「経営システム工学入門実験A」 ロジスティクス 第1回 「経営システム工学入門実験A」 ロジスティクス 第1回 ビールゲーム 担当:椎名 孝之, 佐藤 哲也,桑 海侠 2019年7月1日(月) TA: 椎名研・蓮池研(修士,4年)
「経営システム工学入門実験A」 ロジスティクスの狙い ロジスティクス、サプライチェーンマネジメントの側面を「体感」 ロジスティクス・システムの計画・管理に役立つ技法を「体感」 在庫管理 シミュレーション 最適化(数理計画)
「経営システム工学入門実験A」 ロジスティクス演習の流れ 第1回内容(2019/7/1) 「ビールゲーム」(17:40まで テスト実験5週、本番50週)、 「結果の集計」、「発表会の準備」 第2回内容(2019/7/8) 「ビールゲームの発表会」、「在庫シミュレーション演習」 第3回内容(2019/7/15) 「Excelソルバーによる最適化」、「ソルバーの実習」
ロジスティクスシステム 材料の調達から、生産、最終ユーザーへの製品の配達、廃棄/回収までのトータルなものの流れの計画・管理・制御 工場立地 スケジューリング 生産計画 施設配置計画 需要予測 在庫管理 生産 原材料 輸送 需要 地点 輸送 配送拠点 配送 工場内物流 配送計画 輸送計画 調達物流 販売物流 材料の調達から、生産、最終ユーザーへの製品の配達、廃棄/回収までのトータルなものの流れの計画・管理・制御 静脈物流
サプライチェーン・マネジメント(Supply Chain Management) 情報の流れ: 顧客が小売店に対し、商品を注文する。各拠点が欠品しない ように、上流へ商品を注文する注文情報の流れ。 物の流れ: 注文された商品は各拠点を経て、下流へ商品を配達する流れ。 物の流れ サプライヤー メーカー 卸売業者 小売業者 顧客 情報の流れ
サプライチェーンマネジメント 問題の発見と構造を学ぶ 「サプライチェーンをどう制御したらよいか」に関する洞察を得る 在庫管理技法を勉強する 問題はなにか キーパラメータはなにか パラメータ間の関係はどうなっているか 「サプライチェーンをどう制御したらよいか」に関する洞察を得る パラメータをどう制御すればよいか 在庫管理技法を勉強する シミュレーション分析に基づいてシステムの特性や制御方法を明らかにする
実験で注目してほしい点 1.サプライチェーンの問題点の把握 どういう現象が発生しているか? どういう問題が生じそうか? どういう現象が発生しているか? どういう問題が生じそうか? 2.問題の整理と構造化 影響を与える主な要因や評価尺度は何か? 問題の発生原因は何か? 主な要因と問題や評価尺度との定量的関係はどうなっているか?
ビールゲームとは グローバル化により、市場が世界中にでき、モノづくりも世界中で可能となった。 一方、リードタイムが長くなることにより、欠品や過剰在庫の問題も深刻化している。 ビールゲームはサプライチェーンで起こる欠品や過剰在庫などの原理をシンプルに体感することができるシミュレーションゲームである。
ビールゲーム情報の流れと物の流れ 注文数を付箋に書き、その他の拠点の人が数字を見えないように、裏返して貼る
ゲームのルール 50週間のゲーム 各拠点間の注文のリードタイムは2週間、配送のリードタイムも2週間。つまり、注文してから、配送されるまで最低でも4週間かかる。 1 2 4 3 工場の生産能力は無制限
勝敗の決め方 50週間のゲーム(各拠点の在庫コストの計算) (0週目の在庫数はカウントしない) 合計数量 単価 0.5ドル 1ドル 合計 (0週目の在庫数はカウントしない) Week 入庫数 注文数 在庫数 (+) 受注残 (-) 発注数 1 ・・・ 50 合計数量 単価 0.5ドル 1ドル 合計 在庫コスト 50週間のゲーム(拠点の在庫コストの合計結果計算) 大隈酒店の在庫コスト: コストが一番少ない グループが優勝する! 早稲田商社の在庫コスト 都の西北ビール倉庫の在庫コスト: 都の西北ビール工場の在庫コスト:
その他のルール 同一担当者以外、お互いにコミュニケーションをとってはいけない。 ゲームボード盤を見渡すことができる。 注文カードを書く際に、6と9は間違いないように、6と9で記入する。 顧客からの注文がない場合、チップの代わりに、「0」と書いたカードを流す。
