる産業は何か? 子どもに、どんな仕事を「本気で就業体験」させるか? まちの競争力を支えるために、行政は何をすべきか? まちの競争力を支えるために、企業は何をすべきか? くわしくは「NPOマネジメント」第29号「まちのマーケティング」参照
子どもたちの世代が誇りを持って暮らし、働くため まちづくりは、誰のため? 何のため? あいさつできる関係づくりのため 子どもたちの世代が誇りを持って暮らし、働くため 20年で人口が半減した町で、小中学生が農畜漁林業の生産・販売を体験し、町長に提言する年50時間以上の町おこし授業(北海道・浦幌町、「NPOマネジメント」第63号参照) 災害時などの安心のため 障碍者・高齢者のための「避難支援」と「避難所の課題確認」訓練(別府市)
自分が住み続ける地域の未来の ために、本当に大切なことを 実現できるように、全力を尽くす。 出し惜しみしない できないフリしない 元気な地域は、人数ではなく姿勢が違う 自分が住み続ける地域の未来の ために、本当に大切なことを 実現できるように、全力を尽くす。 出し惜しみしない できないフリしない あきらめない 「誰かがどうにかしてくれる」なんて 甘えない
地域産業は狩猟か・農耕か? 本当にすごい観光地は、自ら地域を耕している もはや、牡蠣の養殖業者でさえ、森を守る時代! たとえば、由布院の溝口さん、中谷さん、時松さん たとえば、山形・庄内の風間さん、奥田さん、金子さん たとえば、別府の菅さん、鶴田さん、野上さん もはや、牡蠣の養殖業者でさえ、森を守る時代! → 地域をむさぼる産業から 地域を耕す産業(Communi-culture Industry)へ
雲南市の地域自主組織のすごさ 「公民館」から「交流センター」へ 「小規模多機能」自治 共益的な生涯学習から、公共サービスへ 合併による「行政機能の集中・効率化」を補う「適地適策」型の地域づくり 共通の「基本機能」と独自の「魅力づくり」 最小限の安全・安心をどう維持するか? 文化・伝統をどう残すか? 経済的な競争力をどう維持・向上するか?
かのさと体験観光協会・仲田芳人さん(岡山県新見市) まず、寄り添う (個人でなく)集落でやるなら、ルールが必要 正論を言っても、あとでボロカス。。。 ちゃぶ台返しも日常→議事録の確認から! 受容の心:「来年はいい年になるじゃろう」→最大の売り! 「事件は現場で起きている!」 交流で残るのは、ゴミと疲れだけ→続けるために「経済」を! 異動しても、年度が変わっても、残るものとは? 地域の課題・目標が共有できていない+工程表・役割がない! 課題も強みも見つけられるのは、集落内での信頼関係! かのさと流(2002年設立) 「達成したら解散!型」事業を支えまとめる地域コーディネータ グリツーは「地域を挙げた商い」「福祉=経済+健康+生きがい」 喜びの共受、「よう来てくれたなぁ」「10年若返った」 都市部の理解者・ファン(=リピーター、サポーター)づくり
仲田さんへの質問とご回答 始めるきっかけと、続ける工夫? 人間関係+「自分がしたいこと」を語る 「地域みんなが大家族みたい」 「夜川」体験も、集落だと大変。。。 説得してくれる人も出てくる! 「地域みんなが大家族みたい」 動き出すと、乗ってくる、誇りを持てる 手当は、わずかでも赤字でも払う 始めてしまう(小・集・短)+発信する! 手当の財源?(補助金に頼らない?) 日帰り4千円、宿泊付1万円、650人 DM15万/年、事務委託@3万/月 自立運営したい→最初から補助なし ゼロになった時から逆算・想定する! 棚田保全の濁り酒→6千円で継続! 酒販店での販売も、おまんじゅうも! 集落内の若者は? 「演奏したい」→若い子が来た! 市内:県内:県外は(ほぼ)同率 軌道に乗るまでの期間? まだまだ、でも4年目から「いける」! 次は「受容する心」で包んだ物販! 備中白小豆の栽培開始! 予約制の農家レストランも! リストは劣化する→追加!! 危機感がないところから、どう促す? (変化を望んでいないとき?) 必要なら、気付いてもらうしかけ 変化と動向に気付かせる! 利・情・義・理と、好き・嫌い インストラクタの初動・継続のポイント? 最初は1つだけ! プログラム設計の統括(=品質責任)は仲田さん 参加者の感想から、良い点・改善点 仲田さんの生業は? 地元で一般紙発行→境目なし!
