GPCクリーンアップを用いた PCBs、PCNs、PCTs及びPBBsの 同時分析 劒持 堅志、吉岡敏行、林隆義、浦山豊弘、杉山広和、藤原博一 (岡山県環境保健センター)
目的と課題 PCBs、PCNs、PCTs及びPBBsの同時分析 微量分析のための各種前処理技術の特性把握 底質等に含まれる鉱物油成分、魚介類等に含まれる脂質成分の効率的な除去 GPCの微量分析(高濃縮測定)への適用
PCBs、PBBs PCNs PCTs 分析法フローチャート
GPCの適用 水系でも使用できるPAE-2000の適用(環境ホルモン分析法:フタル酸エステル類) PCBs(14-16min)及びPCNs(16-18min)は相互に分離 底質及び生物試料中の夾雑成分を相互に分離 ブランク値の低減化(実質溶媒量:8ml) カートリッジカラムによるクリーンアップ
GPC装置 カラム デガッサー ポンプ インジェクター UV検出器 フラクションコレクター 溶離液 GPCの条件 カラム:Shodex GLNpak PAE-2000(20mmφx300mm)、 溶離条件(アセトン:シクロヘキサン(95:5)、4ml/分、40℃)
主要な化学物質のGPC分離
GPC法を用いた底質試料のクリーンアップ 18-20min 16-18min(PCNs分画) 14-16min(PCBs分画) 12-14min GPC処理前 GPC法を用いた底質試料のクリーンアップ カラム:Shodex GLNpak PAE-2000(20mmφx300mm)、溶離液:アセトン4ml/分、40℃
廃油中のPCBsの分析例 ヘキサン抽出 GPC:10-12min(8ml) GPC:12-14min(8ml) Autmass sun DB-5MS 30m 0.25μm,0.25mm 試料100mlをヘキサン20ml1回抽出-脱水・濃縮-シリカゲル1g(glass):ヘキサン6mlで溶出-濃縮1ml- GPC:各画分は1mlまで濃縮-14-16,16-18min画分はシリカゲル1g(glass)で再クリーンアップ:ヘキサン6mlで溶出-濃縮 1ml GPC:18-20min(8ml) GPC:20-22min(8ml) GPC:22-24min(8ml)
PCBsのGPC分離 PCNsのGPC分離
PCBsのGPC分離 PCTsのGPC分離
PCBsのGPC分離 PBBsのGPC分離
PBBsのGPCカラムよる溶出パターン 3,3',4,,4',5,5'-HxBrB 5Br,10Br GPCはカラムの劣化に注意 PBBsのGPCカラムよる溶出パターン
カラム温度の上昇による保持時間の変化(PBBs)
結果と今後の課題 GPCは、底質等に多量に含まれる鉱物油成分の分離に効果的であり、前処理の迅速化とブランク値の低減化に大きな効果があった。 GPCにおける臭素系物質の保持時間は、塩素系物質より遅く、その保持時間の遅れは、カラムの劣化の影響を強く受ける。 臭素化ビフェニルエーテル類、ダイオキシン類分析へのGPCの適用。