梅沢人間力アカデミー 『ゼミナール 経営学の基礎』 第 5 章

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梅沢人間力アカデミー 『ゼミナール 経営学の基礎』 第 5 章 梅沢人間力アカデミー     『ゼミナール 経営学の基礎』 第 5 章 「固定費・変動費と損益分岐点 」

1.固定費、変動費 ・固定費: 研究・開発償却費、機械設備償却  費、工場建屋償却費、事務社屋償却費、   一般管理費など、短期的な産出高の変動にともなって変化しない費用 ・変動費: 原材料費、労務費など、短期的な産出高の変動に伴って変化する費用

2.費用、平均費用 利益 E (x) = 売上高 - 費用 = p x - ( F + v x ) 2.費用、平均費用  費用 C (x) = F + v x 平均費用 c (x) = 費用/産出量 = F/x + v 利益 E (x) = 売上高 - 費用 = p x - ( F + v x )       = p x - ( F/x + v ) x       = ( p - ( F/x + v ) ) x       = ( 価格 - 平均費用 ) × 産出量 C (x): 費用,   c (x): 平均費用,   F : 固定費,   p : 価格, v : 単位あたりの変動費,  x : 産出量

o 売上高曲線、費用曲線、利益曲線 S ,C ,E 売上高 S(x) = p x 費用 C(x) = F + v x 利益 E(x) = p x - ( F + v x )   = ( p -v ) x - F F o x 損益分岐点  -F

平均費用曲線 c c(x) = F/x + v p v o x 損益分岐点

3.損益分岐点: 利益がゼロとなる産出高 損益分岐点を b とすれば、 E(b) = p b - ( F + v b ) = 0 したがって、 ( p - v )b = F b = F /( p - v )

4.1 売上高の減少が利益の減少に及ぼす影響 売上 x が一割減少して 0.9 x になった場合の、利益は 4.1 売上高の減少が利益の減少に及ぼす影響 売上 x が一割減少して 0.9 x になった場合の、利益は E(0.9 x) = p * 0.9 x - ( F + v * 0.9 x ) となり、利益の減少幅は E(x) - E(0.9 x) = [p x - ( F + v x )] - [p * 0.9 x - ( F + v * 0.9 x )]   = p * 0.1 x - v * 0.1 x  = ( p - v ) * 0.1 x

したがって、利益の減少率は [E(x) - E(0.9 x)] / E(x)     = ( p-v ) * 0.1 x / [( p-v ) x - F]   = 0.1 x / [x-F/( p-v )]     = 0.1 * 売上 / [ 売上 - 損益分岐点 ] となり、分母の第2項は正数だから、利益の減少率は 0.1より大きい、 つまり1割より大きいことが示された。

4.2 売上高の増加が利益の増加に及ぼす影響 売上 x が一割増加して 1.1 x になった場合の、利益は 4.2 売上高の増加が利益の増加に及ぼす影響 売上 x が一割増加して 1.1 x になった場合の、利益は E(1.1 x) = p * 1.1 x - ( F + v * 1.1 x ) となり、利益の増加幅は E( 1.1 x ) - E(x) = [p * 1.1 x - ( F + v * 1.1 x )] - [p x - ( F+vx )]   = p * 0.1 x - v * 0.1 x  = ( p-v ) * 0.1 x

したがって、利益の増加率は [ E( 1.1 x ) - E(x) ] / E(x)     = ( p-v ) * 0.1 x / [ ( p-v ) x - F ]   = 0.1 x / [ x-F/( p-v ) ]     = 0.1 * 売上 / [ 売上 - 損益分岐点 ] となり、分母の第2項は正数だから、利益の増加率は 0.1より大きい、 つまり1割より大きいことが示された。