プロフェッショナルNPOを めざす! - NPOに求められる姿勢と専門能力 – (「NPOマネジメント」 第17号&第37号から)

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プロフェッショナルNPOを めざす! - NPOに求められる姿勢と専門能力 – (「NPOマネジメント」 第17号&第37号から) プロフェッショナルNPOを めざす! - NPOに求められる姿勢と専門能力 – (「NPOマネジメント」 第17号&第37号から) IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所] 代表者 川北 秀人 http://blog.canpan.info/iihoe/

IIHOEって? 組織目的: 地球上のすべての生命にとって、 (1994年) 調和的で民主的な発展のために   (1994年) 調和的で民主的な発展のために 社会事業家(課題・理想に挑むNPO・企業)の支援 「NPOマネジメント」(99年~11年)、「ソシオ・マネジメント」 育成・支援のための講座・研修 地域で活動する団体のマネジメント研修(年100件) 行政と市民団体がいっしょに協働を学ぶ研修(年60県市) 調査・提言:「NPOの信頼性向上と助成の最適化」         「協働環境」 「自治体の社会責任(LGSR)」 ビジネスと市民生活を通じた環境問題の解決 企業の社会責任(CSR)の戦略デザイン(年20社) 2020年の地球への行動計画立案 専従3名+客員1名、東京(新川)、約3900万円

いただいたご質問から ・事務局長の役割は? ・「顧問」の定義・役割で、留意すべき点? ・人材確保、組織内の役割分担、人の長所を活かした経営 ・プロフェッショナルなNPOを目指し、自分が動きだせること ・NPOにおけるプロフェッショナルがどういうことか不明 ・どうすれば組織の強みが浮かび出るか? ・全員に当事者意識を持たせるにはどうすればいいか? ・内部コミュニケーションを「より」充実するには? ・学生にも可能なファンドレイジングの方法? ・地域に根ざす中間支援として何ができるか、「プロ」とは? ・役割・担当者が機能していないとき、どうしたら機能させる ことができるか。少ない人数の中で日々ギリギリで動いて いるためフォローしきれない。

いただいたご質問から ・情報共有・意思疎通のミーティング時間が取れない場合、 有効な方法? 毎日2~5件の申し送りや上司の指示など周 知事項を書き込む連絡ノート有。回覧板もあるが、1週間以 上シフトがあく人もいて役立っていない。PCは1人1台ない のでメーリングリストは不可。席も足りず、常勤(週5勤務) すら、休みの人の席を借りる状態。 ・統一ルールに幅があり、解釈が何通りにも分かれるため、 人によって異なる説明をしてしまい、クレームの元となる。 ・法人の理念、目標を個々の会員にしっかり伝えるには? ・気のいい仲間の集まりからの脱皮について ・基本理念を新スタッフに継承する方法? ・思いの外、規模が大きくなってきている現状で、大切にして いく事、維持していくことの選別方法?

いただいたご質問から ・理事長、理事会、理事の役割分担。理事長が委託事業で 運営する組織の施設長も兼務しているが、望ましい形か。 当初は副理事長を置いていたが、職員を兼務すると給与が 受け取れないため任命しないことに。 理事には、委託事業で働く者と外部理事がおり、事業上の 課題や問題を検討する細かい話は逐一理事会を持たずに 内部理事で検討。理事会は年2・3回開催し、経緯を報告し 大きな事項のみ決定することになっているが、妥当か? ・コミュニティという団体をつくる方法が分からない。

故・加藤哲夫さん(せんだい・みやぎNPOセンター)が つなプロメンバーに遺した言葉(11年6月25日) 緊急時には傷口に絆創膏を貼るような仕事が必要。その中でつなプロは、一見見えないニーズを発掘し、マイノリティのニーズに応えようと発足し、活動していただいた。 残念ながら今までの市民活動・市民運動は、社会がつくりだした矛盾の後始末だった。しかし我々NPOの本来の役割はしくみをつくり、提案をし、そして、新しい社会構造と参加のしくみを世の中に位置付けていくことだ。 見えるニーズに即応することはわかりやすく、この3か月、人はたくさん動いたと思うが、ここから先は、ニーズが見えない状態に入ってしまう。見えないものを可視化したり、見えないものの中から何が重要かをきちんと取り出して、対策を立てるためにも、できるようになるためにも、つなプロの調査力とそのノウハウを地域に移行していってもらいたい。

「NPOが社会を変えられない5つの理由」 (せんだい・みやぎNPOセンター) 権利を知らない 情報公開制度と市民の権利 制度を知らない 行政の仕組みを知ろう! 調べられない 市民による調査の技術 形にできない 思いを提案にまとめる力 伝えられない 広報と提案戦略