役割分担(1グループ 4~5名) 1班5名の場合、1人進行役 役割分担(1グループ 4~5名) 1名 ゲームが得意な人 1名 1名 1名 1班5名の場合、1人進行役
初期設定 「在庫」のところ:チップ12枚 「配送中」、「出荷」、「生産中」、「完成品」のところ:チップ4枚 4冊の付箋がそれぞれの拠点の注文カードとして利用 「受注」、「製造指示」のところ:付箋の裏に4という数字を書く。
全体の流れ 大隈酒店 早稲田商社 倉庫 工場 注文カード Week 2 50週のゲームを行う
テスト実験
テスト実験の準備作業 5週のゲームを行う 注文数を記入する付箋の表面に週番号を記入する。 Week1~Week5 Week1 Week1 注文数を記入する付箋の表面に週番号を記入する。 Week1~Week5 Week 1 Week1 Week1 Week1 大隈酒店 早稲田商社 倉庫 工場 注文カード Week 2 5週のゲームを行う
大隈酒店のお仕事 注文4 1 4 12 4 ④在庫の状況を見て、商社へ注文する。 ②顧客からの 注文を確認 発注 発注数は大隈酒店の人にしかわからないように伏せておいてください 注文カード 注文カードの数字は 他の役割の人には見えないように裏返して重ねていくこと 注文4 【注意】注文カードは指示があるまで 絶対に見ないでください!! ③顧客からの注文数を【在庫】から【販売】へ移動 ①【配送中】の数を【在庫】へ移動 週 入庫数 注文数 (+)在庫数 (-)受注残 発注数 1 4 4 12
4 4 12 早稲田商社・倉庫のお仕事 注文 4 1 ⑤顧客からの 発注を受注へ ③顧客から注文を確認 ⑥在庫の状況を見て、倉庫へ注文する。 ④顧客からの注文数を【在庫】から【出荷】へ ①【配送中】の数を【在庫】へ移動 ②【出荷】から【配送中】へ 週 入庫数 注文数 (+)在庫数 (-)受注残 発注数 1 4 4 12
4 4 12 工場のお仕事 4 4 1 ⑦【発注】を【受注】へ ③製造指示で【原材料】から【生産中】へ ⑤倉庫から ⑧在庫の 注文を確認 状況を見て、製造指示! 4 4 ⑥倉庫からの注文数を【在庫】から【出荷】へ ①【完成品】を【在庫】へ ④【出荷】から【配送中】へ ②【生産中】を 【完成品】へ 週 入庫数 注文数 (+)在庫数 (-)受注残 発注数 1 4 4 12
他の役割の人には見えないように裏返して重ねていくこと 欠品2 欠品の場合(第N週) ②顧客から注文を確認 注文カード 注文カードの数字は 他の役割の人には見えないように裏返して重ねていくこと ④在庫の状況を見て、商社へ注文する。 注文8 N週受注残=N週の注文数+(N-1)週受注残 -N週の入庫数- (N-1)週の在庫数 =8+0-2-4=2 ①【配送中】の数を【在庫】へ移動 ③顧客からの注文数を【在庫】から【販売】へ移動 週 入庫量 注文数 (+)在庫数 (-)受注残 発注数 N-1 4 N 2 8 2
他の役割の人には見えないように裏返して重ねていくこと 欠品の場合(第N+1週) 注文カード 注文カードの数字は 他の役割の人には見えないように裏返して重ねていくこと ②顧客から注文 を確認 ④在庫の状況を見て、商社へ注文する。 注文10 ③顧客からの注文数を【在庫】から【販売】へ移動 ①【配送中】の数を【在庫】へ移動 欠品2 週 入庫量 注文数 (+)在庫数 (-)受注残 発注数 N N+1 2 8 2 6 10
他の役割の人には見えないように裏返して重ねていくこと 欠品の場合(第N+1週) 注文カード 注文カードの数字は 他の役割の人には見えないように裏返して重ねていくこと ②顧客からの注文を確認 ④在庫の状況を見て、商社へ注文する。 注文10 N+1週受注残=(N+1)週注文数+N週受注残 -(N+1)週入庫数-N週の在庫数 =10+2-6-0=6 ①【配送中】の数を【在庫】へ移動 ③顧客からの注文数を【在庫】から【販売】へ移動 欠品6 欠品2 週 入庫量 注文数 (+)在庫数 (-)受注残 発注数 N N+1 2 8 2 6 10 6
