22 ・ 3 積分形速度式 ◎ 速度式: 微分方程式 ⇒ 濃度を時間の関数として得るためには積分が必要 # 複雑な速度式 数値積分 (コンピューターシミュ レーション) # 単純な場合 解析的な解(積分形速度式) (a)1 次反応 1次の速度式 の積分形 [A] 0 は A の初濃度 (t = 0 の濃度.

Slides:



Advertisements
Similar presentations
計測工学 10 データの補間 スプライン補間 1. . 復習 階差 近似多項式の次数 の決定法 等間隔階差 – 関数 y=f(x) で、 x の値 が等間隔の場合 等間隔: x 0, x 0 +h, x 0 +2h ・・・ y の値: y 0, y 1, y 2 ・・・ これらの階差は – 第1階差:
Advertisements

課題 1 課題提出時にはグラフを添付すること. この反応が1次であることを示すためには、 ln ([N 2 O 5 ] 0 / [N 2 O 5 ]) vs. t のプロットが原点を通る直線となることを示せばよい。 与えられたデータから、 t [s] ln ([N.
3 一次関数 1章 一次関数とグラフ § 5 一次関数の利用 (4時間) §5 §5 一次関数の利用 サイクリングで京都から神戸まで行くことにした。 朝出発して、 9 時にはあと 90km の地点を通過した。 さらに進んでいくと、 13 時にはあと 30km の地点を 通過した。 このペースで進み続けると、神戸には何.
中学数学2年 3 章 一次関数 3 一次関数の利用 § 1 一次関数の利用 (4時間) §1 §1 一次関数の利用 サイクリングで京都から神戸まで行くことにした。 朝出発して、 9 時にはあと 90km の地点を通過した。 さらに進んでいくと、 13 時にはあと 30km の地点を 通過した。 このペースで進み続けると、神戸には何.
2. 数値微分法. 数値微分が必要になる場合として、次の 2 つが考えられる。 関数が与えられていて、その微分を近似的に計算する。 (数値微分の精度が十分で、かつ、計算速度が数値微分の方が 早い場合など。) 離散的な点の上で離散的なデータしかわかっていない関数の微 分を近似的に計算する。(偏微分方程式の数値解を求めたい時.
1 微分・ベクトル解析 (4) 講師:幹 浩文( A314) TA :西方良太 M 1 ( A305 ) A 1 03 ( 10 : 50~12 : 20 ) 【金】 https://
1 運動方程式の例2:重力. 2 x 軸、 y 軸、 z 軸方向の単位ベクトル(長さ1)。 x y z O 基本ベクトルの復習 もし軸が動かない場合は、座標で書くと、 参考:動く電車の中で基本ベクトルを考える場合は、 基本ベクトルは時間の関数になるので、 時間で微分して0にならない場合がある。
4・6 相境界の位置 ◎ 2相が平衡: 化学ポテンシャルが等しい     ⇒ 2相が共存できる圧力と温度を精密に規定     ・相 α と β が平衡
◎ 本章  化学ポテンシャルという概念の導入   ・部分モル量という種類の性質の一つ   ・混合物の物性を記述するために,化学ポテンシャルがどのように使われるか   基本原理        平衡では,ある化学種の化学ポテンシャルはどの相でも同じ ◎ 化学  互いに反応できるものも含めて,混合物を扱う.
電磁気学C Electromagnetics C 7/27講義分 点電荷による電磁波の放射 山田 博仁.
一次関数と方程式 本時の流れ ねらい「二元一次方程式をグラフに表すことができる。」 ↓ 課題の提示 yについて解き、グラフをかく
課題 1.
一次関数のグラフ(式を求めること) 本時の流れ ねらい「グラフや座標など与えられた条件をもとに一次 関数の式を求める。」 ↓
一次関数のグラフ(式を求めること) 本時の流れ ねらい「グラフや座標など与えられた条件をもとに一次 関数の式を求める。」 ↓
3 一次関数 1章 一次関数とグラフ §3 一次関数の式を求めること          (3時間).
数楽(微分方程式を使おう!) ~第5章 ラプラス変換と総仕上げ~
薬学物理化学Ⅲ 平成28年 4月15日~.
電気基礎実験 <<グラフ処理>>
4 関数 y=ax 2 1章 関数とグラフ §3 関数 y=ax 2 の値の変化         (5時間)
○ 化学反応の速度     ・ 反応のある時点(たいていは反応開始時、ξ=0)について数値      として示すことが可能
1 卒業論文 集客効果によるマーケティング戦略 B05-132 山下真司.
非線形方程式の近似解 (2分法,はさみうち法,Newton-Raphson法)
