(d) ギブズ - デュエムの式 2成分混合物の全ギブスエネルギー: 化学ポテンシャルは組成に依存 ⇒ 組成を微小変化させたとき2成分系の G の変化 と予想される.しかし,定圧定温ではギブスエネルギーの変化 G は状態関数 ⇒ この2式は互いに等しい すなわち、 (2成分系のギブズ - デュエムの式)
ギブズーデュエムの式 (一般式) ◎ 混合物の一つの成分の化学ポテンシャルは 他の成分の化学ポテンシャルと独立には変化できない ◎ 2成分混合物では,一方の部分モル量が増加したら, 他方は減少しなければならない ◎ すべての部分モル量について同様 (例) 水の部分モル体積が増加 ⇔ エタノールの方は減少
x: 質量モル濃度を mol kg-1 単位で 表した時の数値部分 上の式は実験(近似)式であり、 ½乗に物理的な意味はない。 → 式の上では x は無次元数
∫ dvA = -∫ (nB/nA) dvB (i) 積分区間 始点 終点 左辺 vA* (純粋なA) vA 右辺 0 (Bはない) vB (i)式の左辺= vA - vA*
∫ dvA = -∫ (nB/nA) dvB (i) vB = 32.280 + 18.216 x1/2 に置換 → dvB = {(1/2)×18.216 x -1/2} dx = 9.108 x -1/2 dx (i)式の右辺 = - ∫ (nB/nA) (9.108 x -1/2 ) dx 積分区間 始点 終点 vB 0 (Bはない) vB x 0 x
x nA × MA = 1 kg 水
課題 1
5・2 混合の熱力学 ◎ 混合物のギブスエネルギーの組成への依存性 ◎ 定温,定圧では系はギブズエネルギーが低い方へ向かう 同じ容器に導入された2種の気体 自発的に混合 G の減少に対応していなければならない (a) 完全気体の混合のギブズエネルギー ◎ 純粋な気体の化学ポテンシャル Gm(p) = Gm + R T ln ( p / p ) (p.111 , 3・57) 化学ポテンシャルの定義 ⇒ 1 bar の純粋な気体を表す 標準化学ポテンシャル
圧力 p を に相対的な圧力で表す(すなわち p [bar] と表す)と、 混合前の系の全ギブズエネルギー 混合後のそれぞれの気体の分圧 : pA, pB (pA + pB = p) 全ギブスエネルギー この差 Gf-Gi : 混合のギブズエネルギー
nJ → xJ n (xJ: モル分率、n: A, B合計の総物質量), pJ / p = xJ ◎ モル分率 < 1 ⇒ 対数部分はともに負 ⇒ ΔmixG < 0 ⇒ 完全気体はあらゆる組成で自発的に混合
課題 2
(b) 混合に関する他の熱力学関数 ( ) ⇒ 混合エントロピー ◎ 対数部分はともに負 ⇒ すべての混合割合に対してΔmixS >0 (例) 気体が等量 (xA = xB = ½ ) ΔmixS = n R ln2 混合エンタルピー ΔmixG = ΔmixH - T ΔmixS 、上の2式より、 ΔmixH = 0