○ 化学反応の速度 ・ 反応のある時点(たいていは反応開始時、ξ=0)について数値 として示すことが可能 ・ その時点での速度を表しているだけ ・ 反応がさらに進行、反応物や生成物の量が変化、 同じ反応でも別の初期条件 → 速度の値は変化 初濃度が違っていても当てはめられる反応速度があれば便利 ○ 初速度 ・ 反応物の量で決まる (ほとんどの反応) ・ 一部,またはすべての種類の反応物の濃度のべきに比例 (実験的にわかっている) 一般的化学反応
反応速度式 (20.6)を等式で表すために比例定数 k を導入 ○ 比例定数 k : 反応の速度定数 (rate constant) ・ 速度式のなかに含まれている物質の濃度に無関係 ・ 温度に依存 ・ 単位 反応速度の単位に合うように決める ○ 指数 m, n: 反応次数 (reaction order) ・ m: A, n: Bについての反応次数 ・ 通常は正の小さな整数 ・ 負の整数やゼロ、小数の場合もある ・ 反応次数の合計: 全反応次数(overall reaction order) ○ 反応速度式 (rate equation) ・ 実験的に決定 いろいろな初濃度の条件のもとで実験を行って初速度を測定 → それぞれの反応次数と速度定数を決定
0.25 = 1/4 = 2-2, 0.50 = 1/2 = 2-1,
課題 1 P. 786
反応速度 R = k [A]x [B]y [C]z ln R = ln k + x ln [A] + y ln [B] + z ln [C]
課題 2 P. 786
20.3 典型的な初速度式 ○ 反応速度が一種類の成分の量のみに依存する場合 ○ Aについての反応次数がふつうの整数の場合 20.3 典型的な初速度式 ○ 反応速度が一種類の成分の量のみに依存する場合 ○ Aについての反応次数がふつうの整数の場合 微積分を使うため,速度を時間当りの量の変化で表示 → を使用 反応物Aについて考えると,反応速度は と書け、注目する速度は となる。
1次反応の速度式 ○ -次反応 (first-order reaction) ・ 速度が,次数が1の速度式に従う反応 ・ 速度が,次数が1の速度式に従う反応 ・ 放射性物質の自然崩壊や生体内での代謝反応など, 多くの化学反応が一次反応 変数分離、整理すると 反応開始時刻 ti においてAの量が[A]i, 終了時刻 tf [A]f であるとして積分
左辺の対数の分母と分子を入れ替え 時刻 t = 0 におけるAの量を 初期量[A]0, t = t [A]t 積分型の一次反応速度式
W MV モル濃度 =
反応率(原料転化率)αによる表示 積分型の一次反応速度式 [A]0 - [A]t 時刻 t における 反応率 α = より [A]0 [A]t = (1-α) [A]0 よって 式(20.14)は、 1 ln = -ln(1-α) = kt 1-α
例題 20.3 別解 1.50 時間後の反応率をαとすると、残存率は 1-α である 一次反応では -ln(1-α) = kt が成り立つ k = 4.403×10-4 s-1 より、 -ln(1-α) = (4.403×10-4)×(1.50×3600) = 2.378 よって 1-α= e-2.378 = 9.27×10-2 HNCの初期量は 1.000 g であるから、 残存量は 9.27×10-2 g である
一次反応の特徴 より (20.15) (20.16)
半減期 ○ 半減期 (half-life) t1/2 反応物が半分になるのに要する時間 ○ 一次反応では、 反応物が半分になるのに要する時間 ○ 一次反応では、 t = t1/2 のとき、[A]t / [A]0 = 50% より、 [A]0 [A]0/[A]0 100% ln = ln = ln = k t1/2 [A]t [A]t/[A]0 50% 初期量[A]0とは無関係で,速度定数にのみ依存
課題 3 P. 786
2次反応の速度式 ○ 二次反応 (second-order reaction) ・ 速度が,次数が2の速度式に従う反応 変数分離、整理すると ・ 速度が,次数が2の速度式に従う反応 変数分離、整理すると 時刻 t におけるAの量を[A]t,初期量を [A]0として積分 (課題4)
y = m x + b
2次反応の半減期
課題 4 P. 786
課題 5 P. 787