(b) 定常状態の近似 ◎ 反応機構が2ステップを越える ⇒ 数学的な複雑さが相当程度 ◎ 多数のステップを含む反応機構
22・5 反応速度の温度依存性 ◎ たいていの反応 温度が上がると速度が増加 # 多くの溶液内反応
数楽(微分方程式を使おう!) ~第4章 他分野への応用(上級編)~
電気回路学Ⅱ エネルギーインテリジェンスコース 5セメ 山田 博仁.
ミクロ経済学第4回 中村さやか.
生物機能工学基礎実験 2.ナイロン66の合成・糖の性質 から 木村 悟隆
速度式と速度定数 ◎ 反応速度 しばしば反応原系の濃度のべき乗に比例 # 速度が2種の原系物質 A と B のモル濃度に比例 ⇐ 速度式
微粒子合成化学・講義 村松淳司
回帰分析の結果、直線の傾きは ×104 と求められ、 EA = -(傾き)×R = (2.71×104)×8.31
Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng.
スペクトル・時系列データの前処理方法 ~平滑化 (スムージング) と微分~
◎ 本章  化学ポテンシャルという概念の導入   ・部分モル量という種類の性質の一つ   ・混合物の物性を記述するために,化学ポテンシャルがどのように使われるか   基本原理        平衡では,ある化学種の化学ポテンシャルはどの相でも同じ ◎ 化学  互いに反応できるものも含めて,混合物を扱う.
システムモデルと伝達関数 1. インパルス応答と伝達関数 キーワード : 伝達関数、インパルス応答、 ステップ応答、ランプ応答
演習課題 1 (P. 137).
傾きがわかった関数の軌跡を求める. 変数は二つ以上
メンバー 梶川知宏 加藤直人 ロッケンバッハ怜 指導教員 藤田俊明
電磁気学C Electromagnetics C 7/17講義分 点電荷による電磁波の放射 山田 博仁.
22章以降 化学反応の速度 本章 ◎ 反応速度の定義とその測定方法の概観 ◎ 測定結果 ⇒ 反応速度は速度式という微分方程式で表現
高次システムのボード線図 周波数応答によるシステムの同定
課題 1 課題提出時にはグラフを添付すること.
原子動力工学特論 レポート1 交通電子機械工学専攻 齋藤 泰治.
(昨年度のオープンコースウェア) 10/17 組み合わせと確率 10/24 確率変数と確率分布 10/31 代表的な確率分布
課題 1 P. 188.
電機制御工学 定量的制御編 清弘 智昭.
「データ学習アルゴリズム」 第3章 複雑な学習モデル 報告者 佐々木 稔 2003年6月25日 3.1 関数近似モデル
課題 1.
ディジタル信号処理 Digital Signal Processing
計測工学 計測工学8 最小二乗法3 計測工学の8回目です。 最小二乗法を簡単な一時関数以外の関数に適用する方法を学びます。
化学1 第12回講義        玉置信之 反応速度、酸・塩基、酸化還元.
◎ 本章  化学ポテンシャルの概念の拡張           ⇒ 化学反応の平衡組成の説明に応用   ・平衡組成       ギブズエネルギーを反応進行度に対してプロットしたときの極小に対応      この極小の位置の確定         ⇒ 平衡定数と標準反応ギブズエネルギーとの関係   ・熱力学的な式による記述.
22・3 積分形速度式 ◎ 速度式: 微分方程式 ⇒ 濃度を時間の関数として得るためには積分が必要
22・3 積分形速度式 ◎ 速度式: 微分方程式 ⇒ 濃度を時間の関数として得るためには積分が必要
課題 1 N3H N3H 3 3 N2 H2 N2 H2.
課題 1 課題提出時にはグラフを添付すること.
解析学 ー第9〜10回ー 2019/5/12.
目で見る一次変換 河合塾 数学科 生越茂樹 オゴセ シゲキ.
課題 1 課題提出時にはグラフを添付すること.
電気回路学Ⅱ 通信工学コース 5セメ 山田 博仁.
2008年6月5日 非線形方程式の近似解 2分法,はさみうち法,Newton-Raphson法)
モデルの微分による非線形モデルの解釈 明治大学 理工学部 応用化学科 データ化学工学研究室 金子 弘昌.
シミュレーション演習 G. 総合演習 (Mathematica演習) システム創成情報工学科
課題 1 課題提出時にはグラフを添付すること.
課題 1 課題提出時にはグラフを添付すること.
3 一次関数 1章 一次関数とグラフ §4 方程式とグラフ         (3時間).
外部条件に対する平衡の応答 ◎ 平衡 圧力、温度、反応物と生成物の濃度に応じて変化する
弾力性 労働経済学.
ヒント (a) P. 861 表22・3 積分型速度式 のどれに当てはまるか? (b) 半減期の定義は?  
ヒント.
Presentation transcript:

22 ・ 3 積分形速度式 ◎ 速度式: 微分方程式 ⇒ 濃度を時間の関数として得るためには積分が必要 # 複雑な速度式 数値積分 (コンピューターシミュ レーション) # 単純な場合 解析的な解(積分形速度式) (a)1 次反応 1次の速度式 の積分形 [A] 0 は A の初濃度 (t = 0 の濃度 )

[ ln [A] ] = - k [t] ln [A] - ln [A] 0 = - k (t - 0) [A] 0 [A] 0 t

◎ 1次反応 [A] ・ ln vs. t のプロット ⇒ 直線 [A] 0 ・勾配: 速度定数 - k ※ [A] 0 ・ ln vs. t のプロット ⇒原点を 通る直線 [A] ・勾配: 速度定数 k ・原系物質濃度 時間とともに指数関数的 に減少

課題 1 課題提出時にはグラフを添付すること

積分型の一次反応速度式 反応率(原料転化率) α による表示 [A] 0 - [A] 時刻 t における 反応率 α = より [A] 0 [A] = (1 - α) [A] 0 よって 速度式は、 ln (1 - α) = - kt - ln (1 - α) = kt - ln (1 - α) vs. t のプロットが直線となれば、一次反応 傾き ⇒ 速度定数 k

p 0 V = n R T p V = [n (1 + 3/2 α)] R T

(b) 半減期と時定数 ◎ 半減期 ・ 原系物質の濃度が初めの値の半分まで減少するのにかかる時間 ・ 1次反応で [A] が [A] 0 から 1/2 [A] 0 まで減少する時間 ※ 1次反応では、原系の半減期がその初濃度に依存しない ◎ 時定数 ・ 原系物質の濃度が初期値の 1/ eまで減少する時間 ・ 1次反応の時定数は速度定数の逆数

課題 2 p. 884 演習

(c) 2 次反応 2次の速度式 の積分形 [A] 0 は A の初濃度 (t = 0 の濃度 )

◎ 2次反応 1 1 ・ - vs. t のプロット ⇒原点を通 る直線 [A] [A] 0 ・勾配: 速度定数 k ・ 1 次反応に比べ、ゆっくりと 0 に近づく

課題 3 p. 884 演習

n 次反応 (n ≠ 1) の半減期が以下の式で表されることを示せ。 課題 4

(c) 2 次反応 2次の速度式 の積分形 [A] 0, [B] 0 は A, B の初濃度 (t = 0 の 濃度 )