他の役割の人には見えないように裏返して重ねていくこと 欠品の場合(第N+1週) 注文カード 注文カードの数字は 他の役割の人には見えないように裏返して重ねていくこと ②顧客からの注文を確認 ④在庫の状況を見て、商社へ注文する。 注文2 ①【配送中】の数を【在庫】へ移動 ③顧客からの注文数を【在庫】から【販売】へ移動 欠品2 週 入庫量 注文数 (+)在庫数 (-)受注残 発注数 N N+1 2 8 2 6 2
他の役割の人には見えないように裏返して重ねていくこと 欠品の場合(第N+1週) 注文カード 注文カードの数字は 他の役割の人には見えないように裏返して重ねていくこと ②顧客からの注文を確認 ④在庫の状況を見て、商社へ注文する。 注文2 ①【配送中】の数を【在庫】へ移動 ③顧客からの注文数を【在庫】から【販売】へ移動 欠品2 週 入庫量 注文数 (+)在庫数 (-)受注残 発注数 N N+1 2 8 2 6 2 2
テストゲーム(5週分)の注意事項 仕事内容の把握(step by step) チップの移動と記録用紙の記入の同時進行 ◆記録用紙には空白欄が残らない。 記録した付箋の保管
5週分のテスト実験が終わったら、TAにお知らせください! テスト実験を引き続き 行ってください! 5週分のテスト実験が終わったら、TAにお知らせください!
本番実験スタート!
初期設定 「在庫」のところ:チップ12枚 「配送中」、「出荷」、「生産中」、「完成品」のところ:チップ4枚 「受注」、「製造指示」のところ:付箋の裏に4という数字を書く。
本番実験の準備作業 50週のゲームを行う 手待ち時間に注文数を記入する付箋の表面に週番号を記入する。 Week1~Week50 Week1 手待ち時間に注文数を記入する付箋の表面に週番号を記入する。 Week1~Week50 Week 1 Week1 Week1 Week1 大隈酒店 早稲田商社 倉庫 工場 注文カード Week 2 50週のゲームを行う
ゲーム終了後... 依然として、コミュニケーションは控えて 各チーム毎に記録シートで総費用を計算 TAを通じて、総費用を連絡→勝者決定! 進行役の学生が集計シートに入力! 来週、各チーム7分間の発表 チーム内でゲームを振り返って検討
Excelシートで集計 実験のホームページから、集計シートをダウンロード 紙の集計シートから各コンポーネントのデータを移す 各コンポーネントの在庫量の推移グラフ・発注量の推移グラフが自動で作成される チームの代表者が各コンポーネントのデータを集計し、集計シートを作成する。
各班PPTの作成者をTAにお知らせください。 班単位の宿題のファイル名 班単位の宿題提出にあたっては, 集計シートExcelファイルの名称 班番号.xls (例 12.xls) 提出場所: \\Labfsrv01:\common\経営システム工学入門実験A¥ロジスティクス¥第1回¥集計データ(Excel)\期限内 提出期限:2019/07/01 18:00まで 発表用PPTファイルの名称 班番号.ppt (例 12.ppt) Course@Ni \ [経営システム工学入門実験A] \ 「第12回講義」 \ [ビールゲーム発表用スライド] 提出期限:2019/07/08 13:00まで 各班PPTの作成者をTAにお知らせください。
「経営システム工学入門実験A」 ロジスティクス 第1回宿題 英文資料ダウンロード先: Course@Ni \ [経営システム工学入門実験A] \ 「第12回講義」 \ [英文参考資料] レポート提出先:実験室レポートボックス(61-203) 提出締切:7/8(月)午前9時
個人レポート・検討項目例 できるだけ「系統的」にまとめること ゲーム結果の集計 ゲーム結果の評価(具体的な結果を活用) ゲームで学んだこと どういう方針でプレイしたか ゲームは思ったようにプレイできたか ゲームで学んだこと ゲームからどのようなことを学んだか ゲームで体感したことと、現実の意思決定との関連 ゲームそのものについての意見 ゲーム自体をどう思ったか ゲームのよくできているところ、非現実的なところはどこか 不具合があるとするとどう修正するのがよいかに関する意見