逆運動学:手首自由度 運動学:速度、ャコビアン 2008.5.27

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逆運動学:手首自由度 運動学:速度、ャコビアン 2008.5.27 知能システム論1(6) 逆運動学:手首自由度 運動学:速度、ャコビアン  2008.5.27

講義内容 1.はじめに 2.ベクトルの基礎 3.逆運動学(Kinematics):手首自由度 4.動力学(Dynamics) 5.行列の演算と応用(Matrix) 6.軌道計算(Trajectory) 7.ロボットの制御(Control) 8.応用(Application)

ロボットマニピュレータの逆運動学 (Inverse Kinematics) リンクの位置姿勢ー>自由度変数 手首3自由度の求め方      基幹3自由度と手首3自由度を分離        それぞれ別個に低次元の代数方程式を解く      分離できない場合        高次元の代数方程式になり一般に解けない        数値解法に拠らざるを得ない

手首3自由度 3つの回転軸が1点で交わる場合、位置と姿勢の自由度を分離できる(手先リンクの位置姿勢を固定した状態でθ4 ,θ5, θ6を変化させてもその交点位置Pwは動かない) その交点(手首Pw)は次のように求められる。 θ5 θ6 Pw Yh θ1 ,θ2 ,θ3はPwを腕先端の位置 として求められる θ4 Ph Lhx,Lhy,Lhz=一定 Xh Zh θ4,θ5 ,θ6はX3,Y3,Z3と Xh,Yh,Zhとの関係から求められる

手先リンクの姿勢の関係式 Y4,Y5 Y4 θ5 Y3 θ6 Pw X4 θ4 X3 Yh X5 Ph Z5 Z3,Z4 Lh Xh Zh

Θ4はZ5のX3,Y3方向成分から求まることが予想できる。 Θ6はXhのX5,Y5方向成分から求まる。

演習問題 Z Θ1 先端位置Pからθ1~θ3を求める式を導け。 順運動学は次ページに示す。 次に、 Θ3 1 Y 1 Θ2 A4の用紙に書いて6月10日までに 提出のこと Z Θ1 先端位置Pからθ1~θ3を求める式を導け。 順運動学は次ページに示す。 Z1 次に、 Θ3 1 Z2 Y1 Z3 X1 Y Y2 X2 1 Θ2 X3 Y3 のとき、θ1~θ3を求めよ。 X P 本図はθ1~θ3=0の場合を示している

講義内容 1.はじめに 2.ベクトルの基礎 3.運動学(Kinematics):速度 4.動力学(Dynamics) 5.行列の演算と応用(Matrix) 6.軌道計算(Trajectory) 7.ロボットの制御(Control) 8.応用(Application)

ロボットマニピュレータの運動学(Kinematics) 速度と加速度の導出 位置姿勢表現の基本となるのはリンクiに固定した 3軸方向単位ベクトル(xi,yi,zi)   まず、(xi,yi,zi)の時間微分を求める。 ここでpjは第j関節の回転軸方向単位ベクトル ωi:第iリンクの回転速度ベクトル

3軸方向単位ベクトルの自由度変数による偏微分 Θj:第j自由度(z軸まわりの回転)の回転角

の幾何学的導出 n

速度の算出 姿勢を表す単位ベクトルの変化速度 マニピュレータ先端部の速度 θ3 P3 リンク3 リンク2 θ2 P Z2 P2 Y2 X2 Z0,Z1 リンク1 Y1 X0 P1 θ1 Y0 X1

6自由度マニピュレータの先端部の速度 時間微分 θiに関する式の形は次のようになる

ヤコビアン(係数行列)Jacobian J:ヤコビアン 上式を1つにまとめると次のようになる マニピュレータ先端の並進速度 マニピュレータ先端リンクの回転速度 上式を1つにまとめると次のようになる 自由度変数の 変化速度 先端の速度 J:ヤコビアン 例題のヤコビアン

練習問題 図のマニピュレータのPに関するヤコビアンを求めよ。 (xi,yi,zi)を求める(i=1~3)。 Pi、Pを求める。 θ3 z3 x3 (xi,yi,zi)を求める(i=1~3)。 Pi、Pを求める。 (3) ヤコビアンの式に上を代入する。 1 1 P z1,z2 y1,y2 θ2 θ1 x1,x2 y θ1=45度 θ2=0度 θ3=90度 x