SAMPLE 学習目標 1.妊婦のヘルスアセスメントとしての,問診,視診,聴診,触診,計測診の基本を理解でき,実施できる. 学習目標

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SAMPLE 学習目標 1.妊婦のヘルスアセスメントとしての,問診,視診,聴診,触診,計測診の基本を理解でき,実施できる. 学習目標

SAMPLE 妊婦の健康状態をアセスメント アセスメントの方法 1)問 診 2)視 診 3)聴 診 4)触 診 5)計測診 説明 ○妊娠経過に伴い妊婦の身体にはさまざまな変化が生じる.このことを踏まえた上で,対象とする妊婦の健康状態が,「妊娠という負荷にうまく適応しているか」について,経時的に観察しアセスメントを行う. ○胎児は母体によって生命を維持し,常に母体の影響を受けながら発育しているため,胎児の発育やwell-beingと関連させたアセスメントを行うことが重要である. ○妊婦への診察は,一般的には,  問診 → 視診 → 触診 → 聴診 → 計測診 → 内診  の順で進める. ○問診以外はいずれも,大きく皮膚を露出しなくてはならない技術なので,常に,妊婦への配慮を心がけることが重要で,皮膚の露出を最小限にとどめ,プライバシーの保護に努めることが求められる.併せて,適度な室温,通風がないなどの環境の整備も大切である. ○妊婦のヘルスアセスメントは,ナーシング・グラフィカ30「母性看護学 母性看護の実践の基本」P.117の表10-1「妊娠経過における胎児の発育と妊婦の身体的変化」を熟知した上で,それぞれの妊娠時期に妊婦と胎児が妊娠経過に適応しているのか,逸脱しているのかを判断していく.

問診とは 妊婦の基本的情報および妊婦と胎児の健康状態に関連する心理的・社会的側面,妊娠生活の適応状態について,言語的に情報を得ること. SAMPLE 説明 ○テキストP.2の「1 問診」を読む. ○問診とは,妊娠経過に関わることが考えられる,妊婦の基本的情報および妊婦と胎児の健康状態に関連する心理的・社会的側面,妊娠生活の適応状態について,言語的に情報を得ることである.

SAMPLE 問診の内容 説明 ○テキストP.2の「(1)目的・適応」を読む. ○問診は,具体的には表1-1「問診の内容」で示す内容について,適切に把握できるように努める. ○問診で明らかになる妊婦の主観的情報のなかには,妊娠経過で特に気をつけて観察が必要なものもあり,そのため問診は引き続き行うヘルスアセスメントを的確に実施するために重要である. ○妊婦健康診査は,妊婦自身が妊娠時期に応じて生じるさまざまな変化を捉え適応していく際の専門職者と関わる機会にもなっている.「妊婦にとって貴重な受診が,より有効となるための信頼関係構築の機会」としても,問診は大切な意味をもつ. ○問診には,「初診時問診」「再診時問診」「分娩開始時の入院時問診」等があり,それぞれ優先される情報を収集していく.

SAMPLE 視診とは 妊娠が正常に経過しているか,異常をきたしていないかについて,視覚的に把握すること. 説明 ○視診とは,妊娠が正常に経過しているか,異常をきたしていないかについて,視覚的に把握することである.

SAMPLE 妊娠線 説明 ○テキストP.3の「(3)実施方法,評価」を読む. ○妊婦はそれぞれ独自の妊娠経過を経るので,いずれの項目についても個人差を考慮して,妊娠経過を追って観察を行い,その妊娠経過をふまえて評価することが重要になる. ○テキストP.3の「腹部の視診項目と評価の視点」について説明する. ○腹部の形態は,丸く,卵円形であることが多いが,尖腹あるいは懸垂腹の形態のこともある.  ⇒P.3のプラスα「尖腹と懸垂腹」を読む. ○次に皮膚の状態をみる.妊娠線は妊娠8カ月ごろ以降,皮膚の深部結合組織が伸展・断裂することによって,皮膚に長さ5~6cm,幅5mm程度のなめらかで光沢があり青赤色から赤褐色の線が出現する.分娩後は退色・瘢痕化して旧妊娠線と呼ばれる.そのため経産婦のなかには妊娠線と旧妊娠線とが混在している場合もある. ○その他,妊娠性色素沈着がみられることもあり,腹壁正中線の特に臍部から恥丘までの部や腋窩にみられることが多くある. ○妊娠中には基礎代謝が亢進することによって,発汗が多いと発疹がみられることもある  ⇒P.3の「皮膚の状態」での「(1)妊娠腺,(2)妊娠性色素沈着,(3)発疹」を読む. ○臍窩の状態の観察も大切で,妊娠7カ月ごろから,増大した妊娠子宮によって押し出され,浅くなり,平坦化~隆起することもある.  ⇒P.3の「臍窩の状態」を読む. ○腹部の浮腫も観察されることがあり,妊娠期に胎児心音を聴取するために超音波ドプラー装置の先端(プローブ)を密着させたときの圧痕として観察されることもある.また浮腫があると皮膚に光沢が生じる.  ⇒P.4の「浮腫」を読む. ○腹部の静脈瘤の有無の観察も大切である.皮下を走行する静脈が拡張,屈伸,蛇行して皮膚より膨隆することもある.  ⇒P.4の「静脈瘤」を読む. ○妊娠後期は大きくなった胎児の四肢の動きが腹壁に伝わり波立っているように観察されることもある.  ⇒P.4の「胎動」を読む. ○乳房の観察も妊娠期に重要な項目であるが,詳しくは,P.13の「3 乳房の手当て」で学習する. ○その他,顔面ではそばかすがより黒っぽくなる,浮腫,歯肉炎などが出現しやすいこともよく観察される.  ⇒P.4の「顔面」,プラスα「妊娠雀斑」「妊娠と歯周病」を読む. ○上肢・下肢では,浮腫や赤み,下肢の静脈瘤が観察されることがある.妊娠高血圧症候群の症状や腹部や陰部・腟壁の静脈瘤の有無と関連づけて観察をすることが重要である.  ⇒P.4の「上肢・下肢」を読む.

