骨組の静定 ・不静定 まとめ ・構造物全体に対して判定式 2k<=>n+s+r (k: 節点数,n: 支持力数,s: 部材数,

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骨組の静定 ・不静定 まとめ ・構造物全体に対して判定式 2k<=>n+s+r (k: 節点数,n: 支持力数,s: 部材数, 骨組の静定 ・不静定 まとめ ・構造物全体に対して判定式  2k<=>n+s+r (k: 節点数,n: 支持力数,s: 部材数,  r: 剛接接合材数)  >: 不安定,=: 静定, <: 不静定 ・m=n+s+r-2k:不静定次数(m次の不静定)  静定(ぎりぎり安定)からの「余裕度」 ・n, s, rが1つ増えると不静定度が1つ増える kが1つ増えると不静定度が2つ減る ・判定式で安定となっても安定とは限らないので  目視で確認 (判定式で不安定となったら不安定)

トラスとは ・全ての接点が[ピン接合]された骨組 ←そう考えて計算する ・トラスの[部材応力]を求めること→トラスを解く ・トラスを解く場合の仮定  1)[節点]は完全な[ピン]である  2)[荷重(外力)]は全て[節点]に作用する  3)[節点]を結ぶ直線は[材軸]と一致する

→トラスの部材には,  [曲げモーメント]と[せん断力]は生じず,  [軸方向力(軸力)]のみが生じる ・符号: 引張+,圧縮-

静定トラスの解法 ・静定トラスを解く =静定トラスが外力を受けたとき, 生じる部材応力([軸力])を求める  生じる部材応力([軸力])を求める ・静定: [力の釣り合い]から求まる ・[節点法]→[節点]に集まる力の釣り合いから       部材応力を求める)   数式解法と図解法 ・[切断法]→[切断]した部分の力の釣り合いから       部材応力求める)

節点法(数式解法) ・力の釣り合いから連立方程式を立てて求めていく ΣX=0 ΣY=0 ・条件式は2つ →未知量が3つ以上の節点では解けない  ΣX=0  ΣY=0   ・条件式は2つ →未知量が3つ以上の節点では解けない →未知量が2つの節点から順次解いていく

問題6 節点法(数式解法)で静定トラスを解く(1) 次の静定トラスを節点法(数式解法)で解け (各部材の応力を求めよ)

問題7 節点法(数式解法)で静定トラスを解く(2) ※演習(解答は別紙に) 次の静定トラスを節点法(数式解法)で解け (各部材の応力を求めよ) 4kN D 4kN 4kN C 2kN 2kN A B E King post truss

問題8 節点法(数式解法)で静定トラスを解く(3) ※演習(解答は別紙に) 次の静定トラスを節点法(数式解法)で解け (各部材の応力を求めよ) Fink truss

問題9 節点法(数式解法)で静定トラスを解く(4) ※宿題(解答は別紙に) 次の静定トラスを節点法(数式解法)で解け (各部材の応力を求めよ) 2kN 2kN

節点法(図解法) ・節点法(数式解法): 1節点に集まる[部材応力],[外力]の[釣り合い] →[示力図]が閉じる  1節点に集まる[部材応力],[外力]の[釣り合い] →[示力図]が閉じる ・この性質を利用して解いていく ・示力図を重ね合わせた図→[クレモナ図]

問題10 節点法(図解法)で静定トラスを解く(1) 次の静定トラスを節点法(図解法)で解け (各部材の応力を求めよ)

問題11 節点法(図解法)で静定トラスを解く(2) ※演習(解答は別紙に) 次の静定トラスを節点法(図解法)で解け (各部材の応力を求めよ) 4kN D 4kN 4kN C 2kN 2kN A B E King post truss

問題12 節点法(図解法)で静定トラスを解く(3) ※宿題(解答は別紙に) 次の静定トラスを節点法(図解法)で解け (各部材の応力を求めよ) Fink truss

問題13 節点法(図解法)で静定トラスを解く(4) ※宿題(解答は別紙に) 次の静定トラスを節点法(図解法)で解け (各部材の応力を求めよ) 2kN 2kN

節点法(数式解法,図解法)まとめ ・基本は「力の釣り合い」 ←トラスの節点はピンなのでモーメントは生じない →2方向の力の釣り合い →2方向の力の釣り合い  ・条件式は2つ →未知力が2つの節点から順次解いて,あるいは,  示力図を描いていく ・図解法は正確に作図 ・どちらか,ではなく,どちらでも解けるように →計算ミスを防げる

切断法 ・節点法: 支点から解いていくと時間がかかる ・切断法: ある特定の部材の応力が知りたい場合に 有効      有効 ・節点法では未知部材力が3つ以上できる節点が  あると解けない.例えば

切断法 ・応力を求めようとする部材を含む仮想切り口で 切断し,切断した部分に働く[外力],[反力],  切断し,切断した部分に働く[外力],[反力],  [応力]に対して[釣り合い条件式]を立てて  [応力]を求める. ・できるだけ簡単に求まるように  ・どこで切断するか ・ΣX=0,ΣY=0,ΣM=0のどれを使うか,  ・ΣM=0を使うとしたらどの点回りにするか  判断する

次の静定トラスの部材応力(軸方向力) U2, D2, L2を切断法で求めよ 問題14 切断法で静定トラスを解く(1) 次の静定トラスの部材応力(軸方向力) U2, D2, L2を切断法で求めよ A U1 B U2 C D E V2 D2 F L1 L2 J G H I

次の静定トラスの部材応力(軸方向力) U1, V2, L1を切断法で求めよ 問題15 切断法で静定トラスを解く(2) ※演習(解答は別紙に) 次の静定トラスの部材応力(軸方向力) U1, V2, L1を切断法で求めよ A U1 B U2 C D E V2 D2 F L1 L2 J G H I

次の静定トラスの部材応力(軸方向力) N1を求めよ 問題16 切断法で静定トラスを解く(3) ※演習(解答は別紙に) 次の静定トラスの部材応力(軸方向力) N1を求めよ

次の静定トラスの部材BD, BC, ACの応力(軸方向力) を切断法で求めよ 問題17 切断法で静定トラスを解く(4) ※宿題(解答は別紙に) 次の静定トラスの部材BD, BC, ACの応力(軸方向力) を切断法で求めよ

次の静定トラスの部材Aの応力(軸方向力) を切断法で求めよ 問題18 切断法で静定トラスを解く(5) ※宿題(解答は別紙に) 次の静定トラスの部材Aの応力(軸方向力) を切断法で求めよ

切断法 まとめ ・基本は「力の釣り合い」 ・どこで切断するか ・ΣX=0,ΣY=0,ΣM=0のどれを使うか, 切断法 まとめ ・基本は「力の釣り合い」 ・どこで切断するか ・ΣX=0,ΣY=0,ΣM=0のどれを使うか,  ・ΣM=0を使うとしたらどの点回りにするか ・節点法と切断法のどちらか,ではなく,  どちらでも解けるように →計算ミスを防げる

静定トラスの応力のまとめ ・基本は「力の釣り合い」 ・節点法(数式解法と図解法),切断法 ・条件によって使い分ける ⇔いずれの方法でも解けるように ・演習書の問題: [2.17~2.21](p.36~44)