プロフェッショナルNPOをめざす!NPOに求められる姿勢と専門能力 (「NPOマネジメント」第17号 特集の見出し) ・個人として、組織として、プロフェッショナルであること ・団体の活動規模に応じた人材・組織運営体制を整備する 第1ステージ:自分から公約し、守り続けられるか? ・判断とは、規則をつくること 第2ステージ:アピールできる専門性を持てるか? ・変革を実現するために、チャレンジを続ける ・計画づくりを制度化する 第3ステージ:次のチームリーダーを育てられるか? 組織への信頼を高め続けられるか? 第4ステージ:スピードと品質を両立できるか? 次の社会的な課題を見つけ続けられるか? ・文化を育てる責任から逃げない

あなたは 「社会を変えたい」のか、 「社会に良さそうなことを したい」だけなのか? あなたは 「社会を変えたい」のか、 「社会に良さそうなことを したい」だけなのか?

私たちを待つ人は、 どこに、どれだけいるか? その人々にいつ、 どのように届けるか? 私たちはそれを刻んだ上で、 今日の活動を始め、 終えているか?

子どもがいる現役世帯の相対的貧困率 (全世帯所得中央値の50%未満、2000年代半ば) 全体 世帯に大人1人 大人2人以上 日本 12.5% 58.7% 10.5% スウェーデン 3.6% 7.9% 2.8% フランス 6.9% 19.3% 5.8% イギリス 8.9% 23.7% 6.1% 韓国 9.2% 26.7% 8.1% ドイツ 13.2% 41.5% 8.6% イタリア 14.3% 25.6% 14.0% アメリカ 17.6% 47.5% 13.6% OECD平均 10.6% 30.8% 5.4%

ニーズと先輩と社会変革こそが、 社会事業家を育てる  あなたが社会事業家を志すなら、また、そうあり続けたいと願うなら、贈りたい言葉は、「ニーズを知りぬいて、その代弁者たれ」、「先輩と歴史から徹底的に学べ」、「事業の計画ではなく、社会を変える計画をつくれ」の3つだけだ。  残念ながら多くの「自称:社会起業家(をめざす若者)」に共通するのは、感じただけで、調べもせず、気付きもなく、確かめ・試しもせずに、自分の感情や欲求を「思い」と称して語っていることだ。しかしそれは、思い込みに過ぎない。

 私たち社会事業家は、「自分はこういうことをしたい」という感情や希望・欲求を語るのではなく、「これまで、どんなことがどれだけ起きてきたのか」という現象と、「なぜ、その現象が起きたのか」という原因・背景、そして「それを放置すれば、今後どんな事態が起きてしまうか」という見通しを踏まえたニーズを正確に知り、それを当事者に代わって、ときに代表して社会に伝え、変化へのプロセスへの参画を呼び掛ける存在に他ならない。

あなたと同じような課題や理想に挑んだ先輩や、同じ原因や背景に取り組んだ先輩たちが、必ずいるはずだ。  事業や運動を展開するとき、あなたは決して、純粋な意味での「世界初」ではない。  あなたと同じような課題や理想に挑んだ先輩や、同じ原因や背景に取り組んだ先輩たちが、必ずいるはずだ。  社会的事業は、起業することに意味があるのではない。それを事業や運動として、実現することにしか、意味はない。だからこそ、やり抜くために、成果を導くために、先輩たちの取り組みを学び、ときには修行させてもらうことが不可欠だ。

そして準備ができたら、計画をつくることになる。あなたひとりではなく、誰かを巻き込みたいから、計画をつくるのだ。その計画は、事業をするためではなく、社会を変えるためにつくる。 昨今、ニーズも先輩も歴史も知らずに、スケールアウトだ、ティッピング・ポイントだなどという言葉を口にする輩が増えている(そんなことを教えている輩が一番悪いのだが)が、それはあくまで、その団体の事業を、ひいては自分を、中心に置いた考えに他ならない。

そんな天動説の団体や人間に、てこの原理で社会を動かす力は、生まれない。 ニーズを正確に知り、どこにどんなしくみを持ち込むことで、社会全体を動かすのか。 そのために、誰とどう連携するのか。 その視点を持てれば、既に先行している団体も、自分たちの活動の対象となる人々(利用者・受益者)も、敵対関係にある存在さえも、貴重な資源に見えてくる。

あなたは、ニーズを代弁できるか。 先輩と歴史を学んだか。 社会を変える計画を用意できたか。 ならば、あとは自信を持って、持てる力のすべてを振り絞ればいい。 私も全力で、応援する。

求めつつ、不足は寄付・助成・補助など公費で補う NPOも同好会も「市民活動団体」 NPO 同好会 事業や活動は、 何のため・ 誰のため? 公益=利他 必要としている こと・人のため 共益・私益=利己 「私たちだけ」 のため 何を満たすために 事業・活動する? ニーズ =求められること ウォンツ =したいこと 必要な資源は どうまかなう? 受益者負担も 求めつつ、不足は寄付・助成・補助など公費で補う 自費 → ニーズをどう把握し、表現できるか?