SAMPLE 胎児心音の聴取 説明 ○テキストP.4の「(1)目的」を読む. ○聴診には,聴診器を使って妊婦の心音や呼吸音を聴取することも含まれるが,妊娠期に重要なのは,胎児の成長・発育を間接的に評価できる,腹部の聴診(児心音の聴取)である.

SAMPLE 聴診で準備するもの (1) 説明 ○テキストP.4の「(2)準備するもの」を読む. ○妊婦の腹部の聴診は診察台で仰臥位で行う.そのため腹部を露出するので,身体の露出を最小限にするために適宜覆う掛け物,枕,聴診器,ストップウオッチを準備する. ○聴診器には,超音波ドップラー装置とトラウベ桿状聴診器がある.  ⇒P.4のプラスα「聴診器と使用時期」を読む. ○実際には超音波ドップラー装置で測定をすることが多くなってきている.

SAMPLE 聴診で準備するもの (2) 説明 ○テキストP.4の「(2)準備するもの」を読む. ○妊婦の腹部の聴診は診察台で仰臥位で行う.そのため腹部を露出するので,身体の露出を最小限にするために適宜覆う掛け物,枕,聴診器,ストップウオッチを準備する. ○聴診器には,超音波ドップラー装置とトラウベ桿状聴診器がある.  ⇒P.4のプラスα「聴診器と使用時期」を読む. ○実際には超音波ドップラー装置で測定をすることが多くなってきている.

SAMPLE 妊娠末期の最良聴取部位 説明 ○テキストP.4の「(3)準備するもの」を読む. ○聴取部位は,原則として胎児心音が最も明瞭に聞こえる部位を聴取する.最良聴取部位は,胎児の子宮内での位置(胎位・胎向・胎勢)によって決まるので,聴診の前に触診をして確認をする.  ⇒テキストP.4の「聴取部位」を読む. ○方法については,(1)~(4)の説明を読む. ○聴診器で聴取される音には,胎児由来の胎児心音,臍帯雑音,胎動音と母親由来の大動脈音,腸雑音などがある.妊婦の橈骨動脈で脈拍を確認しながら聴診をすれば,胎児由来の心音と母胎由来のものとが判別できる. ○超音波ドップラー装置では,プローブと呼ばれる胎児心音を感知する部に超音波用ゲル等を塗布し,妊婦の腹壁に密着させることが必要である.そのため聴診後は腹部に残ったゲル等を丁寧に拭き取る. ○トラウベ桿状聴診器は平らなほうは検者の耳にぴったりと密着させたまま,聴診器がずれないように妊婦の腹壁に直角に当てて保持して手を離す.超音波ドップラー法のように聴取範囲は広くないので,事前の触診法で的確に最良聴取部位を確認することが必要となる.  ⇒テキストP.5の「留意点」を読む.

触診とは 妊婦の身体に手で触れ,触覚を活用して皮膚や身体各部の形態と機能を把握し,妊娠が正常に経過しているか,異常をきたしていないかを判断すること. SAMPLE 説明 ○テキストP.6の「(1)目的」を読む. ○触診は,妊婦の身体に手で触れ,触覚を活用して皮膚や身体各部の形態と機能を把握し,妊娠が正常に経過しているか,異常をきたしていないかを判断する.