NPO: Not-for-Profit Organization 民間で公益かつ非営利の活動を継続する組織 民間: 官から独立し、依存しない運営 自発性・自律性が本質! 活動: 考える・話すだけでなく、行動して実現する 組織: 目的を共有するチーム 目的の共有が、責任の共有と、役割の分担を可能にする 公益: 「共益・私益」=利己ではなく、利他 「不特定多数」ではない!→求められ、開かれているか 非営利: 「営利」=収益を分配するのではなく、 社会に再投資する 「収益性の有無」ではなく、「収益の使途」の問題!
求めつつ、不足は寄付・助成・補助など公費で補う NPOも同好会も「市民活動団体」 NPO 同好会 事業や活動は、 何のため・ 誰のため? 公益=利他 必要としている こと・人のため 共益・私益=利己 「私たちだけ」 のため 何を満たすために 事業・活動する? ニーズ =求められること ウォンツ =したいこと 必要な資源は どうまかなう? 受益者負担も 求めつつ、不足は寄付・助成・補助など公費で補う 自費
事業の自立性?→対価と事業がめざす運営形態 必要な資金の負担 例 目指す運営形態 受益者・利用者からの 対価収入により、 収益が見込める。 (対価自立事業) スポーツ・芸術文化活動 主婦・障碍者の起業 環境配慮製品・サービス (リサイクル、有機農業など) 市民による 自主・単独事業へ →立ち上げ期のみ支援 受益者・利用者から 対価も取れるが、 継続には外部からの 補助が必要。 (補助継続事業) フリースクール 伝統文化財の維持・継承 里山保全 難アクセス地の公共交通 介護保険事業 事業経営の効率化を進めつつ、行政からの補助は続ける。 →補助の制度化必須! 基本的人権の保障上、不可欠な事業であり、 対価による継続は困難。 (基本的人権保障事業) ホームレスの緊急救援 子どもの電話相談 途上国への開発協力 DV被害者の支援 医療情報の翻訳・通訳 社会的な課題解決の先駆者として市民が 先行しており、行政サービスとして法制化する必要あり。 →事業の制度化必須!
協働の目的は「自治の回復」であり、 「まち・むらの課題を、 まち・むらの力で解決する」ために行う だから協働は、1+1>2が必須 → 持続する相乗効果が期待できるか? そもそも、相互が「自働」しているか? 互いの強みを理解し、活かしているか? だから失敗の3要因は、 「単年度」 、「思いつき」 、「官主導・依存」
「協働って、委託や補助とどう違うの?」 協働の手法として、委託も、補助もありえる。 まちのレストランにたとえると、 「行政がつくる定食を、食べるだけ市民」から 「行政と市民による共同経営」へ 営業時間は? 内装は? メニューは? 価格は? 材料は? → 「料理法」ではなく、「経営法」の問題 → 仕様決定後に業務と責任を渡すのではなく、 ニーズ調査も仕様設計も実施も成果も協働で! → 「非協働的な委託・補助」から 「協働的な委託・補助」への転換を!
双方の当事者性と専門性が 重なり合わないと、協働は成立しない できるチカラ 協働 ↓ 市民参加の保障 したい意欲 続ける「意欲と力」を育てるプロセスなく始めると 必ずそのツケを払うことになる。
行政の誤解 「行政改革と住民参加から、協働が不可欠」? 「企業より安い委託先」「ボランティアだから当然」 行政改革 ≠ 財政改革 コスト削減のために悪用しようという首長・議員が多い しかし、海外の例からも、 行政・公共サービスの「クオリティ」と「スピード」を 向上すれば、その成果として「コスト」が削減する 行政改革の成果として、財政改革が実現する 「企業より安い委託先」「ボランティアだから当然」 責任を委ねるなら、予算と権限も委ねるのが当然! 地域の時間と力を奪い、育つ機会を失わせている!
指定管理者制度は、 本来の趣旨どおり導入されているか? 「今般の改正は、多様化する住民ニーズに より効果的、効率的に対応するため、公の施設の管理に民間の能力を活用しつつ、住民サービスの向上を図るとともに、経費の節減等を図ることを目的とする」 (総務省地方行政局長通知、03年7月) → 「多様化する住民ニーズ」の検討は? 「より効果的・効率的な対応」の定義は? 「住民サービスの向上」を実現しうる体制とは? → 文化会館の舞台スタッフOB団体への委託? 運営委員会による市民活動センター? 委託期間の途中で予算カット??