NPO・SEは「1歩先の視野・半歩先のプログラム」 中間支援は「2歩先の視野・1歩先のプログラム」 支援者・協力者 (市民・企業・行政) 「課題解決や理想実現を 支援・協力したい!」という意思と 資源(人材、資金、物資、施設、情報、権限、・・・) 受益者・利用者 (ひと・動植物・自然環境) 現場の過去・現在・未来の ニーズを見据えた、 効果を生む事業と 組織づくりの支援 中間支援機関 受益者・利用者の 過去→現在→近未来の ニーズに、効果を生む 合理的なプログラム   事業系NPO・SE 過去・現在・近未来のニーズ ニーズに効果を生む 合理的なプログラム 効果を生む 事業&組織づくり NPO支援の意義と組み立て(IIHOE・川北)

横浜市も、これまで20年と、これから20年は違う 1990年 2000年 2010年 2020年 2030年 計(千人) 3,320 3,426 3,688 +14% 3,750 3,650 ▲1% 0~14歳 551 474 487 ▲11% 438 366 ▲24% 15~64歳(A) (生産人口) 2,373 2,463 2,460 +3% 2,336 2,212 ▲10% 65歳~(B) 高齢者率 278 8.6% 477 13.9% 741 20.1% +166% 975 26.0% 1,071 29.4% +44% A÷B 8.5人 5.1人 3.3人 2.4人 2.0人 75歳~ 174 327 +87% 522 +59% 650 +24%

2020年の横浜市は? 高齢者率は?→ 26.0%! 75歳以上は?→52万人(10年比59%増)! 生産人口は?→ 5%減 ! 高齢者1人を支える生産人口は、わずか2.4人! 75歳以上は?→52万人(10年比59%増)! ヘルパーなど、福祉の担い手をどれだけ必要? 社会保障(医療・介護)費は、いくら増える? 高齢者の健康 = 地域の資源+資産! 生産人口は?→ 5%減 ! 生産人口率:62.3%→1955(S30)年と同じ水準! 個人所得税収は? 既存インフラの補修コストは? 道路、橋、公営住宅、上下水道、庁舎・施設、・・・・ 債権残高は? 消費税を、どれだけ増やす必要がある?

横浜市の高齢者・後期高齢者のくらしは? 2000年 2005年 2010年 2015年 2020年 人口(千人) 3426.6 3579.6 3688.7 3750.9 3750.5 高齢者 477.0 609.4 741.2 899.9 975.5 後期高齢者 174.8 5.1% 245.9 6.9% 327.7 8.9% 427.5 11.4% 522.5 13.9% 世帯数 1370.3 1478.1 1583.8 1643.3 1660.0 高齢者単身 73.9 22.3+51.6 97.6 30.5+67.0 132.0 42.3+89.7 168.3 54.5+113.8 186.8 60.7+126.0 単身 31.7 8.3+23.3 47.1 12.2+34.9 68.6 16.4+52.2 93.3 21.5+71.8 116.3 26.3+90.0 後期単身率 18.1% 19.2% 20.9% 21.8% 22.5% 高齢者夫婦 73.5 98.6 130.2 164.4 181.6 後期 夫婦 14.1 24.2 38.3 53.8 68.2 高齢世帯率 10.8% 13.3% 16.6% 20.3% 22.2%

「良い社会起業家・事業家」とは? 社会的:ニーズと対象を正しく捉え 起業家的:主体的にチャレンジし 事業:ビジネスモデルとして  業務と資源調達をデザインし 良い:しっかり成果を導き、  他の人・国のモデルになる NPOの課題と支援の進化(IIHOE・川北)

あなたのポジションは? ゼロに戻って やりなおし! →ニーズ確認から 高← ビジネスモデルの成熟度 →低 ↑ 起業! 時間→ 「試行&育成&拡大」 と「検証&発信」を 同時に加速! すぐにでもVBM & 外部連携加速! しらべながら試す! & 過程と成果を 発信し続ける! 足りないのは (純粋に)努力? 顧客&ニーズ確認? 手法の精度? 顧客は誰? 今後のニーズは? 他社は? 手法の精度は? ゼロに戻って やりなおし! →ニーズ確認から ↑ 起業!          時間→