SAMPLE レオポルド触診法(1) 説明 ○テキストP.6の「(4)レオポルド触診法」を読む. ○妊婦の腹部の触診法であるレオポルド触診法は,妊婦の腹壁上から子宮内の胎児を触診し,妊娠15週ごろ以降は,子宮の大きさや子宮底の高さ,胎児の存在を観察する,妊娠24~27週ごろ以降は胎児部分を触れて胎児の位置(胎位・胎向・胎勢)を観察する方法である. ○腹壁上から触診することによって子宮を刺激することになるので,流早産の徴候が認められるときは行わない.  ⇒テキストP.6の「目的・適応」を読む. ○準備するものは,診察台に横臥してもらい腹部を露出するので,枕,適宜覆う掛け物を準備する.  ⇒テキストP.6の「準備するもの」を読む. ○特に重要な留意点として,妊娠後半期の妊婦が仰臥位になることによって,増大した子宮が妊婦の腹部下大静脈を圧迫し低血圧を生じ,仰臥位低血圧症候群を起こしやすい点である.気分不快等の症状が出現した場合には,直ちに側臥位等に体位変換し,バイタルサインを測定,回復することを確認する.  ⇒テキストP.6の「留意点」を読む. ○実施方法は,テキストP.7の図1-3「レオポルド触診法」のように第1段から第4段まであり,それぞれに観察項目がある.それらを念頭に置いて実施とともに評価しながら進める.  ⇒テキストP.6の「実施方法,評価」と図1-3「レオポルド触診法」の説明を読む.その後,P.8の「実施方法,評価」の続きを読む.

SAMPLE レオポルド触診法(2) 説明 ○テキストP.6の「(4)レオポルド触診法」を読む. ○妊婦の腹部の触診法であるレオポルド触診法は,妊婦の腹壁上から子宮内の胎児を触診し,妊娠15週ごろ以降は,子宮の大きさや子宮底の高さ,胎児の存在を観察する,妊娠24~27週ごろ以降は胎児部分を触れて胎児の位置(胎位・胎向・胎勢)を観察する方法である. ○腹壁上から触診することによって子宮を刺激することになるので,流早産の徴候が認められるときは行わない.  ⇒テキストP.6の「目的・適応」を読む. ○準備するものは,診察台に横臥してもらい腹部を露出するので,枕,適宜覆う掛け物を準備する.  ⇒テキストP.6の「準備するもの」を読む. ○特に重要な留意点として,妊娠後半期の妊婦が仰臥位になることによって,増大した子宮が妊婦の腹部下大静脈を圧迫し低血圧を生じ,仰臥位低血圧症候群を起こしやすい点である.気分不快等の症状が出現した場合には,直ちに側臥位等に体位変換し,バイタルサインを測定,回復することを確認する.  ⇒テキストP.6の「留意点」を読む. ○実施方法は,テキストP.7の図1-3「レオポルド触診法」のように第1段から第4段まであり,それぞれに観察項目がある.それらを念頭に置いて実施とともに評価しながら進める.  ⇒テキストP.6の「実施方法,評価」と図1-3「レオポルド触診法」の説明を読む.その後,P.8の「実施方法,評価」の続きを読む.

資料映像:レオポルド触診法 SAMPLE

SAMPLE 計測診とは 計測とは,妊娠期間を通して変化する妊婦の体格や腹部を数値で把握すること. 説明 ○妊娠期間を通して変化する妊婦の体格や腹部を数値で把握することにより,胎児の発育状態,妊娠週数を推定する.

SAMPLE 計測診の実施方法(1) 説明 ○テキストP.8の「(3)実施方法,評価」を読む. ○子宮底長は,恥骨結合上縁中央から子宮底までの距離である. ○測定方法には,安藤法(仰臥位で両足を伸展して子宮底の最高位にいたる子宮の前壁の長さを測定する),今井法(恥骨結合上縁中央から子宮体前面が腹壁に接する最高点を測定する)がある. ○妊娠経過における変化を的確に把握するために,妊娠期間を通して同一の方法をとる.  ⇒テキストP.8の「子宮底長の測定」を読む. ○子宮底高は,子宮底の高さを妊婦の恥骨結合上縁,臍,剣状突起を基準として,施行者の指幅を単位として測る.  たとえば,子宮底が恥骨結合上縁より施行者の指幅で三つ分上方に位置する場合は,「恥骨結合上三横指」,臍と同じ高さの場合は「臍高」という.  ⇒テキストP.8の「子宮底高の測定」を読む. ○腹囲は,一般的に臍を通過する腹部周囲を測定する.最大周囲と思われる部を3カ所測り,その平均値をとる方法もある.いずれの場合も診察台と垂直に交わるようにメジャーを当てることに留意する.  ⇒テキストP.9の「腹囲の測定」を読む. ○身長・体重計測,血圧測定も,妊婦の計測診としては重要である.計測方法は,基礎看護技術と同様である. ○アセスメントの際,妊婦の身長が150cm未満の場合は,骨盤が小さく無事に経腟分娩ができないので,児頭骨盤不均衡の可能性を予測するために骨盤外計測を行うことがあり,実際にはX線撮影法や超音波断層法で診断している. ○過度の体重増加と妊娠高血圧症候群の発症,極端な栄養摂取不足と低出生体重児や胎児の発育障害との関連が指摘されているので,妊娠期間を通して標準的な体重増加範囲内で経過するようにアセスメントをすることも重要である.  ⇒テキストP.9の「身長・体重」,「血圧」を読む.