社会貢献活動の大きなシフト 世界金融危機は、大きな試練の引き金に 現金ではなく、企業のコア・コンピタンスの提供 大口寄付・助成への依存による、給与の高騰 雇用促進系プログラムは、「出口」も「資金」も枯渇 現金ではなく、企業のコア・コンピタンスの提供 現物寄付も増加傾向 医薬系では90%超、IT系・食品・流通系も50-80%が現物 Philips http://www.businessweek.com/magazine/content/08_38/b4100066756397.htm American Express http://www.businessweek.com/magazine/content/08_32/b4095058414651.htm → 本業に直結する、継続的な社会参画の拡充
米国主要企業の現物(製品・サービス)寄付(09年) 単位:百万ドル、( )内は寄付総額に占める現物の比率 Oracle Corporation 2,083 (99.6%) ソフトウェア ConAgra Foods 20 (79.2%) 食品 Pfizer 2,286 (97.4%) 医薬品 Microsoft Corporation 403 (78.1%) Merck & Company 866 (93.8%) IBM 145 (77.6%) コンピュータ、 Comcast Corporation 367 (90.2%) 放映・通信料 Johnson & Johnson 461 (72.4%) 日用品、医療器具、医薬品 Abbott Laboratories 525 (90.0%) 医薬品・医療器具 Marriott International 15 宿泊・飲食の無償・割引提供 Southwest Airlines 10 (89.1%) 旅客航空券、 貨物輸送 CVS Caremark Corporation 46 (69.6%) 日用品 Eli Lilly & Company 334 (82.5%) BJ’s Wholesale Club 7 (67.5%) 食品、小売製品 Bristol-Myers Squibb 233 (82.3%) Cisco Systems 83 (65.1%) Tyson Foods 13 (81.9%) Hewlett-Packard Company 34 (62.5%) 家電製品 Kraft Foods 82 (81.6%) 19社計 8,021百万ドル、平均80.8% 日本企業も、もっと現物寄付を!
慈善的な配分から、戦略的な投資と協働へ 企業とNPOとの協働の領域(博報堂・IIHOE) 本業(business oriented) (営業・生産部門が担当) 本業に関係する、単発的な社会貢献 例:売上の一部を寄付 周年記念事業 医薬品メーカーの保健啓発広告 運輸業界の交通安全キャンペーン 本業に直結する、継続的な社会参画 (cause-related marketing) 例:NPOへの無償提供・割引販売 NPOとの協働商品開発 NPOとの協働販売促進 IT企業によるIT技術・製品支援 ←単発的(content oriented) 本業に関係がうすい、単発的な社会貢献 (慈善型の協賛:charitable sponsorship) 例:災害など突発的事態への対処 チャリティー・コンサートへの協賛 社員に対する、地域活動の案内 継続的(context oriented) → 本業に関係がうすい、継続的な社会貢献 (strategic philanthropy) 例:障碍者の芸術活動支援 継続的な清掃活動 環境や文化に関する連続講座 地域の子どもたちへの就業体験協力 非本業(philanthropy oriented) (広報・社会貢献部門が担当)
こんな社会貢献も イオンの「黄色いレシート」、ユニクロの「店頭回収」など、日本型のCRMも拡がりはじめた! 中古メガネを途上国や難民に配布(富士メガネ) 障碍者向けソフト開発に助成+社員参加(マイクロソフト) 商品の全額!(消費税を除く)を募金に(LUSH) 売れ残った食材をホームレスなどの支援に 盲学校にスキンケア教材DVDの提供(資生堂) 途上国に送られる中古車椅子の配送・保管(札幌通運) 福祉施設で車椅子の分解整備(損保ジャパンの代理店) 「1人1貢献」→社員30人で100近いプログラム! 「一人前になる前に、感謝される体験を」(大里綜合管理)
ろうきんは、「地域再投資」を どう加速できるか? 都市再生機構(UR)の団地再開発に、生活クラブ(生協+社福)が医療・介護・住宅・買物・生活相談で支援(千葉市) 商店街の「所有・利用分離」で若者入居促進 (09年4月、アーケード名店街:静岡県沼津市) 労働者・生活者の不安は「底が見えない負担増」 所得の格差は貯蓄の格差へ 不動産を持っていても、活用できる力と資金がない! → 所有の分散(孤有)から共有(協融)へ → 「組合型」協働社会という日本型地域再投資へ!