ビジネスモデルの成熟度とは? あなたが応えるべき顧客は誰か? (自ら掲げるテーマに基づき)顧客のニーズは? 受益者・利用者:(特性別に)主な5群を挙げると? 支援者・協力者: 同上 (自ら掲げるテーマに基づき)顧客のニーズは? これまでは? ← その原因・背景は? これからは? ← 同上 外部は、これまでどう動いた? 今後どう動く? NPOは? 企業は? 行政は? ソリューションの精度は? 試した? & 試し続けてる? 現場を支える人材は、どう育てる?

ビジネスモデルの中心に、 当事者は明確に存在するか? 少なくとも 5パターン 自治会 多様な団体 専門団体 供給者 雇用者 兼 企業 自治体 家族 当事者 少なくとも 5パターン 自治会 多様な団体 専門団体 供給者 雇用者 兼 企業 自治体 家族 誰と誰とのつながりを、どう改善するか?

あなたは顧客を本当に知っているか? ・顧客を特性ごとに類型化すると(3~5以上) ? ・特に緊急性の高い顧客は? ・顧客を特性ごとに類型化すると(3~5以上) ?   ・特に緊急性の高い顧客は? ・顧客のこれまでの経過と、今後の見通しは?  ・これまで、どんな状態?  ・このままだと、それぞれどうなっちゃう? ・顧客が抱える課題の原因・背景は?  ・複雑だとしても、要素を分解すると? ・特性ごとの顧客群は、今、何を使っている?  ・行政・企業・他団体による現在の対応は?

顧客をひとくくりにしない!→群ごとの最適化を 例:「孤」育て予防のための親子芸術プログラムの場合 優先順位の高い 顧客群(既存/総数) その顧客群の 主な課題 目標と今後の方針 ① 県外出身の有職 シングルマザー (◇十人?/〇千人) ・所得 ・家事 ・子の進路+費用 目標:80% →スキルアップ講座(A会) →託児ボランティア派遣? →進学相談(教委・財団) →お試し体験+継続割引 ② 県外出身の無職 (△十人?/□千人) ・子の進路 ・芸術の効果? 目標:65% →OB・OG懇談会(B会) →説明会(NYC調査) ③ ④ ⑤

NPO・SEは、最大ではなく 最適をめざす 企業は、分配する利益の最大化のために、規模の最大化をめざす。 NPOは、課題解決や理想実現の  ために価値の最適をめざす。 最適な規模や、最適なスタイルは? 借り物競争は得意?

NPOにとって大切なこと? ・明確な目標 (clear goal) ・多様な資金源 (diversified funding) ・活発な理事会 (active board)

事業方針 予算方針 組織編成方針 いつ、どんな事業・業務を? 支出と収入はどのように? 自主財源率を、どう高める? 誰が何を?→適材適所へ 組織の3つの「方針」 事業方針 いつ、どんな事業・業務を? 予算方針 支出と収入はどのように? 自主財源率を、どう高める? 組織編成方針 誰が何を?→適材適所へ

人材組織開発マネジャーの役割 (人事の基本5業務) 組織の編成 目標の定義とふりかえり 受け入れ体制の整備 就「務」規定と感謝 育成 募集

1枚目は「現在」 2枚目は「2年後」 (または2015年度以降の新体制) 今日現在でも、次年度の新体制でも、 どちらでもOK 2枚の組織図を描く 1枚目は「現在」 今日現在でも、次年度の新体制でも、  どちらでもOK 部署名・担当業務内容とともに、個人名を書いても、イニシャルや似顔絵、人の形を描いてもOK 連携している他の団体も、ぜひ記入を! 2枚目は「2年後」   (または2015年度以降の新体制)

4枚目は「違いを実現する方策・アクション」 2枚の組織図の精度を高める 1枚目は「現在」 今日現在でも、次年度の新体制でも、どちらでもOK 部署名・担当業務内容とともに、個人名を書いても、イニシャルや似顔絵、人の形を描いてもOK 2枚目は「2年後」 (または、翌々年度の新体制) 3枚目は「違い」と「違いの理由」 左側に「現在→2年後の違い」:どこがどう違う? 右側に「理由」:なぜ違う(進化する)必要がある? 4枚目は「違いを実現する方策・アクション」 どんな取り組みが必要? 左側:今年度、右側:来年度 調査、協議、人選、試行、資金集め・・・ 個々の方策・アクションの責任者は? 優先順位は? その方策・アクションに要する費用と時間は? 締切は?