SAMPLE 計測診の実施方法(2) 説明 ○テキストP.8の「(3)実施方法,評価」を読む. ○子宮底長は,恥骨結合上縁中央から子宮底までの距離である. ○測定方法には,安藤法(仰臥位で両足を伸展して子宮底の最高位にいたる子宮の前壁の長さを測定する),今井法(恥骨結合上縁中央から子宮体前面が腹壁に接する最高点を測定する)がある. ○妊娠経過における変化を的確に把握するために,妊娠期間を通して同一の方法をとる.  ⇒テキストP.8の「子宮底長の測定」を読む. ○子宮底高は,子宮底の高さを妊婦の恥骨結合上縁,臍,剣状突起を基準として,施行者の指幅を単位として測る.  たとえば,子宮底が恥骨結合上縁より施行者の指幅で三つ分上方に位置する場合は,「恥骨結合上三横指」,臍と同じ高さの場合は「臍高」という.  ⇒テキストP.8の「子宮底高の測定」を読む. ○腹囲は,一般的に臍を通過する腹部周囲を測定する.最大周囲と思われる部を3カ所測り,その平均値をとる方法もある.いずれの場合も診察台と垂直に交わるようにメジャーを当てることに留意する.  ⇒テキストP.9の「腹囲の測定」を読む. ○身長・体重計測,血圧測定も,妊婦の計測診としては重要である.計測方法は,基礎看護技術と同様である. ○アセスメントの際,妊婦の身長が150cm未満の場合は,骨盤が小さく無事に経腟分娩ができないので,児頭骨盤不均衡の可能性を予測するために骨盤外計測を行うことがあり,実際にはX線撮影法や超音波断層法で診断している. ○過度の体重増加と妊娠高血圧症候群の発症,極端な栄養摂取不足と低出生体重児や胎児の発育障害との関連が指摘されているので,妊娠期間を通して標準的な体重増加範囲内で経過するようにアセスメントをすることも重要である.  ⇒テキストP.9の「身長・体重」,「血圧」を読む.

SAMPLE 計測診の実施方法(3) 説明 ○テキストP.8の「(3)実施方法,評価」を読む. ○子宮底長は,恥骨結合上縁中央から子宮底までの距離である. ○測定方法には,安藤法(仰臥位で両足を伸展して子宮底の最高位にいたる子宮の前壁の長さを測定する),今井法(恥骨結合上縁中央から子宮体前面が腹壁に接する最高点を測定する)がある. ○妊娠経過における変化を的確に把握するために,妊娠期間を通して同一の方法をとる.  ⇒テキストP.8の「子宮底長の測定」を読む. ○子宮底高は,子宮底の高さを妊婦の恥骨結合上縁,臍,剣状突起を基準として,施行者の指幅を単位として測る.  たとえば,子宮底が恥骨結合上縁より施行者の指幅で三つ分上方に位置する場合は,「恥骨結合上三横指」,臍と同じ高さの場合は「臍高」という.  ⇒テキストP.8の「子宮底高の測定」を読む. ○腹囲は,一般的に臍を通過する腹部周囲を測定する.最大周囲と思われる部を3カ所測り,その平均値をとる方法もある.いずれの場合も診察台と垂直に交わるようにメジャーを当てることに留意する.  ⇒テキストP.9の「腹囲の測定」を読む. ○身長・体重計測,血圧測定も,妊婦の計測診としては重要である.計測方法は,基礎看護技術と同様である. ○アセスメントの際,妊婦の身長が150cm未満の場合は,骨盤が小さく無事に経腟分娩ができないので,児頭骨盤不均衡の可能性を予測するために骨盤外計測を行うことがあり,実際にはX線撮影法や超音波断層法で診断している. ○過度の体重増加と妊娠高血圧症候群の発症,極端な栄養摂取不足と低出生体重児や胎児の発育障害との関連が指摘されているので,妊娠期間を通して標準的な体重増加範囲内で経過するようにアセスメントをすることも重要である.  ⇒テキストP.9の「身長・体重」,「血圧」を読む.

資料映像:子宮底長の測定 SAMPLE

資料映像:腹囲の測定 SAMPLE