医薬品素材学 I 4 物質の状態 4-1 溶液の蒸気圧 4-2 溶液の束一的性質 平成28年5月20日
① ラウールの法則 ② ベンゼンとトルエンの蒸気の分圧 ③ 混合物の全蒸気圧: p 溶液の蒸気圧 問1 純ベンゼンの蒸気圧は 25℃ で 12.6 kPaである。純トルエンの蒸気圧は25℃ で 3.80 kPa である。ベンゼン 1.00 mol とトルエン 4.00 mol を混合した混合物の蒸気圧を求めよ。ベンゼンとトルエンは理想溶液とする。 ① ラウールの法則 ② ベンゼンとトルエンの蒸気の分圧 ③ 混合物の全蒸気圧: p
② ベンゼンとトルエンの蒸気の分圧: pB, pT 溶液の蒸気圧 問1 純ベンゼンの蒸気圧は 25℃ で 12.6 kPaである。純トルエンの蒸気圧は25℃ で 3.80 kPa である。ベンゼン 1.00 mol とトルエン 4.00 mol を混合した混合物の蒸気圧を求めよ。ベンゼンとトルエンは理想溶液とする。 ① ② ベンゼンとトルエンの蒸気の分圧: pB, pT ③ 混合物の全蒸気圧: p
① ラウールの法則からベンゼンとトルエンの蒸気の分圧 溶液の蒸気圧 問2 純ベンゼンの蒸気圧は 25℃ で 12.6 kPaである。純トルエンの蒸気圧は25℃ で 3.80 kPa である。溶液中、トルエンのモル分率が 0.6 の 溶液と平衡にある蒸気の組成はどのようになるか。ベンゼンとトルエンは理想溶液とする。 ① ラウールの法則からベンゼンとトルエンの蒸気の分圧 ② 混合物の全蒸気圧: p ③ 蒸気の組成 ベンゼン:トルエン 0.7 : 0.3
2成分系の相平衡 (a) 圧力-組成図 xT(l) T のモル分率が 0.6 の溶液(液相)における、蒸気(気相)中 のT のモル分率を求めてみよう。 (a) 圧力-組成図 ベンゼン(B) -トルエン(T) 溶液 (理想溶液) ① 溶液(液相)中のモル分率 xT(l) = 0.6 蒸気圧 p = (3.8×0.6) + (12.6×0.4) = 7.3 kPa B の蒸気圧 12.6 kPa 液相 ② 蒸気(気相)中の T のモル分率 液相線(溶液の蒸気圧) xT(g) = (3.8×0.6)/7.3 = 0.3 xT(g) タイライン xT(l) 気相線 T の蒸気圧 3.8 kPa 溶液(液相) トルエンのモル分率 0.6 蒸気(気相) トルエンのモル分率 0.3 気相
① 溶液の束一的性質 ② 溶質の質量モル濃度 bj ③凝固点降下度 問3 スクロース 411 g を水 1.5 kg に溶かした溶液の凝固点降下を求めよ。ただし、水の凝固点降下定数は、 1.86 K∙kg∙mol-1である。ただし、スクロースのモル質量は M = 342 g mol-1 である。 ① 溶液の束一的性質 Kb : 沸点上昇定数(K∙kg∙mol-1) 沸点上昇度(K) Kf : 凝固点降下定数(K∙kg∙mol-1) 凝固点降下度(K) bj : 質量モル濃度(mol∙kg-1) ② 溶質の質量モル濃度 bj ③凝固点降下度
② 130.5 g /L 中グルコースの物質量を x mol、スクロースの物質量を y mol として連立方程式を立てる。 溶液の束一的性質 問4 グルコースとスクロースの混合物 65.25 g を水 500 g に溶かした溶液の凝固点降下は 0.93 K であった。ただし、水の凝固点降下定数を 1.86 K kg mol-1 とすると、この混合物のグルコースとスクロースのモル比はいくらか。(グルコースのモル質量 180 g mol-1 ) ① 混合物の質量モル濃度 ② 130.5 g /L 中グルコースの物質量を x mol、スクロースの物質量を y mol として連立方程式を立てる。 これより、モル比は、 グルコース:スクロース = 1:1 となる。
① 浸透圧 P ファントホップの式 ② n に注意 ③ SI 単位を用いる 溶液の束一的性質 問5 0.900 g NaCl(モル質量 58.4 g mol-1)の 100 mL 水溶液の 37.0℃ における浸透圧)(Pa)を求めよ。ただし、NaCl は完全に電離し、溶液は理想溶液とする。 ① 浸透圧 P ファントホップの式 ② n に注意 n は粒子数単位として 2 倍となる。 ③ SI 単位を用いる
① 浸透圧P から濃度を求める。 ② グルコースの量 m 溶液の束一的性質 問6 血液の浸透圧は 37℃ で 775 kPa である。血液の場合と等しい浸透圧を示すグルコース溶液 1 L に含まれるグルコースの量(g)はいくらか。 ① 浸透圧P から濃度を求める。 ② グルコースの量 m
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2成分系の相平衡 液相―気相平衡 (a) 圧力-組成図 (1) A と B の溶液(Bのモル分率 )の全蒸気圧( )は、各成分の蒸気分圧の和である。 (a) 圧力-組成図 (2) 溶液と平衡にある蒸気の組成 ( ) 【ポイント】 ①圧力-組成図では、液相線は常に気相線より上にある。 ② 平衡にある液相と気相では、各成分のモル分率が異なる。 ③ 蒸発しやすい蒸気圧の大きな成分は、液相より気相に濃縮されている。